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32、二月九日、午前八時四分。 地下ケーブル坑内。 ラルジャン。
武器を置いてずらかったか…
向かって奥の側がやはり鋼板で塞がれた、出口のないその横穴の真ん中あたりに、ルガーが投げ出されていた。
手前にはキューブ型の送受信機をつけたベルトが放り出してあった。
ゆっくりとラルジャンは中へ入り、ベルトを無視して、緑の化け物が結局つかわずに置き去りにしたルガーを拾おうと近づいたが…
真上まで首を伸ばし、ルガーに手をつけようとしたそのときだった。
突然、床から緑の手が浮かび上がり、ルガーをつかむと彼の喉にぐいと当てて引き金を引いた。
銃声は一発だった。
ラルジャンは喉から大量に出血し、ごぼごぼと言葉にならない声をあげ、そのまま倒れた。




