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03【猫耳ニャーチ】

無事に姫ムリカから解放された俺は街外れに来ていた


「えーと確かこの辺りだったよな?」


「勇者様~っ!勇者様こっちですニャ~!」


「いたいた!おーいニャーチ」


「遅かったので心配しましたニャ」


この子はニャーチ

猫の亜人で城に仕えていたメイド達の内の1人、そう猫耳メイドさんである!


「すまんすまん!姫様が駄々をこねてな」


「まぁーそれなら仕方無いですニャね、一応言われた物は用意出来たと思うのですがご確認下さいニャ」


俺はニャーチに頼み荷物や馬車を街外れに用意して貰っていた

何故かって?そりゃー姫様が原因だからさ

姫様が用意してくれた馬車は、馬車は馬車でも貴族達が乗る豪華な馬車に豪華な細工がなされ側面にはバルカン帝国の家紋がデカデカとあしらわれた特別仕様の馬車だったから

こんな馬車で魔王を討伐に行くとか、魔王配下の者達に勇者はここですよっと言っている用なものだからな

だから今回ニャーチ用意してもらったのは至って普通の幌付きの馬車だ


「......うん大丈夫そうだね、ありがとうニャーチ」


「いえいえこれも勇者様に仕えるメイドとして当たり前の事ですニャ」


俺は馬車に乗り込み出発の準備を始めた


「じゃあニャーチ皆によろしく言っといてくれないか?」


「いえそれは出来ませんニャ」


そう言うとニャーチは俺の隣に座り込んだ


「ん?ニャーチどうしたんだ?何故そこに座る?」


「勇者様、手紙を預かっておりますニャ」


ふむ、手紙がニャーチの体温でほんのり暖かいな


勇者様へ

此度の召喚誠に申し訳ありません

このまま勇者様が魔王を討伐せずともどこか違う場所にお逃げになられても誰も勇者様を責める事は致しません

我々を救う為に勇者様が犠牲になる必要などどこにもありませんから

ですが、万が一勇者様が魔王を討伐して下さるのでしたら、ニャーチをお側に置いてやって欲しいのです

ニャーチには全ての事を叩き込んでいますから決して勇者様の邪魔にはなりません

もし必要無いのであれば城に帰る様お伝え下さい

勇者様の未来に輝かしい功績が有りますように   爺より


「そうか、あの爺さんがこんな事をまで考えていたなんて、よしニャーチお前はどうしたいんだ?一緒に来たいのか?」


「いえ私の口からはお答え出来ませんニャ!勇者様がお決めになられた事に従うまでですニャ」


「いやいやそう言われてもなぁー俺は魔王を討伐しに行く、普通に考えれば死にに行く様なものだ、それでも付いて来てくれるのか?」


「はい、勇者様がそうおっしゃるのでしたらお供致しますニャ」


「はぁーわかったよ!ニャーチよ一緒に魔王討伐を手伝ってくれるか?」


「はい仰せのままにニャ!勇者様!」


「それと俺の事は勇者ではなく仁と呼ぶようにしてくれ流石に勇者は目立って仕方がない」


「わかりましたニャゆう、あっ仁様」


こうして俺は馬車の手綱をニャーチに預けた


【数時間後】


俺はニャーチに寄りかかるように眠っていた


「......ハッ!す、すまないニャーチ少し眠っていたみたいだ」


「いえいえ構いませんニャ眠たいのでしたら荷台でお眠りになられても構いませんニャよ?」


「いやもう大丈夫だから、しかし同じ風景画が続くな」


「そうですニャ~この辺りは平原地帯ですから当分はこのままですニャ」


「そう言えばニャーチこの世界には身分を証明するものとかって有るの?」


「身分ですかニャ?ちょっと待って下さいニャ」


ニャーチは胸元からカードを取り出した


ニャーチ/メス/猫人族/火属性/ランクー


「あっ!そうだ!忘れる所だったニャ!仁様のカードも預かっていたニャよ!」


ニャーチはポーチからカードを取り出した


「ニャーチこれ何も書いて無いんだけど」


「それは新品のカードですニャそのカードに魔力を通すと浮かび上がってくるニャ」


波多野仁/男/人種人族/光属性/ランクー


「おおっこれは便利だなステータスは表示されないのか?」


「ステータスは本人以外見れないニャ」


「ほうそれは有り難いな俺のステータスを見られたら迷惑な事に巻き込まれかねんからな

