やっぱりやったり一悶着
珍しく筆が進んだので速めの投稿です
ギャグセンスの無さを疑う話になりました
-翌日-
影人「ぅん?……………」
影人「zz(バシッ)いてぇ!」
パチュリー「さっさと起きなさいよ!」
小悪魔「パチュリー様⁉︎
本は大事にしてください!」
影人「それ以前に本は人に
投げるものじゃねぇだろ⁉︎」
パチュリー「ごめんなさいね小悪魔。でも、
今のはいつまでも寝ているこの男が悪いわ」
影人「おい。んなわけな
「それは…そうですけど」って何でだよ!」
パチュリー「でしょう?
だから、今のは仕方がないと思うのよ」
小悪魔「それでも、
やっぱり本は大事にしてください」
パチュリー「そうね。わかっ
「俺の話を聞けぇぇ‼︎」……何よ」
影人「ゴミを見る目をしてらっしゃる⁉︎
…んなことより、俺はどうなったんだ?」
パチュリー「私の[ロイヤルフレア]を
まともに受けて丸1日寝てたのよ」
影人「…何だ、たった1日か(バシュ)
いだぁ!何すんだよ!」
パチュリー「次は3日じゃ済まさないわよ?」
影人「う…、わかったよ。
ところで、起きたはいいが
何もすることがな「ようやく起きましたか」
……ここの奴らは割り込むの好きだな」
咲夜「?どうしました?」
影人「いや、わからんならいい。
てか、そっちはどうしたんだ?」
咲夜「起きたらお嬢様の所に
ご案内するよう申し付けられています」
影人「お嬢様ってことは、
当主の娘ってことか?」
咲夜「いえ、当主です」
影人「…まぁ、いいや。
他所様のことを聞いてもしょうがないしな」
咲夜「では、行きましょうか」
俺は咲夜についていく
さてと、お嬢様には、
どんな歓迎を受けることやら…
コンコン
⁇「入りなさい」
咲夜「失礼します。
お嬢様、例の人間をお連れしました」
レミリア「そう。そいつがそうなのね…
初めまして、私がこの館、
紅魔館現当主のレミリア・スカーレットよ」
影人「ご丁寧にどうも。
外来人の白澤 影人だ。
歳は16、よろしく頼む」
レミリア「挨拶は済ませたし、
単刀直入に言うわ。
頼みたいことがあるの」
影人「頼み?妖怪のあんたが、人間の俺に?」
レミリア「……それは、妖怪は人間に
頼み事しちゃいけないってこと?」
影人「いや、そういうわけじゃないんだ。
気を害したなら謝る。悪かった。
俺よりもずっと力があると思ってさ」
レミリア「……意外ね。
すぐに謝るとは思わなかったわ」
影人「謝ることができない奴は嫌いでね」
レミリア「そう。まぁいいわ。
それよりも、受けてくれるの?私の頼み事」
影人「……話を聞いてからだな」
ま、大体予想はつくけど
レミリア「結論から言うと、
私の妹を救って欲しい。これだけよ」
影人「それだけじゃわからん」
レミリア「わかってるわ。
ただ、この話は、何故そうなったのか、
って話から入るけど」
影人「いいから早くしろ」
レミリア「妹の名前は、
フランドールよ。あの娘は、
『ありとあらゆるものを
破壊する程度の能力』を持っているわ。
そしてその能力で、両親を殺したわ。
…死んだ、っていう方が正しいわね。
詳細は省くけど、
あの娘が能力を制御できるまでは、
外に出さない様にしたの。
それが、今では狂気に囚われてしまった。
だから、あなたには、あの娘の狂気を、
いいえ、あの娘を狂気から解放してあげて」
影人「………」
思ってたよりも馬鹿げてるな、
何がどうなっているのか、
ちっとも理解しちゃいない
レミリア「どう…かしら?」
影人「それは…ふざけて言っているのか?」
レミリア「ふ…ふざけてなんていないわ!
あなたこそ、ふざけてるの⁉︎」
影人「……どうやら本気で言ってるようだ。
そりゃ、狂気化した理由も、
その娘の思いも、
何もかんもわかんねぇよな」
レミリア「じゃあ何⁉︎
あなたならわかるっていうの⁉︎
見たこともないあなたに!」
影人「…あぁ。少なくとも、あんたよりは」
レミリア「なら話してみなさいよ‼︎」
影人「………わかった。だが
先ずは、聞きたいことを聞いてからだ。
…あんたの妹が両親を殺した時、
既に狂気化していたか?」
レミリア「いいえ。なってないわ」
影人「…両親が死に、
妹を閉じ込めた時の歳は?」
レミリア「……私が10であの娘が5よ」
影人「…閉じ込められた当時、
あんたの妹は何をしていた?」
レミリア「能力を制御しようとしていたわ」
影人「…そん時、あんたは何て言った?」
レミリア「そんな簡単なこと
じゃないと「そこまでです」…咲夜?」
咲夜「質問はそこまでにして、
さっさとあなたの意見を聞かせてください」
影人「…そりゃ、あんたなら止めるよな。
今の止め方は、悪手だったな…
今ので疑問が確信に変わっちまった」
レミリア「ど…どういうこと?」
影人「…両親を間近で
亡くした10歳の女の子は、
当主になるために、一生懸命だった。
間接的とはいえ、
両親をその手で殺めた5歳の女の子は、
ただ1人の肉親に檻の中に入れられた。
どちらもまだ幼く、そして、未熟だった。
しかし、妹はこんなことが起こらぬように
自らを磨いた。姉はそんな妹を見なかった。
いつしか、心が壊れていた。
どちらも幼かったが故に起きてしまった。
どちらも気づくことができなかった。
…あんただけが悪いとは言わない。
だが、妹が狂気化するのに
一役買ったのはあんただ」
レミリア「そ…そんな…わ、わたし…が
あの娘を…?フランを…壊したって言うの?」
咲夜「しっかりしてくださいお嬢様!
