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61.呼んでないよモデアさん

 新しいお家兼お店の完成パーティをする予定だったんですけど、何故ここにモデアさんが居るんですか?

 まるで計ったかのようにこの場にいる。誰か事前に連絡でもしてたんですか?

 呼ぶなら私に言ってくださいよ、料理の兼ね合いもあるんですから。


「いや~素敵なお店ですね。広くていいと思います。この大きな窓も外の景色が見れていいですね。外の光が入りやすくて店内を明るくしてますね」


「あ、ありがとうございます」


 商業ギルドトップの方に褒めていただけるのはとても嬉しい。

 だがしかし、何故ここに。

 先日お手紙で返事をしたっきりだったわけだけど、何か変なこと書いたかな?

 ここに様子見するような話題は特に書いた覚えがないんだけど。


「商業ギルドへの登録しませんか? そうすれば、いざって言うときにギルドが助けられますよ」


「いざって言うときってどういう時ですか?」


「例えば不慮の事故でお店が全焼、全損してしまった場合ギルドが3割修繕費を補助したり、お店の物が窃盗など営業妨害の被害にあった場合犯人探しのご協力、それから従業員の引き抜き等で揉める場合も仲裁として間に入ります。初年度無料で次年度から1万Vです。それからギルドが発行しているマップにお店の名前が載ります。なのでお客さんがたくさん来てくれますよ」


 これ以上お客さん来られても対応出来るかどうかわからないからな。

 う~ん。

 私が悩んでいるのを見越してかさらに続ける。


「先日のミステイストを捕まえる一件の時に色々町に行ったとき屋台がありませんでしたか?あのような店はギルドに入っていません。すべて自己責任でやると決めた人達なので。従業員も屋台の場合雇ってませんしね。店舗を構えてるところは大体入ってますよ。まぁ、ギルドに加入すれば相談事を聞きますよと言う感じでしょうか」


 問題ごとがあるときに相談が出来るのはいいのかも。今回従業員募集は結局身内みたいなメンバーだけどいずれ、余裕が出来たらもっと雇えたらいいなぁって思ってるから、そういう相談が出来るのはありがたいかも。


 以前と今じゃ状況違うしこれは要検討しよう。


「少し考えさせてください。ところで今日は何用でいらっしゃったんですか?」


「そうですそうです、本題を忘れていました。ユウトさん」


 突然振られてユウトさんきょとんとしてる。


「先日のミステイストと貴族を捕まえたことに国王から直接……」


「行かないからな」


 モデアさんの言葉を遮り行かない宣言。え、国王という偉い人からの呼び出し断っていいの?

 なんだっけ、不敬罪とかそういうのになるんじゃないの?よく知らないけど。


「はぁ……ですよね。一応声を掛けましたよと言う実績作りに来たようなものなのです。幸いなことにこの現場に立ち会ってくれた方は複数いらっしゃいますから。何かあったら皆さんに証言してもらいます」


 モデアさんは薄々この結果がわかってたみたいだけど、いいんだ国王からの呼び出し断って。

 ユウトさんが勇者だからなのかな?

 魔王倒せるぐらいの強さ持ってる人に不敬罪だ!って言って戦仕掛けても勝てないもんねきっと。


「そんなことより、わしゃ早く酒が飲みたいんだじゃが商人さんとユウトは外で話してくればよかろう」


 痺れを切らせたロムオンさんの言葉に、二人とも苦笑い。

 話をやめてパーティーが開始。


 テーブルの上には各種料理が置いてあり自由に取り分けて食べれるビュッフェ式。

 ビールも大きめの水差しにいれてセルフサービス式。

 その他お水やお茶も水差しに入れておいたので各々好きな飲み物をグラスにいれて、乾杯の準備が完了した。


「ほれタミエ、早う挨拶しとくれ」


 ビールにうずうずしてるロムオンさんが急かしてくるので簡単な挨拶を。


「本日は皆さん集まってくださりありがとうございます。ロムオンさんが建ててくださったこのお店で新しく頑張っていきますので今後とも皆さんよろしくお願いします。それでは、かんばーい!」


 乾杯をしてから、みんな好きなものを取り皿に取っている。

 こういうところで個性がやはり出ますね。


 よくわからないまま参加しているモデアさんは、全部を少しずつとって味を見てるけど、ハンバーグの上のパイナップルだけ取るのやめてください。


 それからひたすら肉類を食べるゴザレスさん。

 ロムオンさんは食べるよりビールに夢中だ。っていうか飲むペース早すぎ!

 トゥイさんはサラダをとりあえず食べているが、小エビが珍しいのか匂いを嗅いでる。それにチャーハンにも興味があるみたい。

 マーシェルさんはマルゲリータがお気に入りなのかお皿の前から離れない。

 ユウトさんは……グラス片手にご飯も取り分けずに窓際にいた。


「ユウトさんどうかしましたか?」


「あぁ、いや……。一斉に取りに行っても込み合うからな、あとで取るよ」


「そうでしたか……ですが既ににほとんどありません」


「え?」


 私の言葉にテーブルを見たユウトさんはまじまじとテーブルの上のお皿を見つめため息をついた。


「あの、何か食べたいものありますか?まだ余力ありますから作りますよ?」


 正直私もびっくりの速さで料理が消えていく。

 いくらモデアさんが緊急参戦したからと言ってこの減りは早すぎる。


 ユウトさんがしばらく考えてから頼んできたのは親子丼だった。

 皆でシェア出来るものではないけど、全然料理食べられなかったからいいかなと思ってユウトさんに親子丼持って行ったら、全員からくれ!と言われ作る(召喚する)ことに。

 あれだけ食べてまだ親子丼一人前食べれるの?みんなすごいね。


 デザートはもともと受注生産だったから作ってないけど、さすがにこれだけ食べればもう入らないだろうと思ってたら、トゥイさんから「デザートは?」というお言葉がやってきてその身体のどこにあれだけ入るのだろうか。


 小悪魔的パフェはトゥイさんをだいぶ虜にしたようで、本当その顔大丈夫ですか?

 自分の顔がどうなってるか分かってますか?と聞きたくレベルだった。


 なんだかんだとわちゃわちゃみんなでご飯を食べていて、ユウトさんとゴザレスさんは普通に会話してるしいつの間にか仲直り出来てるんだなぁと胸をなでおろした。


ひゃあああああ!ブクマありがとうございます。


あの、三月になってしまったんですけど。

本当早いんですけど。

2020年1月1日から書き始めて、二か月が過ぎありがたいことにブクマしてくださったり、評価してくださったり、感想くださったり本当にありがとうございます。


ほんのりでも皆様にニヤっとしていただけるようがんばります。

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●●短編書いてみました。●●
お時間あったら是非どうぞ。

四十肩賢者のダークトランス
……ダークトランスとか厨二感溢れてる気がする。
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