表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

66/160

66.ダンジョンでせっせと

ユウト視点

 翌朝起きて朝食が終わるとしっかりとルディを執務室に届けておいた。ぎゃあぎゃあと文句言ってたけど知らん。


 一旦帰り、ラングに行き先を告げて再びテレポートする。行き先は王都近くのダンジョン入り口付近。

 お小遣い稼ぎついでに、出来れば下層にいるジュエルミミックを倒しに行きたい。


 奴らが落とすドロップ品に星々の雫というどの国も欲しがる宝石がある。星々の雫の見た目は男の俺からしてもきれいだなぁと思う。


 透けた薄水色の雫型の宝石の中に金色をした星型の小さな鉱石がいくつも入っているのだ。

 雫の大きさや星の数で値段が変わるものだが、たとえ小さくても星が一つしか入っていなくてもそもそも倒せるやつがほとんどいないのでとても貴重なのだ。


 ジュエルミミックは強くはないが、逃げ足が異常に早く普通の冒険者は追いつけない。

 だが俺なら追いつけるしテレポートもある。倒すのに苦労はしない。

 見つける苦労はかかるが。


 星々の雫をタミエさんにペンダントとして渡したい。

 渡すと結ばれるとかそういうのが巷で噂になっているが、そもそもの数が無いので信憑性は低いし、べ、別に俺はそういうのを信じているわけではない。そう、タミエさんに似合いそうだなと思ってのことであって、噂を信じているわけではないのだ。うん。


 ダンジョンの入口で身分証を見せ入る。

 一度来たことのあるこのダンジョンは階層移動のためのアーティファクトがあるのでそれで下層までワープする。


 さぁて索敵魔法を展開して魔物狩り開始だぁ!

 索敵に引っ掛かる魔物を片っ端から倒していく。ダンジョンの魔物はドロップ品を落として死体はダンジョンに吸収される。楽なもんだ。普通に地上で魔物を殺しても討伐証明部位の切り取りがあったりするからな。


 ダンジョンの魔物は階層が下になればなるほど強くなる。俺には関係ないが、噂では魔王より強いやつがいるらしい。

 そんなゲームで言う裏ボスに俺は興味がないので倒しに行くことはしないけど、強さを証明したい冒険者達は挑んでいるらしい。


 俺がいるこのダンジョンの下層に俺以外の冒険者がい居ないのが不思議だ。前回来たときは一組二組ぐらいいたような気がするが今は完全に俺の貸切。いや、ありがたいっちゃありがたいが、何かあったのか?


 そしてようやくお目当ての魔物と遭遇出来た。

 大きさは結婚指輪を入れるぐらいの小さい箱で外の装飾がゴテゴテとたくさんの宝石が付いている。小さいし機動力があるので弓を使う奴らもなかなか撃ち殺すのが難しいらしい。

 案の定逃げ足が速いが、身体強化を使いスピードを上げて追いつく。

 さっくりと短剣で貫けば本体が消えてドロップ品が現れた。


 今回ドロップした星々の雫の大きさはワイシャツのボタンぐらい。

 まぁまぁいい感じだろう。

 現在確認されている星々の雫の最大の大きさはおよそペットボトルのキャッブぐらいのやつだ。

 それと比べたら今回ドロップしたのは小さいかもしれないが、最小の大きさは米粒ほどのやつだ。

 それより大きいので良しとしよう。


 ジュエルミミックはこのフロアに一体しか現れない。今日のところは一旦帰ってまた明日も来てみよう。

 そうして数日間、王都にある家とダンジョンを行ったり来たりして過ごしていた。


 おかげで星々の雫が数個手に入ったので、一個だけ冒険者ギルドに換金しに行ったらめちゃくちゃ喜ばれた。

 その場での換金ではなくオークションに出せばギルドで換金するよりいい値段がつくという事で、オークション手続きをした。

 結果はどのギルドでも確認できるから、しばらく放置。

 あとは適当にいままで狩ってきた魔物のドロップ品も適当に納品した。


 そろそろ村に戻っても平気な頃合いだろう。

 ラングにそろそろ村に帰ることを告げ、あんまりルディを甘やかさないようにと注意してからテレポートした。


 まずは村近くの森にテレポートして村まで戻る。

 村に入った後も冒険者ギルドや飲食店を気配を消しながら調査してレイアの話題をそれとなく確認する。

 すると2日ぐらい前から見ていないという。


 村にはどうやら居なさそうだが、万が一タミエさんの料理が気に入って居座っているとなると困るから自分の家なのに家に入らず、周りを慎重に確認する。


 索敵魔法も使って家の中に人間二人分の反応が出ていて、おそらくタミエさんとゴザレスだと思うが、万が一ゴザレスがレイアに負けて医者送りになり、タミエさんとレイアの組み合わせだったらどうしようとか深読みしすぎて中々自分の家なのに帰れない。


 宿に泊まって一日様子を見てから帰ることにした。


 っていうか、タミエさんの家がほぼ完成している!

 お、俺とタミエさんの一つ屋根暮らしがもうできないじゃないか!


 やるせなさと共に自分の家に帰り、何も言わず消えたことをタミエさんに謝罪し事情を説明した。


 そしてタミエさんから相談事があると聞けば、従業員を増やしたいとか、俺じゃだめなのか!?

 使い物にならないのか!?とめちゃくちゃショックを受けた。

 しかもすでにゴザレスも従業員として雇うことが決まっているという。


 くそっ、俺が居ない間に何があったんだ!

 ゴザレス捕まえて詳しく聞かないとな。


 翌早朝ゴザレスの家にテレポートして行った。

 普通に寝ていたが、俺が家にテレポートしてきたので即反応して起きたのはさすがだな。


「っ!?なんだユウトか……。っていうかこんな早朝になんだ?仕事か?それとも護衛の報酬でも届けに来たのか?」


「報酬は払う。その前に俺が居なかった間に起こったこと全部報告してもらう」


「はぁ……?」


 俺が居なくなったあとのことを聞けば特に何もなく普通に過ごしているようだった。


「っていうかユウト、そんなに俺の素行が気になるならタミエにも聞けよ。俺は手を出したりしてねぇから」


「ばっ!タミエさんに聞けるわけないだろう!」


「朝から大声出すんじゃねぇ近所迷惑だ」


「……すまん」


 まぁ、ゴザレスは嘘をつくような奴じゃないからな信じよう。

 王都で稼いできたから報酬を払い、家へとかえる。


 そうこうしているうちに、タミエさんの家が出来てしまった。

 完成パーティをしたいという事で関係者が呼ばれ新しい家で食事会が始まった。


ブクマありがとうございます!

評価もありがとうございます!

神よ( ;∀;)


ぬああああ、ユウト視点回は今回で終わりにしようと思っていたのにできませんでした。

次回で終わりにさせませすので・・・



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
●●短編書いてみました。●●
お時間あったら是非どうぞ。

四十肩賢者のダークトランス
……ダークトランスとか厨二感溢れてる気がする。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