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鍛冶師さんはスキル武装。

日間に載っている!

しかも五十位以内だと...!!!



嬉しすぎて吐血しそうです。

早朝の街を、草原へと向かい歩く。


俺は金の入った腰の袋をちゃらちゃらと音を鳴らし弄っていた。


(どうしたもんかなあ...)


紐をほどき、中を見る。

中身は、銀貨八枚、銅貨一枚。




何度見ても、増えるわけが無い。

昨日のまんまだ...そして、今日もまた減る。減るばかりだ。



後、今日も合わせて...切り詰めて三日ってところかあ。

もう、どうしようもないかも?




実家に戻るのは嫌だ。

しかし、時間が迫ってきている。


どうしよう?

鍛冶師の職に大人しくつくか...?





...いや。

まだ諦めない。

後三日ある。何とかなる。何とかする。



ならなくても野宿をしてでも強くなってやる!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



決意を胸に草原へと向かったが異変が起きていた。


そこらじゅうにいたスライムがやたら少なく感じる。

視界に入るのも数匹だけだ。



今までは何十匹といたのに。



そして、何よりおかしいのはその惨状だ。



地面が...大きく抉れている。

これは何だ?




そこらじゅうを、何かがはい回ったみたいだ。

尋常じゃない何かが。


俺より大きな溝だ。

こんなことができる魔物がいるのか?

それとも冒険者?




(これ、どうすりゃいいんだろ...)


昨日までは無かった、大きな変化だ。

まだ朝は早いし、知っているのは俺だけだろう。


後を追ってみるか...?

この辺りにはいない魔物、それかスキル持ちの魔物「亜種」に違いないだろう。

勝てないにしろ、情報がギルドに売れるかもしれない。





今、金ないしなあ。

危なければ、逃げればいいのだ。行ってみるか。


幸い見つけるのは簡単にできそうだ。

後を追っていけばいい。


溝に近寄ってみると、何か粘液状のもので塗れていた。




何じゃこりゃ?

まあ、良いか。



慎重に、後を辿っていく...


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



後を辿っていくうちにすぐにそいつにはついた。


ぷるっとした身体。何にもついていない粘液の身体。緑色の身体...


(スライムかよ...)


よく見慣れたあいつだ。


しかし、まったく違う。

こいつ、五メートルはあるんじゃないか?


異常だ。


スライムって小っちゃいしなあ。

まさか、合体でもしてんのかよ?




こいつなら...俺でも倒せそうだな。

狙うべきは普通のスライムと変わらぬ弱点、核だろう。




だがどうやって狙うかが問題だ。

普通のスライムなら簡単だが、こいつは核に剣が届かない。


(どうすっかな)


運の良いことにこいつがいたのは街からも森からも離れた場所だ。

時間の猶予はたっぷりある。



「武具倉庫」を使い、投擲用の短槍を取り出した。

先ずは牽制射撃だな。




投擲術スキル「遠投」で短槍を投げる。



スライムの粘液に半ば刺さった槍。

しかし、核までは至っていなかった。




その時だ。


ずぶぶっと嫌な、粘着質の音をたて槍が吸い込まれていく。

あっという間に持ち手の部分まで入っていき。短槍は見えなくなった。





む...

今、こいつ何したんだ?


槍が...入っていった。

やはり、おかしい。こいつはスキル持ちだ。



地面が抉れてたのも、スライムが少なかったのも、こいつの身体が異様に大きいのも、すべてスキルのせいなんだろう。







丁度良いかもしれない。

ダンの剣でだけじゃ魔石武具合成ってなんだかわからなかったんだよな。


こいつがスキル持ちなら、魔石もどっかにあるだろう。



しかし、遠距離が駄目で、核にも剣が届かないとなると、地道に周りから削っていくしかないみたいだ。


この、巨体を...日が暮れそうだな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



粘液を切り落とすたびに小さくなっていたスライム。


俺と変わらないぐらいの大きさになった。

大変だったが、もういけるかな?



斧術スキルLV5「兜割り」

両手で斧を大きく持ち、真っ二つにするべく斧を振り下ろした。



核を失い、スライムは死んだ。

周りの粘液が水音をたてて、落ちる。



ふぅ、終わったあ。

もう陽は完全に昇っている。疲れてたな...







っとそれより魔石だ。


土の上にはスライムの残骸。ドロドロの粘液が広がっている。

その中で黒い、鈍く光るものがあった。



それを造りだした麻で拾い上げ、「魔石目利き」を使い見る...


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


吸収の魔石


吸収する


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


...雑だな。


ダンの時と一緒だ。


目利きのLVが低いと説明不足にも程がある。

「武具目利き」の方は何とか上がったが、魔石はどうしようもなかった。



取り敢えず、合成してみるか。

斧になんかあったら嫌だし、盾で。



盾を造りだし、魔石と一緒に手に乗せる。

スキルを頭で意識すると手が光に包まれた。





出てきたのは真ん中に魔石が嵌った、それ以外に変わりなく見える盾。

しかし、何かが違う筈だ。


「武具目利き」...


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


吸収の盾


質:高級

素材:吸収の魔石、鋼、なめし皮、毛皮


鋼でできた、取り回しやすい小型の盾。緩衝材として毛皮が使われている。

あらゆる衝撃を吸収する。


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


え...?


なんか凄そうだけど...本当かよ。


試しに盾を右手に持ち、左手で殴りつけてみる。


右手にまったく衝撃が来ない。

これ、本物だ!



やった...!!!

成功だ!



最高の盾じゃないか!



これ使ってみたいな...

陽は上がってるけどまだ朝だ。きっと、人いないよな。



盾と手斧を持ち森へと入っていく。













ゴブリンだ。

あいつを使って試してやる。早く出てこい。




注意深く辺りを見回しながら歩いていると、見つけた。


二匹、二匹いる。

丁度良い数だ。




素早く近づいて「振り上げ」で下から上へ、一匹の首を切り上げる。

もう一匹も殺すことは出来たが、そうはしなかった。


「ギギャアアアググ!!アアアアアア!!!」


ゴブリンの甲高い威嚇音。

盾を構えて向かい受ける。


無茶苦茶に棍棒を振り回すゴブリン。

それを盾で受け止める...



いや、受け止めると言うのも変だ。

俺は盾を前に構えているだけ。力など、入れてはいない。



盾と棍棒がぶつかり合う音だけが、攻撃の凄まじさを教えてくれる。


ゴブリンは不意に棍棒の構えを解いた。

そして、低く身構える。


突進だ。あの突進が来る...






しかし、衝撃は訪れない。

ゴブリンは反動で弾き飛ばされていた。


(使える...使えるぞこれは!!)


ゴブリンの脳天へ斧を突き刺した。










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