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退院

前回に比べ、かなり早く書き上がりました(*^o^*)

愉しんでもらえたら、HAPPY o(≧∀≦)o です。

「退院、おめでとう」

缶チューハイで、乾杯する。

「ありがとうな」

テーブルには、俺の退院祝の為に作られた手料理で埋めつくされてる。

 

俺が箸をつけるのを、心配そうに見守るチエ。

口に入れ、咀嚼してる間も、チエの緊張がこっちまで伝わってきて、笑いそうになる。

ちょっと意地悪く、時間をかけて、食べる。

 

「うまいよ」

素直に、感想を述べる。

「本当に?」

まだ、チエは心配そうだ。

「本当は、まずっ…」

 

「…くないよ」

つい、虐めたくなる。チエは素直すぎる。

子供の頃から、変わっていない。

いつも、俺たち兄弟の真似して、何処へでもついてきたがるから、チエは不慣れな場所だったのに、おいてきぼりにして、迷子になり、泣かしたこともあったっけ。

 

もぉ〜と怒りつつも、チエは満足そうに笑顔を浮かべてる。自分も、唐揚げを口に運び、美味しいと自画自賛してる。

「これね、衣に卵絡めてるの。ふわふわになるでしょ?時間が経っても、柔らかいんだよ」

得意げに語るチエ。

 

確かに美味い。

それに、誰かの手料理を食べるのは、久しぶりだ。

そう言うと、チエは怪訝そうな顔して、「彼女、いないの?」ときいた。

彼女…カナがいなくなって2年以上、彼女という存在はない。

首を何度か縦にふり、しぶしぶ肯定する。

 

「いたら、見舞いにきてるよね」

嘲るように、笑いながら、もっともなことを言われる。

 

結局、チエがいるから、大丈夫ね。と家族は勝手に決めつけ、宅急便で着替えを送ってくれただけで、見舞いにも来なかった。

チエだけは毎日、見舞いに来てくれた。

 

それだけでなく、原因不明の激痛で倒れた俺は退院後も一週間の安静の後、診察でOKが出るまで、仕事に行くことも、NG、新幹線に乗るのも、避けた方がいいと言われた。

 

結果、チエの家に世話になることになった。

とはいえ、女の子の一人暮らしだ。

いくらなんでも、いかんだろうと思ったものの、母親は全然気にしてないようで、当たり前のように考えているし(だいたい宅急便もチエの家に送り、届けてくれ、更に洗濯だなんだと、チエがしてくれたのだ)、入院費の出費も痛く、一週間分のホテル代が浮くのも、正直有り難かった。

当のチエ本人が、心よく引き受けてくれたから、俺はそれに甘えることにした。

そもそもチエと俺は兄妹みたいなもので、意識するようなものでもなかったのだな。と安易に俺は思った。

 

「チエこそ、彼氏いないのかよ?」

いたら、まずいんじゃないか?

俺だったら、従兄とはいえ、男と二人きりは、心配になる。

言ってから、確認をとる前にここにすでにお邪魔してる自分がまずいんじゃないかと、不安になる。

 

「いたら、リョウちゃんなんか、部屋にあげません」

それは悪かったな

「うそウソ、冗談。残念ながら、いません」

そう言った後、チエはほんの少しだけ刹那そうな顔をした。

その目を見て、一瞬、ドキリとした。

チエを《女》と感じた。

まぁ当たり前のことなんだが…

 

チエも俺の知らないとこで、恋して、刹那さや苦しみ、喜びや高揚感を経験してきたんだなと思うと複雑な気がした。娘を思う父親の心境?みたいなものか(苦笑)

とりあえず、チエに男がいなくて、ほっとした。

遠慮なく…いや、遠慮せにゃいかんと思うのだか、甘えさせて貰うことにした。

そうして、一週間の同居生活が始まった。


読んでくれて、THANKS(^O^)/

せつないは、切ないが正しいのでしょうが、あえて刹那を使っています。

某ミュージシャンのあの曲からきてます。

私にとって、せつないは刹那、瞬間的な感情というイメージで、刹那いの方がしっくりくるのです。


そんなわけで、チエとリョウ…本文にはまだでてませんが、彼の名前はリョウでなくリョウタ(凌汰)と言います…二人の同居生活のスタートです。


なんだか凌の名前を名乗るタイミング外してしまい…そのうち、リョータと呼ぶ人が出てきますp(^^)q


では、次回もお付き合い頂ければ、HAPPY o(≧∀≦)o です。


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