はたらきたくない3:食っちゃ寝生活の始まり・・・?
ゲームして寝て、ゲームして寝て、ゲームして寝た。
砂漠に来てから、15日目。
仕事に行かなくてもいい日々は最高である。
南国の島を経営したり、鉄道会社を運営したり、復讐の物語のクライマックスを見たり、
明星のギルドを作って悪党を倒す物語をやり遂げたり、日本で世界を征服してみたり、やっぱりビザンツでオスマンを打倒してみたり、異世界転移のアニメを見たり・・・・etc
15日も掛けていろいろやった。
・・・・が、飽きた。
休みもこれだけ続くと飽きるわ。
いや、やることもあるっちゃある。
まだまだ、見ていないアニメも映画もあるし、積みゲーも残ってる。
見ていないネット小説もまだまだあるだろう。
しかし!飽きたのだ。
家から出ても何もない。
話す人間もいない。植物も動物もいない。
Twit〇erもFace〇ookも、何も送れない以上、コミュニケーションツールじゃなく、
単なる掲示板の落書きだ。
見ているだけだと飽きる。
スマホげーもルーチンだし、
他のゲームだって、座ってぽちって終わりである。
正直いって、人と話したい。
その辺を散歩とかしたい。
すればいいとか言わんでくれよ?
砂漠だぞ?軽い気持ちで散歩なんかできる場所じゃないだろう。熱いし。(誤字にあらず)
海の熱された砂浜の熱さを知っているか?
周囲の砂漠にあるのはそれだ。
ここの砂漠は、砂内に鉱石を含んでるのか照り返しが強い。
保温力はないが、反射力がものすごいのだ。
とてもじゃないが昼間に出かけるなんてできないし、
夜は夜で、すさまじく寒い。温度計で計ったら、計測できなかった。
-10°までは計れる奴だったんだが・・・。
ようは、それ以下の温度ってこと。
これで、人里を探すとか無理だろ・・。
ライフラインが壊れん限り、亡くならん限り、俺はここから出ることはないだろう。
少なくとも、人里やらが目の届く範囲にあれば別なんだけどな・・・。
てなわけで、寝ても覚めてもゲームである。
とりあえず、積みゲーがなくなるまではやるか・・・。
そうして15日目も終わった。
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25日目。
積みゲーはなくなり、アニメも映画も同じのを繰り返し見始めている。
そろそろ、本当に飽きた。
ネット小説だけは日々更新されてるので、見飽きないが、
それでも一日潰れるほど読み続けるのは無理だ。
一話がせいぜい10分。長くかかってもそれだ。
短い話なら、20秒で読み終わる。
そろそろ本気で新しいことをしよう。
でないと死寝る。
寝る以外にやることがなくなるのだ・・。
(Ama〇onでも見るか・・・)
どうせ何も買えないが、見るだけでも気分が変わるものだ・・。
(・・・・・・いや、待てよ?ほんとに買えないのか・・??)
ほぼ一か月経ってからの初めての気づきである。遅いわ。
毎日の生活がルーチンになりつつあったので、んなことすら考えつかなかったのだ。
転移初日は、ピザもゲームもあったし。
ちなみに、最近の食事は、米・カップ麺・サプリメントである。
完全栄養サプリを趣味でよく買っていたので、それが2か月分丸々あったのだ。
そして転移前に本やらゲームやらをいろいろ買いあさっていたこともあって、オンライン本は買っても、
ネットショップには今まで手を付けなかったが、もう限界だ。
Ama〇onで何かを購入してみよう。
もしかしたら、そう万が一、億が一にも何かが届くかもしれない。
ネットがどうやって繋がっているのかも、本当はどこに繋がっているのかも分からないのだ。
Twit〇erやFace〇ookなどにはログインできているし、〇mailも送られてくる。
だから、恐らくは私がいた世界に繋がっているのだろうとは思う。
けれども、それらとのやり取りは一方通行で、こちらから送信することはできない。
ネットショッピングもできないとは思うのだけれども・・・・・・
「・・・・できたよ・・」
できてしまったわけだ。
なぜか。
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炭酸飲料○○○○
カップ麺
サプリメント
配達予定:5/4 9:35
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「・・・・・・・・・・え・・・?」
配達予定がおかしい。
ちなみに今の時間は5/4の9:30である。
5分で来るの?早すぎない???
