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次の日から、僕とサラによるダンジョンマスターになるたための鍛錬を始めた。
歴代のダンジョンマスターは皆、12歳になった時入れる、4大ダンジョンの一つ「タウラス」の街にある「ライブラ冒険者学校」を卒業しているため、そこに入るのがひとまずの目標となった。
鍛錬は、サラと試合をすることがほとんどだった。
始めの頃はサラと互角の勝負ができてたがしばらくすると、全く敵わなくなった。
サラは天才だった。
魔力も小さい時から非常に多く、戦闘センスも抜群。しかも一定時間、自分の能力を10倍にするという「英雄」というスキルももっていたため、チートみたいな存在だった。
そんなわけでサラは、次のダンジョンマスターになるんじゃないかと期待されていた。
一方僕は、魔力はほとんどなく、他の能力も平凡、持っているスキルも障害物や草むらに隠れた時姿が見えなくなる「潜伏」というパッとしないものだった。
そんなチート幼馴染と鍛錬をして6年が過ぎた。
「これで私の178勝、15敗ね。」
「サラ、君は強すぎて僕じゃ相手にならないよ。」
「何腑抜けたこといってるの。私と一緒にダンジョンマスターになるんだから、同じくらい強くならなくちゃ駄目じゃない。」
サラの言う通りダンジョンマスターになるには、こんなとこで挫折してはいけない。
しかしサラに背中に追いつける気が、一向にしなかった。
「まあ、いいわ。とりあえず今は、明後日の入学試験に集中しましょう。私は1位で受かるけど、アランあなたも落ちちゃ駄目よ。」
「わかってる。今まで努力したんだ。絶対受かるさ。」
僕はそう決意を新たにして、入学試験に臨む気持ちを固めた。
しかし現実はそう上手くいくものではなかった。
サラは当然首席で合格した。それどころか、試験で過去最高点を叩き出し、学園始まって以来の天才とまで言われてた。
ただ僕は落ちた。
当然だ。少ない魔力に地味なスキルで、受かる方がどうかしている。
それでもサラと鍛えてたからそれなりにできると思っていた。
しかし魔力も他の能力も圧倒的に高い受験生を見て、僕ただのモブにすぎないとしった。
全てを諦めて田舎で暮らそうかな、などと考えていた時にサラが家に来た。
「アランは試験に受かった?」
「いや、落ちたよ。ごめん。」
「そう……」
僕はサラの顔を見ることが出来なかった。
「でも、待ってるから。」
「え?」
僕は何を言われたかわからなくて、思わず顔を上げて彼女を見た。
「私はアランが追いつくまで上で待っているから。
約束したでしょ。一緒にラストダンジョンを攻略するっって。だから諦めたら許さない。」
サラは真剣な顔でそう言った。
彼女はまだ諦めてないのに、試験に落ちた程度で約束を諦めようとした自分が、恥ずかしくなった。
「ああ、諦めない。絶対に君に追いついてみせる。2人でダンジョンマスターになるんだ。」
僕がそう言うと彼女は笑って
「じゃあ、またね。」
と言って冒険者学校に向かって行った。
その約束から4年がたった。
俺はオリオンの街で冒険者になっていた。