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78.研修生は聖女

 オキュイさんと握手を交わしてた後、条件のすり合わせをする。


 一応研修期間ということで一日1500Vだと伝えたら少し渋られたけど、仕事終わりに料理を3品食べていいと言ったらオッケーになった。


 次回の営業まで村で休んでてくださいということになった。

 しばらくお待たせしてしまってすみませんと言ったら、気にしないでぇ~とニコニコと返してくれた。

 どうやら聖女というネームバリューで、村の宿に安く泊まれるそうだ。

 宿屋さんも聖女様が泊まった宿として言えるからだそうで。


 オキュイさんはじゃぁ~ねぇ~と言って村のほうへ歩いて行った。

 今更ながら聖女様に護衛はいないのかなと疑問に思ったけど、この平穏な村だとどっかで待機してるのかもしれないなぁ。


 部屋に残っているユウトさんが真剣な顔してこっちを見ていたのでどうかしました?と声をかけた。


「タミエさん、あいつにお金を触らせないほうがいい。次回の営業は俺が注文ついでにお金を預かるから、あいつには料理と水の配膳だけにしないとダメだ。最悪の場合金をくすねるから気を付けないと」


「そ、そうなんですか。何というか……人からお金を盗まないとやっていけないほどお金に困っているのでしょうか?」


「いや、金は持っている。集めるのが趣味っていうのかな自分の金を使おうしないんだ。あいつは無意識の魅了で相手におねだりして全部払わせるんだ。まったく質が悪い」


 や、宿屋さんは大丈夫だろうか。安く泊まれるってもしかしてタダにさせられてるんじゃない?

 怖いことを聞いた。

 金勘定はユウトさんにお願いしよう。


 いままでユウトさんを信頼しきって人数も多いしいちいち計算せず気にせず受け取ったけど、やっぱり信頼関係がまだできてない人を雇うなら、その辺もしっかり管理しないといけないよね。


 むぅ……今までが恵まれすぎていたなぁ。



 そして問題の営業日がやってきました。

 オープン前に3人とも揃ってもらったので朝礼として各自のポジションの伝達、それから初心に帰ってお店のルールを説明した。おひとり様一品だけとか、前払い制とか。

 ユウトさんに言われた通り、オキュイさんには配膳関係のみ。

 一応今まで通り、各テーブルエリアごとに料理が決まっているから、そんなに迷うことは無いだろうけど、何かわからなければユウトさんに確認してもらうように伝えた


 研修とはいえ、予備で作っておいた前掛けエプロンをオキュイさんに渡すととても喜んでいた。


「こういうのいいよねぇ~。私教会のお仕事しかしたことないから新鮮で楽しぃ~」


 そして営業開始。

 何事も初めてはどうしたらいいかわからないから手間取ってしまうこともあるけれど、お客さんも聖女様がまさか配膳してくれるなんて思っていなくて、多少のミスは許してくれている。

 まぁ、その時大体お客さんの目線はオキュイさんのたわわなお胸に行ってますけど仕方ないよね。


 慣れてきたころには、きちんと全体が見渡せているので、お水が少なくなってきた人にちゃんとお水を足してあげたり出来ていた。


 お客さんたちもだいぶ喜んでくれたみたい。ご飯もさることながら目の保養が出来たようで。

 私も目の保養させてもらいながら今日はお仕事してたなぁ。


 この日の営業が終わり、従業員のお食事タイム。

 今日は今までと違う料理を提供しますよぉ。


 ふふふ、私は気付いたのです、大手焼肉チェーン店のカルビ・ロース・タン・ハラミが召喚できることを。


 ただ、写真におさめたのが生肉だから、当然生肉が出てくるので焼かなければいけない。

 持ち運べるコンロがないから、キッチンで焼いてからの提供になるのがちょっとめんどくさい。

 でも、お肉がいっぱい食べれるのはメンズ達には需要があるはず。


 今度ロムオンさんに持ち運べるコンロ、もしくは七輪みたいなやつ作れないか相談してみよう。


 焼肉用の網とか七輪とかないので普通にフライパンで焼く。

 焼肉感は無いけどしょうがない。


 この世界に来て初めて調理器具を使う。

 まずは塩味が付いてるタンを焼いて、お皿に盛りつけてリビングに持って行く。

 さすがにお米が欲しいだろうから、おにぎりかタマゴかけご飯を選んでもらった。


 みんながタンを食べている間にロースをガンガン焼いていく。

 4人前のロースを焼ききってリビングに向かえば、既にタンは無くなっていた。

 そう、私の分のタンもない。


 容赦ないねぇ。まぁ、私はあとで好きなだけ食べれるから別にいいけど。


 ロースを置けば、ハイエナの様に群がる3人。

 リビングは戦場だった。


 カルビを焼いて持って行き、最後にハラミを持って行けば、未だギラついた空気だった。

 置いた瞬間にハラミの争奪戦が始まり、私はその光景を眺めるだけでなんだかお肉を食べた気分になった。


 ようやく落ち着いた3人。

 そこでユウトさんが今更ながらに私の分が無いことに気づき謝罪をしてきたけど、あんなにおいしそうに争奪戦してくれてるのを見れたので、この肉はこの世界で売れるというのがわかっただけでもよい収穫だから全然いい。

 あとは、自分で焼いてもらう為にコンロを作ってもらうだけだ。


 初めて働いてみたオキュイさんに今日がどうだったか聞いてみた。


「どうでしたか?お店で働く感想は?」


「はじめは緊張したけどぉ、慣れて来たらすっごい楽しかったよぉ~」


 それはよかった。慣れてからのオキュイさんはお客さんとも馴染んでてて、接客は問題ないと思う。

 お金はお願いできないけど。


「もしよかったら、今後もうちで働いてみますか?」


「え!いいのぉ!働きたい!お仕事終わったらぁ、今日みたいにご飯出るんでしょ?」


「えぇ、そうですね」


「タミィのご飯は私にとってお金と同じぐらい価値があるからぁ、ここで働きたぁい」


 こうして、新たな従業員が増えた。これでユウトさんの負担も少し減るだろうし、私ももっとゆとりをもって召喚できる。


 新規従業員3

 オキュイさん

 ・業務終了後3品のご飯

 ・給料(日払い)


 どんどん営業してスキルレベルをあげるぞぉ!!

あああああああああああああああああああああああ!

ブクマが200になってるぅぅぅ!!

ありがとうございます!ありがとうございます!!(*'ω'*)


そして誤字報告も本当にありがとうございます!お手数おかけしてます。


えっとぉ。どうしようかな、前回100行ったときはTwitterアカウント作ったんだけど、今回何しようかな。こんなにはやく200行くとは思っていなかったので何も考えてない( ;∀;)


SS頑張る?ストックすら作れないのに?

見てくださっている皆様的に希望あったりするんでしょうか?

最近出番がめっきり減ってるトゥイさんの話?

仕事さぼってる国王ルディの話?

はたまたモブの話?(どのモブだよw)


特にそういうの良いから本編更新しろってことかな?

本当に皆様見に来てくださりありがとうございます。

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●●短編書いてみました。●●
お時間あったら是非どうぞ。

四十肩賢者のダークトランス
……ダークトランスとか厨二感溢れてる気がする。
― 新着の感想 ―
[一言] とりあえず、無理せず定期的に更新いただければ充分です。おめでとうございます。
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