Ama〇onってそんなに早かったんだ・・・へぇ・・・。
・・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
・・・・なわけない。
アプリをホームに戻して見直してみる。
【砂漠屋】
・・・・・・・・・駿〇屋のパクリかな?
つか、気づかなんだ。
Ama〇onに上書きする形で、砂漠屋のアドレスが配置してあったり、アプリが上書きされたりしている。
それだけじゃない。
よくよく調べてみると、
楽〇も、ヤ〇ーも、その他のショップも全部、【砂漠屋】になっている。
今までどれだけ周囲を観察していないかがよくわかるわ・・。
転移してから1か月にして初めてこんな大きなことに気付くんだからな・・・。
んで、きっちり5分後。
注文した炭酸やカップ麺なんかは、玄関前に段ボールでおいてあった。
・・・・ご都合主義ですか・・そうですか・・・。
どうやら、私は偶発的に落ちたわけじゃなさそうです。
偶然はありえないよな・・。
この世界に来て、私が新たな能力を開発したってんなら分からなくもないけど。
流石にそれはそれで、ご都合主義すぎる。
少なくとも無制限にってことはないはず。
今のところ、私自身がその消耗を感じ取ったりはできてない。
かつ、家の中のものからもその消耗は見つけられない。
要は、対価を払ってないように見えるってこと。
対価なしで無制限にショップで物が買えるってのはアリエンでしょ。
・・・そういえば電子書籍も購入できてたけど、対価は何が使われたんだろ・・?
今まではデビット払いにしてたしそこまで気にはしてなかったけど、
よくよく考えたら、口座から金が減ってない。いや、もといすでに口座に金がない。
叔母は既に私の口座から金を下ろしてしまったらしく、私の所持する口座からすべての金が無くなっていた。
(・・・対価なしに購入されてた・・・?んなばかな・・。)
世の中、対価なしの取引なんかあり得ない。
何かしらの対価が支払われているはずだが、それがいまいちハッキリしない。
(・・・ん~~~・・・・・。)
よしっ、決めた。
(いっちょ、高いもんでも買ってみるか!)
私は、もうこの疑いようもなく異界だろう世界で、無限軌道付キャンピングカーの購入を決めた。
んなものがこの世に存在してること自体、驚いたが。
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【砂漠屋】
□どんな場所でも移動できる家
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画像をいくら見ても、戦車のキャタピラ?が、一軒家の下に付いているようにしか見えない件。
どう見ても思いつきでとりあえず作ってみました的な、実験家屋だが。
こんなもんも商品にはあるらしい。
作ったやつバカだろ。
しかも価格は、¥24,100,070,000
241億7万円
7万円どっから来たよ、、、。
8Kテレビみたいな、実験段階の商品だろうことは明白だろう。
「壊れてもうちは面倒見ませんよ」的なさ。
だが、こんなでも家だ。
ぽい〇いカプセルを探したが、そんなのはなかったし、
俺の想像が商品を拡充させてるってわけでもないらしい。
だが、これで食糧問題は解決したとみていいだろう。
しかし、これの代価が分からない。
円換算されて表記されてはいたが、どう考えても俺の持ってたお金ってわけじゃなさそうだ。
なにか、何かが貨幣の代わりになっているのだ。
(これで当面の目標は決まったな・・・。)
ここで使える貨幣とは何なのか?それを探し当て、それを利用する方策を見つける。
そこまでやって初めて私は、この世界で生きていけるだろう。
「目指せ!不労所得!!!!!」
私の新しい人生が始まる。あぁ、輝いてる。輝いてるよ、俺・・!