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愛すべきと刻まれた何かを忘れて遠く

作者: 中年バターナイフ

愛すべきと刻まれた何かを忘れて遠く


酔って件のごとし

戯れて詩す やさぐれて死す


愛すべきと刻まれた国を忘れて遠く


虎死して皮を残すとは

狩人の首尾の自慢なり

功罪を後に問うわけは

果ては史家の口糊なり


愛すべきと刻まれた家を忘れて遠く


我が身の何を残せるや

問わるる傷も益も薄々

小言戯れ言の類いとや

刻む墓碑の落影も寒々


愛すべきと刻まれた人を忘れて遠く


さりとて今も刻む一言

活計の立つ技でもなく

問うべき情の届かぬと

恨みを向ける誰もなく


愛すべきと刻まれた己を忘れて遠く


故にただただ生きるのみ

なおやみくもに走るのみ


愛すべきと刻まれた何かを忘れて遠く




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― 新着の感想 ―
[良い点] 見つけましたぞよ。 「我が身の何を残せるや」 私はこうつぶやきながら死んでいきますよん。 故郷から離れているのか国から離れているのか、作者様の現在位置に疑問を持っていますが(答えないでく…
[良い点] わぁ!何だろう??って、かっこいいけれど難しいなぁとか、ぼんやり思いながら、想像できそうな部分はふわんふわん想像しながら楽しく拝読していたら、「うわっ、めっちゃ近付いた!」ってラストビック…
[一言]  その生の果てに、そこへ還ることに思い当たることもありましょう。  生きるが旅ならば、そこから発ち離れることも、還り戻ることも、また生。
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