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◯おもひでぽろぽろ

祖母から祖父の車を処分して良いか、という連絡が来た。

祖母は免許を持っておらず子も独立しており、使う人はいないが車は祖父が亡くなった後も置いてあった。

普通の色に普通の車種であるが私にとっては祖父との思い出が詰まった車である。そのことを分かってそのままにしておいてくれたのだろうが、私が使うことはほぼないし維持費などは別問題である。


悲しいが、お金をかけて劣化していく車を持ち続けるよりは早く処分した方が良い。私も分かっていたが自分からは言い出せなかった。思い出のものがなくなるとそれに付随する記憶まで消えてしまいそうで怖いのだ。玄関の靴が消える。箸が消える。布団が消える。車が消える。次は何が消えてしまうのだろうか。私の記憶は消えないだろうか。不安は広がり涙が溢れてくる。



話は戻るが車の処分には賛成したし、常に祖父のことを考えているわけではなくそれなりに楽しく生活をしている。そんな現実的な自分の存在が稀にくる不安をより大きくしてしまう。

読んでくださりありがとうございます

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