あの男の言葉を真に受けないでください!
大体会ったこともない…デタラメです!」
レミリア「で…でも…
彼の言ってることには…筋が…」
咲夜「通ってませ「裁かれたいか?」
…いきなり何ですか?」
影人「裁かれたいか?って聞いたんだ。
なら、地獄で閻魔様にでも言ってくれ
俺はそんなことしないし、出来ないからな」
レミリア「………」
影人「…ハァ。
今までは見向きもしなかったことが、
自分のせいだとわかった途端
こんなに落ち込むとか、本当ダメだな。
俺なら、早々に見限って
全員ぶっ殺して堂々と外に出るけどな。
それだけの力があるんだからよ」
咲夜「きさ…ま…?……あ…!」(ガタッ)
レミリア「さ、咲夜?」
咲夜「…お嬢様。私達は、
とんでもない勘違いを
していたのかもしれません」
レミリア「ど、どういうことよ!」
影人「咲夜。あんたは
こっちも気付いてると思ってた。
ま、結果は違ったが。
さっきも言ったぞ?
俺ならこんな奴ら早々に見限って
全員殺して外に出るって」
レミリア「だから、
それがどうした…って…
い、いや、そんなハズは」
影人「出来るのにしなかった。
そこには何かしらの理由がある。それは、
あんたらを殺さない為とも考えられる」
レミリア「あ…あぁ…
どう、すれば…どうすればいいの…?
もう、495年なのよ…?
どうやって、どんな顔して会えばいいの?」
影人「そっから先は、
ここの頭脳に任せるとする」キィィ
パチュリー「ハァ…気付いてたのね?
それに、何てことに気付かせるのよ…」
影人「パチュリーは、レミリアが
俺を呼んだ理由を知っていた。
だから俺は、この話を聞いてから
あんたが聞いてる可能性はあると思った。
それに…物音たてたしな」
パチュリー「そう…聞こえてたのね」
レミリア「パ、パチェ⁉︎」
咲夜「…お嬢様、
これからどうなされるおつもりですか?」
レミリア「…謝ってどうにかなる
問題じゃないわよね…」
影・パ「当然だな」
パチュリー「最悪の場合は、
完全に狂気化するでしょうね」
影人「その場で全滅って話もあるわけだ」
レミリア「どうしたらいいの…?パチェ」
パチュリー「危険が無い道なんて無いわ。
ただ、1番危険が少ないとしたら、
それは…他人に任せることでしょうね」
レミリア「…え?」
パチュリー「身内が行ったら
完全狂気化だから、
他人に行かせればいいのよ」
レミリア「それって…」
パチュリー「当然、彼しかいないわね」
影人「…ま、そりゃそうだろな
自分でも思ってたし」
レミリア「…い、行ってくれるの…?」
影人「…条件次第だな」
レミリア「じょ、条件?」
影人「あぁ。俺は慈善団体じゃないからな」
レミリア「……この館、
紅魔館じゃダメかしら?」
咲夜「お嬢様⁉︎正気ですか!
こんな男に館を明け渡すなどありえません!」
レミリア「もう500年よ!
この時をずっと待っていたの!
館だろうが何だろうが、
あの娘の為ならわけないわ!」
影人「…本人抜きで
話を進めるのは止めてもらおうか。
俺はこんなデカイ館を貰う気はない。
それに、お前らはどうするつもりだ」
レミリア「這ってでも生きてやるわ」
影人「俺としては、いきなりこんなとこに
落とされたんだ。先立つものがない今、
欲しいのは、そんな大きなものより、
ちょっとした…あ〜、
ここに住まわしてくれればいいかな…」
レミリア「…え?それだけ?」
影人「それだけって、
かなり大事な部分なんだが…
だって俺、飯作れんし。飽きるし。
誰かが作ってくれる方が
全然いい「バガァーン‼︎」
…どうやら、
色々相談してる暇も無くなった様だ」
レミリア「何を…しているの?」
影人「何って、逃げるんだよ。
話がまとまらなかったからな」
レミリア「…!わかったわ。
成功したら、ここに住んでもいいわ。
食事やお風呂、基本的なことは
こちらで用意してあげる」
影人「…交渉成立、だな」(ニヤッ)
レミリア「えぇ」
影人「そうと決まれば話は早い。
パチュリーさんや」
パチュリー「…何よ?」
影人「用意してもらいたい物がある」
ごにょごにょ
パチュリー「…わかったわ。
出来るだけ速めに用意するわ」
影人「…あぁ。よろしく頼む。
そいつが無いと、死ぬ確率が上がる」
レミリア「…死なないで…」(ボソッ)
影人「ん?何か言ったか?」
レミリア「な、何でもないわ!」
影人「ふーん、ま、いいや。
…さてと、どうするかね…さしづめ、
ミッションインポッシブルってとこかね」
そう言って1つ、俺は溜息をもらした…
次話はいよいよフラン戦です
頑張って書きます
よろしくです