表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/100

-4- 日本列島沈没

 昭和四十年代に[日本沈没]という映画が上映された記憶がある。今の政治体制を考えれば、非常によく似通った現象が起こっているようにも思える。

 蛸島は茹でられた蛸のような赤い顔で、湯上りの浴室を出た。

「それにしても…だなぁ~」

 何が、それにしても…だなぁ~なのか? は、よく分からないが、そんな言葉を呟きながら蛸島は下着→パジャマを身に着けるとキッチンへと向かった。よく分からないままでは読者の方々に申し訳ないから、ここで、蛸島の心の内に分け入ってみよう![NHK 英雄達の選択風]。^^

『今の日本の政治は[日本沈没]の映画に似てるぞ…。一枚岩だった与党の大陸プレートが歪んで失速すれば、日本海プレートの議員達が勢いづいて日本列島の政治が沈没する…』

 そんなつまらない考えをチマチマ考えながら、蛸島はキッチンの椅子へ腰を下ろした。キッチンは妻が調理したビーフ・ストロガノフのいい香りが漂っていた。

「日本列島沈没か…」

 テレビ画面は政治資金による事件絡みのニュースを、ア~でもないコ~でもないと報じていた。そのニュースを観ながら、蛸島は益々、日本列島沈没の可能性を大きくして呟いた。その呟きを、調理場の妻が偶然、聞いていた。

「あなたが沈没でしょ!!」

 蛸島は返す言葉がなかった。

 蛸島家は幸せですねぇ~。日本列島は沈没しても決して沈みません。^^


                  完

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