渓谷の手紙
大変な事に気付いてしまった!!
憧れの田宮先輩の前が!!
『開いてる!!!』
どうしよう??!!
他の誰かが気付く前に何とかしなきゃいけない!!
これは天が私に与えた試練!!
このミッションを成功させれば先輩との距離も……
キャー!!!私の頭の中がとんでもない文字変換を起こしてしまった!!
違うの!!
絶対違うの!!!
今、先輩のその場所をガン見してるのは
決してそーゆー意味じゃないの!!
それは!!
垣間見えるトラ〇クスが目立たない色で良かったなって……
「それっ!!ダメじゃん!!」
「ダメじゃないよぉ~心配してんだよぉ」
「だったら早く知らせなきゃでしょ!!」
「判ってるわよ!でも恥ずかしいんだもん!」
「アンタの恥ずかしさより先輩に恥かかせない様にしなきゃでしょ!!」
「そりゃそうだけど……何て言うのよ?!」
「そりゃ、周りに気付かれない様な言葉で……」
「何て言葉?!」
「『先輩のズボン、前が渓谷です』とか??」
「それこそ何言ってるか判んない!危ない女って思われるだけよ!!」
「ええ!!そんなのヤダよぉ~!! 気の利いた言葉なんて思いつかないよぉ!!」
攻守を入れ替えながら私の頭の中の“二人の私”は協議を重ね……ある結論に到達して、私は田宮先輩の前に立ち塞がった!!
「先輩!!これ読んで下さい!!」
ラブレターを渡す“熱量”で差し出したメモ手紙を広げた先輩は……慌てて私に背中を向けた。
周囲から降り注ぐ冷たい視線……
その場からパタパタ走り去る私の背中に「廊下を走るな!」との先生の声までが浴びせられたけど……
いいの!! 私は恋にとち狂ったイタイ後輩を演じるんだから!!
ああバカだなあ
ホント!バカ!
ストーカーレベルで先輩の事、見てるから!!
こんな目に遭っちゃうの!!
これで先輩にカノジョとかできたら……
私、マジ死んじゃうかも……
今だって想像しただけで涙が……
あっ!先輩と似た足音が聞こえて来る……重症だ私……
「吉井さん!」
間違いなく先輩から呼ばれて私は振り返る。
「オレは男なんだから!! 変な気は遣うな!」
「だって!!……先輩が恥ずかしいの……私が嫌なんだもん……」
「オレの方こそ嫌だ!大好きな女の子がオレの為に恥かくなんて!!」
その言葉に私は爆発して……先輩の腕の中で大泣きしてしまった。
おしまい♡
ちょっぴりエチなドタバタ劇でした……( *´艸`)
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