第2話
宜しくお願いします‼
「初めまして浅賀優。私は異能力取締組織『ASAYAKE』の桐河だ。今日は君に用があってね。では校長先生」
「あ、あぁはい。では」
と言って校長先生はすぐに校長室から出ていった。
「さて、話を始めようか。そこに掛けてくれ」
なんか校長先生よりも校長っぽいなと思いつつ俺は椅子に掛けた。
「それで俺に何の用ですか?あまり問題は起こしてない筈ですが」
「うん、君は問題を起こしていない。よく言えば平凡、悪く言えばどこにでもいる人、君は主人公を引き立てるモブキャラそのものだ」
これって誉め言葉なのか?それとも悪口?皮肉?話を聞きながらそう思っていたが、一番気になることを聞いてみた。
「じゃあ何でそんな俺を呼んだんですか。もっと主人公っぽい人を呼べばいいのに」
「うんまぁそうなんだけどね。君にはモブキャラらしくない特徴がひとつあるんだよ」
俺にそんな特徴があったか?
「それは何ですか?」
「その前に確認したい事がある。君は『神の恩恵』と言う現象を知っているね」
「はい。15歳を過ぎてから突然不思議な力が身に付く現象ですね」
「そうだね。そしてこの現象はランダムで起こり、得られる恩恵もランダムだと考えられていた」
「違うんですか?」
「そう、違ったんだよ。最近の研究成果によると体内には『魔力』と呼ばれるエネルギーがある。そしてこの魔力の量によって恩恵を授ける神が違ってくるんだ」
「そこまではわかりましたけどその話と俺がどう関係するんですか?」
「うん、魔力は全ての人間に宿っているんだがキミに宿っている魔力の量は尋常じゃあないんだ。キミは確実に神の恩恵を受けられる。そして恩恵を授ける神はとてつもなく強力な神だと推測される」
マジか。これは驚いた。自分は普通だと思っていたがこんな事実があったなんて。
主人公に恩恵がつくのはまだ先です‼