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君だけが壊せなかった  作者: 南蛇井


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シーン7:破壊神の宣言

主人公は、


空を見上げた。


そこにあるはずの空は、


もう、


完全な形をしていなかった。


四角く、


切り取られたように、


欠けている。


青でも、


赤でもない、


ただの、


空白。


世界が、


途中で、


終わっている。


主人公は、


それを見つめる。


長い間、


見つめる。


まるで、


答えを探すように。


だが、


もう、


答えは出ていた。


ずっと前に。


彼は、


静かに言った。


「この世界は」


声は、


小さかった。


だが、


はっきりしていた。


迷いは、


なかった。


「壊れている」


風が、


止まったような気がした。


ヒロインは、


動かない。


銃を向けたまま、


彼を見ている。


主人公は、


続ける。


「最初から」


その言葉には、


怒りはなかった。


憎しみも、


なかった。


恨みも、


なかった。


ただ、


事実を述べているだけだった。


確認するように。


証明するように。


彼は、


ゆっくりと、


ヒロインを見る。


その目は、


静かだった。


あまりにも、


静かだった。


「価値がない」


断定だった。


感情ではなく、


結論だった。


泣いているわけでも、


叫んでいるわけでもない。


ただ、


分かってしまった者の声だった。


「だから」


主人公は、


小さく、


息を吐く。


「終わらせる」


それは、


宣言だった。


破壊の、


宣言。


怒りによる破壊ではない。


絶望による破壊でもない。


救いを失ったからでもない。


ただ、


価値がないと理解したから、


終わらせる。


それだけだった。


それだけの、


理由だった。


ヒロインの指が、


わずかに動く。


引き金にかかった指が、


震える。


だが、


まだ、


引かれない。


主人公の足元から、


世界が、


静かに、


消え始めていた。

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