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-44- 半煮え

 最近の報道を顧みれば、なんとも歯切れの悪いニュースが駆け巡っている。災害報道の判明しない半煮えニュースはともかくとして、不確かな半煮えニュースがあとを絶たない。そのうち、『〇〇家の飼い犬ペロとお隣の飼い犬ナメが喧嘩をし、双方とも動物病院へ運ばれました。二匹とも命に別状はない模様です…』なんていう、どぉ~~でもいいような半煮えニュースが堂々と報じられる時代がやってくるのかも知れない。^^ 疑心暗鬼になる半煮え報道は最低限にし、今の低成長の時代、フフフ…と明るく(わら)えようなトピックス的によく煮えたニュースを多く流して欲しいものです。^^

 とある普通家庭である。日曜の朝、空腹の鼻頭(はながしら)は新聞を読みながら菓子を食べ(あさ)っていた。というのも、昨夜、飲み歩いて午前様で帰宅し、朝寝坊したからである。午前十一時過ぎに起きれば、当然、家族の朝食は済んでいる。というか、すでに昼食が迫っている時間帯だった。

「なになに…派閥解消! …はるか昔、三木総理が言ってたやつだな…」

 そこへ妻がキッチンから入ってきた。

「結局、いつの間にか復活して、今まであったんでしょ!」

「まあ、そういうことだ…」

「今回も?」

「たぶん、黙阿弥だろうな…。半分くらいの派閥は解散するらしいが、残って存続する派閥は政策集団として認めるって言ってるからな…」

「半煮え、ね…」

「そう、半煮え。ああ、そういやお汁粉の小豆(あずき)は、もう少し煮た方がいいぞ…」

「…はい」

 半煮え報道が家庭内を駆け巡れば、余りいい世相にはなりませんよね。^^


                   完

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