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だんじょん・テラフォーミング  作者: zaq2
STAGE:1
27/59

検証は大事

とうとう、ついにこの日がやってきた。

ファンタジーライフを初めて一体どれくらいの日時が過ぎ去ったのだろうか。

そう、今、まさに、乗ってもいいと仰ったライカ様というお犬・・・じゃなくて、ウルフ?から大義をいただき、体毛の感触を確かめれる(通称:モフる)その一歩を踏み出せれる瞬間であった。




それはファンタジー世界の人間にとっては小さな一歩だろうが、自分個人にとっては大きな飛躍になるであろう。




恐る恐る、ライカの体へと右手を差し伸べ、毛並の部分を堪能・・・毛並を堪能・・・毛?アレ?通り過ぎた・・・?

っていうか、そのまま体表面?に触れた?えっ?硬い?いや堅い?

なんというか、この"堅さ"は筋肉質というよりも金属質と言う方が正しいような・・・。



・・・OK,ここはひとつ丁寧に確認しようではないか、かなり重要なファクターなのだから。



触診という検査モドキを繰り広げて格闘した結論というと、基本となる触れる部分はスケルトン(?)のままという現実だった。

つまり、何か得体のしれない物(?)が、覆っているというだけという。



えーっと、空回りした自分の純情な感情を返してほしいかな・・・コンチクショウ



そういえばライカさん、触診してるぐらいから、はふぅ・・・とかいう吐息めいた声(?)が聞こえたと思ったら、恍惚な視線をこちらに投げかけてた気がしましたが、気のせいにしときますね。

まさか、いくらなんでも、そっち系って訳じゃ・・・ないよね?



****

ライカの背に乗るという行為は今回はパスという事で、再び帰路についてトボトボと歩いております。

確認してモフれなかったという精神的に来るモノがあったから、トボトボと歩いているわけではない。決して。


そうそう、今では高い絶壁も、壁蹴りしながら淡々と登っていくライカを他所に、こちらは螺旋階段などを作って軽快に登っていったりと順調に進んではいる。

進んではいるはずなのだが、目安としてあとどれくらいかかるのだろうか?と思った矢先に、かなりあります。という、ディアーナ顔負けの読唇術?ESP?によってかは解らないが、とてもファジーな回答がきただけなので、結果は気にせずにとにかく歩いて移動することとしております。



歩き続ける、そう歩き続けるだけなのですが、風景のふの字も変わり映えしない世界なもんです。

足場も荒野っぽいヵ所もあれば、砂地みたいなこう足が取られやすい地形もあるぐらいで、他に表現するとしても一面灰色の世界しかないんですよね。


少し前を歩くライカは、普通にテクテクと先導してくれてる状態で、時折トボトボと歩いているこちらを確認して頂いている程度です。

かくいう自分は、さっきから階段つくっては登って降りてで進んで見たり、坂みたいなのを作っては登って降りて、けっこう色々なオブジェクトが出来ては消えていきます。

そう、気分はまるで、リトルじゃない感じのビッグなプラネット気分。

他にもそこらにある、岩とかの間に形成できるかと試してみたら、岩を取り囲むように形成できてたのは、何かと斬新だった。こう次元漸みたいな恰好できると思った時も有りました。

しかし、現実はそんな事はありませんでした。くそう。



えっ?なぜこんな事してるかって?

いえね、こういう退屈との戦いの時によく端末とか使ったりしたもんでしたが、今はそれすら出来ないので、そうなると自分にできる事といえば例の魔法(?)で暇つぶし・・・じゃなく、退屈との戦い・・・じゃなくて、あたらしい可能性の検証を行っていくしかないかなぁと、歩きながら色々とやってみてる訳ですよ。


で、色々試してたのには、罠(〇明の罠の再現)にも使えるかなぁとか思ったり、足場として使い勝手がよいのかと色々試してみてるわけでしたが、どうも使える距離が短い。

思いっきり遠い場所とかはもう無理。せいぜい最大で徒歩20歩ぐらい?の範囲といったところまでは解った。

また、その距離過ぎても存在はしてるのは確認したが、消すのはどんなに距離が離れていようと認識したとたん簡単に消せれるという謎仕様。

消すだけは簡単って事ですかね、ううむ、ここらへんはファンタジーという事でいいか。


とまぁ、色々と試してこの漆黒の膜をみてふと思いついたことがある。


それは、この魔法がサイエンスなファンタジーちっくに武器とか防具とかの代理ができないかなぁと思う訳ですよ。ほら、エネル〇ーシールドみたいな、アレですよ。

なにしろ、けっこう丈夫なものですからね。シールド!とか言って出すとか、結構カッコイイんじゃないかなーと思う次第なのですよ。


となれば早速検証するべきである。

形成する形状を意識して、六角形みたいな小さいシールドをこうたくさん展開する・・・目の前にそれらしきものが形成されて、おっ?と感動したのも束の間、「あべべっ」と、鼻先からまともにつっこんで後ろに倒れこんでしまった。


そういや、今、自分たちは歩きながらやってたんですよね、そうなると、形成した六角形のシールドもどきは置いて行かれる形で空中に浮いたままとなっているわけで、そこに突っ込んでしりもちついたバカが一人と。




えーっと、結果からいえば、設置してからは移動させれないという元々の欠点(?)仕様(?)がそのまま残っているって事ですかね?


うん、知ってたし・・・そうなるよね・・・とりあえず、消しておくかな・・・。




残念、モフりの世界はもっと先だった。

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