ところでこのランクって冒険者ランクか何かか?」


「そうですニャ必要なら街に寄った時にでも登録しますかニャ?」


「ん~今の所は必要無いかな」


そして仁達はそんな他愛もない話をしながら次の街へ馬車は走る


【数時間後】


夜空に輝く月は二つそして隣には猫耳のメイドが今にも俺を襲おうとしている


何故この様な事になっているかと言うとそれは野営の準備をする時にまでさかのぼる


「仁様そろそろ日が暮れますのであそこの小川の側で野営の準備をしようと思うのですがよろしいですかニャ?」


「わかった俺も何か手伝うよ!」


「いえいえ大丈夫ですニャ」


ニャーチは瞬く間にテントと夕食を用意し終わった


「凄い手際の良さだなニャーチ」


「そんな事無いニャ、メイドマスターとし当たり前の事ですニャ!」


「ごちそうさま美味しかったよ」


「ありがとうございますニャ」


俺は食べ終わった食器を片そうとするがニャーチに止められた


「これはニャーチの役目ですから仁様は休んでいて下さいニャ」


「でもなニャーチばかりに負担かけるのも悪いし何か他にやる事は無いかな?」


「じゃあ、あの、あ、頭を撫でて欲しいですニャ!」


「頭?」


「はい昔は良くお父さんに頭を撫でられてたのですニャだから駄目でしょうかニャ?」


「いやまぁーそれぐらいなら構わないが」


ニャーチがその可愛い猫耳の生えた頭をこちらに向けてきた


「ニャハァーン♪気持ちいいですニャ~仁様」


ゴロゴロ♪ゴロゴロ♪


余程気持ち良いのかニャーチは喉を鳴らしていた


.

..

...

....もうそろそろいいかな?


「もう少しもう少しお願いしますニャ!

ハァー!ハァー!何だかおかしいニャ!

ニャ!ニャ!も、もう我慢出来ないニャ!」


ニャーチが俺の顔にスリスリして来た、それはまるで猫がするように


「仁様~っ!もう無理ニャ~!ニャーチはニャーチは!!」


「この能力は俺が好意を寄せて無くても異性に触れるだけで発情させれてしまうのかやっぱり」


「おかしいですニャ!今日は発情日では無いのに何故か仁様と仁様とニャーー!」


「待て!ちょっと待てニャーチ!」


身体をフリフリしながら臨戦態勢に入るニャーチをどうにかこうにか止めてはいるもののいつ襲ってくるか時間の問題だ


「ニャオーン!ニャオーン!ニャーチは、ニャーチは、初めてですから!初めてですからニャ!」


「うんわかったから、とりあえず横になって落ち着こうな?」


しかしこれが間違いであった、ニャーチに背を向けた瞬間にテント内に押し倒されそこからニャーチはノンストップだった


「や、優しくして下さいニャー!!」


「ニャーチ止め、アッ!アッーーー!」


チュンチュン♪チュンチュン♪


「んん~っ!もう朝か...クンクン何やら外から良い匂いが漂って来ているな」


「あっ!おはようございますニャ仁様」


「おはようニャーチ」


「朝ご飯のご用意が出来てますのでこちらへどうぞニャ」


そう言うとニャーチは手際良く俺の身支度を整えてくれた


「ありがとう、それにしてもニャーチは朝から元気だな」


「ニャニャ♪ニャーチは元気が取り柄なのですニャ!」


「いやいや昨日アレだけ激しく求めて来ていたのに疲れていないのか?」


「ニャニャ!そんな事言わないで下さいニャ!恥ずかしいですニャ!」


ニャーチは顔を赤らめ自分の猫耳を両手でギュッと抑え恥ずかしそうにしている


「だってニャーチは、あの様な事は、は、初めてでしたので要領が分からなかったのですニャ」


「あ、うん、大丈夫だからなニャーチ、別に恥ずかしがらなくていいからな?」


俺は恥ずかしいそうにしているニャーチをギュッと抱きしめてあげた


「ニャ~♪仁様はとても優しいお方ですニャ...だ、だから.....」


「だから?」


「だから.....こんな事されたら、も、もう!我慢出来ないニャ~!」


「待て!これは違うから!そんな意味で抱きしめた訳じゃ無いから!ちょっと待て!ニャーチ!ニャーチ!!アーーーッ!」


「ニャハーーン♪」


俺が朝食を食べ始める頃にはもう昼食の時間帯になってた

作者のモチベーションが上がるため

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