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だんじょん・テラフォーミング  作者: zaq2
STAGE:1
44/59

おためしは大事

 知りたくもない現実というのを直視させられると、人は思考を止めてしまう。



 いや、誰が言ったかしらないけど、たぶんそうなんじゃないかなぁと、実際にそういう状況に陥って初めてわかる事ってあると思うんですよ。

 環境設定なる物をまざまざと見せつけられ、その表示されているリストと消費ポイントの額を確認してさらに溜め息をつくしかない状況に陥っております。


 これはアレだろうかね。

 ボスが優位に戦闘できる様にその区画その物の環境を整えるという奴なんでしょうかね。

 そういえば、魔物リストに大鰐(オオワニ)とかを見かけてたっけか、となると巨大爬虫類系とかそういう活動が行いやすい環境にするんでしょうかね。


 というか、ルーム環境設定で溶岩部屋とか出来た時点で、こういう空間環境も設定できると気付けよ・・・。


 とりあえず、屋外武闘会場の環境設定は無しとして設定しておく。

 特に何不自由なく設定は完了され、


 チュートリアル#2-18:【フロアボス専用フィールドを設置しよう】クリア


 という表示が目に入る。

 DP取得とかしてるけれども、そういうの以外に気になる物が一緒に表示されていた。


 【プレゼントボックス】


 という文字と、そこに現れているのは、某窓OSのショートカットの絵柄風に白い箱に赤いリボンで梱包された定番の箱が表示されております。


 すごく久しぶりな気がしないでもないクリア表示よりも、こっちの方に興味がわくのが人のサガ…

 いや、もう人じゃないけど、とりあえずダブルタップで開いてみると、そこに表示される文字列にまたもや口からエクトプラズム吐かせたいのかという文字列が表示されたんですよ。



・特殊環境エリアおためしチケット x5枚



 自分に対してステータス画面とかにたぶんマスクデータとかになってそうな精神ポイントなる物があるのなら、ガリガリと削ってるんだろうね、さらに、「泣きっ面にハチ」?「弱り目に祟り目」?「傷口に塩をぬる」?という風な(ことわざ)って今、つかうのかなぁ……という実体験する文字列が表示されるんですよね。



 チュートリアル#2-19:【特殊環境エリアの階層を設置しよう】




 ・・・・・・

 ・・・


 もうやめて!!自分の精神力はもうゼロよ!!




***

 ゼロになった精神力を蓄えるために、日光浴をし続ける今日この頃です。

 ああいう端末から逃げるって大事じゃないですかね?現実逃避?そうともいいますが、こういうのは少し距離をとって、時間を経過させる事によって平穏を求める事で、癒し効果をその身にうける必要があるんですよ。



 例のチケットを手に入れた当初、とりあえず「特殊環境エリアおためしチケット」なるものがどういう物かをHELPか何かで調べれたらと思って、端末をあーだこーだと探してみたのだが何もでやしなかった。

 不親切極まりねぇなこれ。とか思ったりしたわけですよ。

 画面設定からも使いますかのYES/NOボタンなんぞも出てくる訳もなく、さらに裏画面的なものにも何もなく、そもそもこのチケットを「どうやって使う」のかすらわからないときています。



 デッキチェアに寝っ転がりながら、チケットを取り出してまざまざと見つめてはみるものの、普通に赤と青の二色刷りみたいな恰好になっている程度で、隅っこにはミシン目までついてる変に拘りのあるものでしかなかった。


 となりのテーブルでおとなしく座っているディアーナに、そっと指を差し向けるとディアーナは両手で恭しく支えながらその指へと顔を引っ付け、いつでもOKという頷きが返ってきます。

 なんかこういうのに慣れてきたというか、その行う姿はなんというか・・・

 と、とりあえず、


「(これ、どうすればいいと思う?)」


 ヒラヒラと左手でなびかせるチケットを見せびらかせてみるが


「(私には、どの様な物かは解りかねます。)」


 そりゃそうだよね。

 

「(数枚あるし、一枚使ってみるけど、いい?)」

「(マイスターが使われたい時に使っていただければよいかと)」


 ものは試し。よし、覚悟完了。

 おためしチケットを使って作っちまえばいいんだよ。と


 と、ディアーナに触れていた指先を放し、両手を使って某海軍のモギリの様にミシン目を勢いよく引き裂いてみると…


「(何も…おきませんね?)」


 うん、何も起きなかったね……こういう使い方は違うのか、1枚損した気分だわ、せめて砂浜(ビーチ)とかでこう・・・


 そう認識したと思った瞬間。自分の足元周囲が眩しく光ったと思ったら…

 目の前には青い海と青い空、光り輝く太陽に白い雲が浮いております・・・



「(海・・・だ・・・)」

「(海・・・ですね・・・)」



 自分の顔がどうなっているのかはわからなかったが、ディアーナも目を大きく開けて驚いている表情をしていたと思うし、デッキチェアとテーブルとがビーチとマッチしている状態だ・・・えーっと・・・ちょっとまってちょっとまって、何か色々と認識が追い付いていない。



 落ち着け、いいから落ち着こう。

 しばらく目を瞑って、静かに精神を落ち着かせ再び目を見開くも、先ほどと同じ景色が映し出されており、消え去っていないという安堵と共にゆっくりとチェアから降り立ち、まるで巨大なモニター画面にすいこまれる様な認識な感じで、その砂浜(ビーチ)の砂の感触を実感し、さらに触り、潮風を体験し・・・ようやく「マヂで?」という自身が発する言葉を確認しながら、海に向かって、いざ、いざいざいざ、乗り込んでみます!!乗り込んで・・・乗り・・・





「ほぶぁ!?」


 走り出した数歩目に、いきなり目に見えない壁があるかの様な感触があった。


「えっ?!何?!何!!」


 と、手探りで触ってみると…ペタペタという壁が壁と……まるで左手の法則かの様に見えない壁沿いにすすむと、もとのチェアの位置へと返ってこれた。


 いやな予感がする。という認識をもったまま、ディアーナにビーチの上空へとゆっくりと登ってもらうと、やはり天井に頭をぶつけて手で押さえて返ってきた。



 えーっと、つまり正面、左右、天井と壁に囲まれてると。こうなると地下も限界があるとみて間違いないだろうな・・・。


 じゃぁ、外はどうなってるの?と思いながら外に出て、内容が映し出されている空間を外から裏へ回ってみると、いつもの灰色の世界が拡がっているだけで、再び入口の方へともどってみるとビーチが見えている不思議空間ファンタジー万歳!な状況だった。







 その後、砂浜へと赴き、


「海のバッキャッローー!!」


 と、叫ぶっ姿がそこにあった・・・

海「解せぬ・・・」


〇お試しチケット

チュートリアル25個消化のプレゼント報酬



お試し版:

大体10m四方の空間に別空間の世界を展開できる。

そこから拡張するもよし、変更するもよし、

えっ?地表に作った?


予想外デス。

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