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だんじょん・テラフォーミング  作者: zaq2
STAGE:1
38/59

観察は大事

オチは特にないです。

 コアルームの中、それも台座周辺が、年月が過ぎていないにもかかわらず、"光る苔"生す状態になっている状態から、その"光る苔"を引っぺがしては竪穴の壁面へとくっつけるという作業を延々と繰り返し、幾何か過ぎ去ってようやく竪穴の奥底にまで照らされる格好がついた今日この頃です。



 ライティングモールドの移植作業によって竪穴の暗さというのは解消はされたが、このライティングモールド、減っては増えて、増えては減ってを繰り返している状態で意外とその付近で灯を照らし続ける格好になっており、「なるほど、照明として扱われる訳だ。」と一人納得してもいた。



 が、コアルーム内での異常な増殖速度はいったい何だったんだろうか?と、未だに解らないままでいるのが正直気持ち悪くもあり、なのに竪穴の方はそういう現象が未だ発生していないので、大丈夫だろうとおもいながら、減ったところをコアルームで増えたのを引っぺがしては貼り付けるという作業を繰り返していた。

 のだが、だんだんこの異様に増え続ける状況に「ヤバイんじゃね?」という嫌な不安感が日に日に増していっており・・・これは、ちょっと確認すべきかと思った次第です。



****

 さて、このライティング・モールド。

 どうみても苔の様な植物見えるのだが、某隠しページから呼び出したモノであるため、説明文というものが乏しい。


 ならば、今後どうなっていくか?という元、外に持ち出して観察してみる事にする。なんというか、夏休みの宿題の定番の一つである植物観察日誌だなと思ったり思わなかったり。



〇地表放置の観察日誌

・1日目

 一掴みの塊を地表へと放ってみる。

 当初は普通に光り輝いていたが、すぐに薄暗く光る様になっていった。


・2日目

 光はさらに弱くなり、淡い光が放っているのかどうか?という微妙な所だった。

 また、増える範囲もそれほど多くもなくそのまま枯れる範囲の方が多くなっていた。


・3日目

 全てが土くれ?状態になってしまった。



 あれ?3日で終わった、いや、正確にうならもって2日といった所か?あとは増えもせずに枯れた?といった所っぽいか?

 ならば、今度はローリングムーンストーンズのダンジョンとしている階層に貼り付けてみると・・・



〇ローリングムーンストーンズとの観察日誌

・1日目

 転がってくるローリングムーンストーンズに光苔が引っ付いていった。

 というか光る石といったままで、一緒に転送されて転がっていたので特に問題はない事がわかった。


・2日目

 床板部分が淡く光る面積がやや増えたが、土くれに変わる部分が多くなる


・3日目

 ローリングムーンストーンが土玉になる。しかも何故か綺麗な光沢まで出てきた。ツヤッツヤッです。

 床面が土まみれなのだが、どこか綺麗に整地されている感がしていた。

 あと、光ってる処は無くなった。



 うーん、やっぱり3日程度しかもたないのか?



 しかし、ダンジョン内部の方はその3日を過ぎても残っている箇所がチラホラとあるので、これは別の要因があるのでは?という感じだ。


 といっても、可能性としては水蒸気というか湿気みたいな物ぐらいしかないしな・・・こんな場所で水蒸気とか無理だろうし・・・と思ったが、その大元があるじゃない。と、



 水の代わりに氷で試してみるかという思考で、倉庫に放り込んでいた氷柱の塊を1つだけその場に落とし、その氷柱の面の半分以下に貼り付けて外に放置してみる。



〇氷柱と苔との観察日誌

・1日目

 今までと違い、今度は竪穴と同じぐらいの光り発生していた。


・2日目

 あまり1日目とは変わらないが、氷柱の半分以下だったのが、いきなり全面にまぶされていった。


・3日目

 全体的に体積?が減っている気がするが、竪穴の所とかわらず明るい光を放っている。


・4日目

 さらに氷柱の体積が減ってるが、表面に付着しきれない部分が地面におていっていた。


・5日目

 地面に落ちていった物が徐々に光を無くしていった。

 氷柱はほぼなくなっており、地べたに貼り付けた状況と同等の灯になっていた。


・6日目

 徐々に何もない状態と同等になる


・7日目

 ほぼ、土くれ?にかわっていっているが、一部淡い光を放っている。


・8日目

 ほぼ土くれ?に変わった。



 お、新記録達成!

 まぁ、そこは置いておいておくとして、つまりは水気があれが少なくとも何とかなる代物なのか?という仮設がたてれた。


 そういや、コアルームに水っ気なんてあったかな?と記憶をたどるがそれらしいのが思い出せないので、ここは善は急げと苔生す箇所を確認しにもどってみると、結露?したっぽい水滴がついていたため、あー、これね、なるほどね。と、納得もした。


 大体わかって「なるほどねぇ」とつぶやきながら竪穴に出てふと下をみてみると、所々に苔生させた場所のが土くれになってたり、剥がれ落ちたりしている部分が目立ってきていた。

 剥がれ落ちた壁をチェックしてみるに、どうやら水分が少なくなってくると駄目になっていってる箇所がでてきている感じであった。


 さっきまでは気にしてなかったが、よくよくみると中層より下層に向かってこの傾向が強い。上層に至ってはなんか増えたり減ったりが旨い具合に働いている感じでそんな風なものもなかったのだが。


 ここはあれだな、竪穴の隅々まで到達する何かを構築した方がよさげかね。

 いつも上の方ばかりしか巡り切れないという恰好が続いているのか、結局は奥底までうまく光りつづける様にしなければ下層側はまたしても貼り付け作業をしていかないといけない訳でちょっとメンドイなぁと。



 ならば、コアルームみたいに、勝手に増える方が楽になるんじゃね?という思惑がよぎってくるが、とりあえず、今は減った分を増やす為に再び氷柱を溶かす作業を再び行わなければならないという事で、コアルームに戻ってから、重厚扉を少しだけあけて氷柱を溶かす装置を起動してしばらく放置しておきます。





 とりあえずは、これで当分の補給はされるはずだろうが、何かしら考えないといけないかねぇ。





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