守りは大事
予約投稿分は、とりあえずここまで。
何、この状況……
先ほどから行われていたのは、攻防という"何かが起こっている"状況とでもいうのだろうか?そんな周囲の状況変化にまったくついていけないまま、その場で突っ立っている人が一人ここにいます。
正直、人外すぎる戦いという状況で、自分が完全に蚊帳の外ってやつですよ?
これ、動きそうな石像のいる貴賓室でゆっくり座って観戦していても良いのではなかろうか?いや、そこは流石にまずいよな・・・
それと、ケ何とかさんの反応速度パナイっすね、まぁあの頭の数だと索敵能力高はそうなっても仕方がないとは思うが、それにしたって突然あらわれてるディアーナに対してちゃんと反応できるあたり、やはり神話上の生物という事なのだろうかと感嘆してしまう。
というか、ディアーナの戦法が、どうみたって竜の球を7つ集める物語の奴にしか思えなくなってるよ?!
消えては現れて打撃を与えようとしてるとか、目で負えないというぐらいのアレな戦法とでもいうのだろうか。しまいには、気弾とかいうのはなっちゃうんじゃないですかね?!
あとディアーナさん?
あなた跳躍と思ってたけどそれってTeleportationって奴ですよね?
自分と同じとか言ってたけど、ゲートを潜るとかやってないよね?
魔法とか光ったりと無く、突然消えては現れるとかやってるし!
それに見えない手みたいな衝撃とか、Telekinesisの類にしか思えないよ!?
というか、ディアーナって完全に"ESP"に"ER"つけたお方だよね!
そうだよね!!
膠着状態とでもいうのか、お互いが気を緩めていない状況とかいうの?さっきから地面が震動してたりするし、実は自分の眼では見えていないだけで、超高速な戦闘とかしてるのかな?かな?!
やっぱりドラゴンの球を7個集める物語状態だよね!
もうね!ツッコミどころ有り過ぎて、どこから突っ込んでいいか解らねーよ!!そもそも、そういう流れだったの?えぇ!?
*****
心の中では壮大なツッコミを入れつつ、状況としてはにらみ合いに落ち着いた。とでもいうのだろうか。
そんな状況を傍観していた時、ケ何とかさんの一つの頭と目が合った瞬間、激しい地揺れが発生したと同時に、ケ何とかさんは動いた。
その動きは、相対しているディアーナに対して攻撃を仕掛け・・・るという事では無く、って、何でこっちくるの?!ナンデ!?
そう、三つの頭を持つケ何とかさんが向かってきているのは、まさに自分の所、さらにそのケ何とかさんからは、まるで獲物を得たりといわんばかりに大きく口を開きつつ涎とたらしながらこちらに迫るってくる。
それは傍観を決め込んで集中していなかった自分にとって、襲われると認識した時には、その大きく開かれた口と牙がすぐ目の前に迫っている状態だったが、
「(マイスター!ご無事ですか?)」
と、いつのまにか目の前にて両の手を上下に広げる格好で、今まさに捕食せんとしていたケ何とかさんの大きく開いた口が閉ざされるのを受け止めているディアーナがそこにいた。
「(もう少し・・・お待ちください・・・私が・・・何とか致しますので・・・)」
迫ってきていた牙をつかんで離さない、という格好の姿勢から徐々に追い出すかの様に、その状況から脱しようとしているディアーナの行動をケ何とかさんは予想していたのだろうか、自由となっている他の頭と爪とを自分とディアーナに目がけ襲い掛かってきた。
「(マイスター!!)」
自身の心配よりも自分の心配してくるディアーナに対し、お互いへと迫りくる牙と爪とを咄嗟にウォールを形成して防ぐが、あまりにも咄嗟だったので、ちょっと規模が大きかったのは置いとくとするが・・・
うん、防いではみたもののお互いがお互い身動きが取れない状況に落ち着いたというか・・・これって望んでた状況じゃね?
いうなれば、相手を半分以上は拘束したともいえる状況ともいえるし、この状況であるならば還ってもらう段取りになっていると言えるのではなかろうか?
ただね・・・隅っこに追いやったホネッコの様子を見てみたのだが、先ほどと変わらずに恍惚の表情のままというね・・・
「(ホネッコ!いいかげん元に戻れ!)」
そんな願いも空しく、恍惚な表情のまま砂に埋もれているホネッコ、どうするの?このままじゃ千日手とかいう奴?まぁ、眠る事ないから別にそれでもいいけど・・・と、思っていたりしたのだが・・・
そんな諦めというべき考えが出てきたそんな時、ズゥゥンというとてつもなく大きな振動が発生したと思えば、ケ何とかさんはその場にゆっくりと崩れ落ちたかと思えば、ピクリとも動かなくなった・・・。
・・・はい?
いや、振動はその他にも大小さまざまだが持続してはいたし、その中からようやくケ何とかさんの全体像を眺める事が出来た時に解ったのだが、その体躯には大きな岩が、その体躯の後ろ半分を隠すかの様にのしかかっていた。
そんな状況にもかかわらずに、そこへは追撃の如く、中小の石や岩が降り注いでいた。当たる度にビクンビクンと動いていたから、まぁ死にはしてないとは思うが・・・
・・・
そもそも結構大きいですよね、あれ。
見た目というか建材につこうていた物よりもさらに大きいんですけど?
何が起きたのかが、さっぱり解りません。
とにかく眼前に迫っていた脅威は去ったというのは正しいのかもしれないが・・・何ともしっくりと来ない印象であった。
「(えっーと・・・これもディアーナが?)」
「(いえ、私はこれに関しましては・・・マイスターがおやりになられたのでは?)」
「(いや、知らない・・・)」
念のために確認をと思い出すかの様に、ディアーナに触れてから触れあい会話で確認してはみたが、こんな大きな岩なんて操作してた形跡がお互いにない、そのためお互い何が起きたのか納得ができないという状況でもあった。
そもそも、先ほどから牙や爪から身を守るために形成したウォールの天井から覗く周囲には、岩ともいえる物が空から立て続けに未だに降ってきているし・・・。
いや、岩だけではなく石とか砂も降り注いで・・・
って、それはまるで、土石の雨という感じとでもいうのだろうか・・・?
今いったい何が起きてるの?こんなタイミングで流星群でも降ってきたとでもいうの?
そんな安易なご都合主義思考になれればよかったのだが、周囲を確認だろうと振り返った先の光景を目の前に入れた途端、ご都合主義とか些細なことなんじゃなかろうか?というどうでもよい心境になっていた。
なにしろ、振り返った先で見えたものは、天高く舞い上がる大きな土柱が、それはそれは蒼い星にむかってそびえ立つかの様にに噴き出している土石の柱として存在していたのだから。




