特殊相対性理論?
「愚かなり。端金に目が眩み命を粗末にするとは!」
言うなり火を吐いた。といっても魔法なのでそれなりのキャストタイムはかかる。アキコは余裕で盾を突き出しその攻撃を防いだ。ナイス! 打ち合わせ通り!
で、本来ならここでオレが死の魔法を唱えればクエストコンプになるハズだ。だが、悪い癖なのか。オレは人ではない種族が大好きなんだ。IUCNのレッドリスト登録のドラゴン族を殺すには忍びない。WWFに怒られるぜ。アキコに首輪を緩めてもらって、オレはこう言った。
「竜族にも伝承は伝わっておろう。我が名はリブラなり。どうじゃ、我と取引をせぬか?」
「予を前にして微塵も恐れぬ振る舞い。見上げた胆力と褒めてやろう。だが、大言壮語が過ぎはせぬか? 小さき者よ」
「話は聞いてくれそうじゃのぅ? 確かに我らはギルドの依頼を受けた者。じゃが、お主の死体を所望されてはおらぬ。どうじゃ、その角を少し切らせてもらえぬか? 我らは角のかけらと引き換えに大金を。お主は数百年の余生を。よい取引だと思うがの。ただ、目立たぬように別の地に飛んでいってもらわねばならぬがな」
うーーん。ここで、のじゃロリはいかがなものか。ちょいと高飛車過ぎる気もする。でもなぁ〜どう話せばいいんだ? この世界の厨二の皆様に。
「笑止! だが、真にお主がリブラなら予も無事ではおられまい。ならば正義の神の断罪人リブラに問う。予がここにおれば幻獣たちが恐れて近寄らぬ。年に一人の生贄と多くの旅人の生命、どちらが重いのかな?」
「一理あろう。だが、正義というものは教条的なものじゃ。融通無碍とはいかぬ。一人のうら若き乙女を見捨てるなど我にはできぬ!」
「ふむ。ならば!」
そうくるだろうなぁ〜。取引は言ってみただけだったなぁ〜。WWFさんごめんなさい。おれは首輪からの伝達でアキコに後ろに飛ぶように伝えた。先ほど魔法である火吹きを防がれた。今回は間違いなく物理攻撃が来る。
オレの名を信じたかどうかは分からないが強大な魔力は感じた青龍。馬鹿ではない。しょうもないプライドで死ぬ気はないだろう。不意打ちをかますに違いない。だが、奇襲は読まれていれば一瞬にして愚作に変ずる。
テイルウィップ。当たれば強烈な一打だが致命的な欠陥がある。避けられてしまえば一瞬後ろを向くため、敵の位置を見失うおそれがある。オレは大きく上に飛んだ。緋の袴がありがたい。誰も見てはいないのだけれど、クマさんパンツを晒すのは結構精神的負担が大きい。
いずれにせよ、青龍はいたいけない幼女を見失った。ということで、オレは余裕をもって死の魔法をレッドリストの絶滅危惧種にお見舞いしてしまった。
オレの死の魔法というのは、魔族も含めあらゆる生物の魂を抜くと思ってもらうと分かりやすい。そもそも魂というのは素粒子レベルでも存在し得ない。すなわち、オレの元いた世界の物理学では定義されていない存在だ。
しかし、まだ人類が解明していない科学の法則があるというに過ぎない。魔法もしかり。要は現代物理学では観測しえない存在にアクセスし、これを天界に強制転送していると言えばいいだろうか? 結局、魂を抜かれた生物は死ぬということに違いはないのだが。
ちなみに死の魔法を使うためのMP量は以下の公式に基づくようだ。
MP=Sm*C^2
Smは魂質量(Spirit Mass)というものでその生物が持つ魂の重さと考えればいい。で、なんとCは例の公式と同じ光の速さである30万キロ毎秒らしい。どれほど大きなMPをオレが消費するか分かってもらえただろうか? で、このSmなのだが人、亜人、魔族では大きな違いはない。ところが、ドデカイSmをお持ちの生物がいらっしゃった。そう竜様。死の霧につつまれていてもなお。
「よもやこのようなか弱い娘の姿とは。お主は本物のリブラなのだな。ならば、いずこかでまた会おうぞ!」
「ああ、その時はもうちょい人の言うことを信じようか?」
素で答えてしまった後、オレはクラッと来てアキコが支えてくれた。なんというか、まだ会って半月も経っていないのだが、バディ感が半端なくなってきた。ありがたい。
彼女の若い女と獣臭をブレンドした独特の体臭も妙に落ち着く。シロも慌てて駆けつけてくれたようだ。相棒の手をかりながら村へ戻る道すがら。
「ああ、惜しいことをした。あの青龍、倒れる時にワイン二樽をなぎ倒してたなぁ。なかなか上物だったんだが」
もともとよい香りのする飲み物は好きだったが、この世界に来て酒に強くなったせいだろう。オレは本当にワインが大好きになっていた。
大概の日はコレをマックで百円コーヒー飲みながら投稿しています。今日はSサイズが無料でMサイズにアップグレード可。しかも隅っこのお気に入りの席が空いていた。この作品、毎日ちょっとずつと決めたし、ストックはあっても、推敲の時間考えるとこれくらいが限界だし。でも、どうしても、長いストーリーなので間(Hじゃないところw)ができるし。どうなんだろうなぁ? と悩みつつです。
気を取り直して。やっぱり主人公は強いといえばそうなのです。魔法だけじゃなくて、転生の記憶を維持できるので、判断力もある。でも、元々はわりと正義感もあって甘くて。人族にひどい目にあわされてるから、その他の種族に共感を感じていたり……みたいな感じかなぁ〜と考えています。
で、まぁ〜。私、高校の途中までは文化系だったのですが理転した人です。いろいろな物語によく出てきますが、物理学の中ではこの公式すごいなぁ〜とつくずく思います。エネルギーと質量の関係を考える際に、どういう想像力で光の速さを思いついたんだろう?理論の組み立て方は知らないですが、アインシュタインって凄い!と思います。しかも、コレ、中学生でも理解できるくらいシンプルですよね。そっちも凄い!
数学は「フェルマーの最終定理」「四色定理」かなぁ〜。いずれも、中学レベル、四色は小学生でも題意は理解できるかと。小難しくないというがホントに凄いことなんだろうと思ったりします。
ということで、私、浅いけど妙に広範なネタが出てきて「かやくご飯」みたいな物になるんですけどね。何が飛び出すか?って感じでお付き合いいただけると嬉しいです。




