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-48- 科学

 科学の進歩が目覚ましい今の世相である。車が勝手に運転したりブレーキをかけたりするのだから空恐ろしい時代になったものだ。そのうち、運転席がいらなくなるんじゃないか? などと思ったりもする。

 西暦2100年のとある家庭である。

『ゴシュジンサマ、イツデモ、デカケラレマス…』

「そうか…。あと一時間ほどしたら出るから、よろしく頼む。暖かくしておいてくれ…」

『ハイ…』

 自家用飛行車と会話を交わした天川は、家屋の駐車場から室内へと姿を消した。キッチンでは妻が自動調理器のボタンをゴチャゴチャとテレビゲームのように器用に(いじく)っている。

「…もう食えるのか?」

「えっ? ええ…。これでOKだわ」

 妻が最終ボタンを押すと、調理機械達はシャカシャカと自動で調理を始めた。

「もう五分ほどで出来るから…」

「そうか…」

 天川は眠そうな声でそう言うと、大型スクリーン新聞に片手の指を向けた。すると今朝の新聞がパッ! と現れ、大映しになった。

「なになに…民自党が民新党に負けたって…。どぉ~~でもいいや。どうせ罵り合いをするだけだろ…」

 天川はスクリーン新聞に向けた指を右方向へ振った。すると、画面が変わり四コマ漫画が映し出された。

「これこれっ! これが楽しみなんだよ。ははは…今日も面白いぞ」

 そのとき、妻がまたボタンを押した。運搬機械達がセカセカとキッチン・テーブルへ料理を運び始める。辺りに美味そうないい匂いが立ち込める。

 ここまで未来の科学が発達していいのかどうか? の論議は別として、平和に暮らせる世相が存続していることを望むばかりです。^^


                   完

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