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50.ユウトの恋愛事情前途多難

ユウト視点

 面倒だったミステイスト問題も片付いて、せっかくこれからタミエさんと二人で楽しいライフがおくれると思っていたのに、ゴザレスの発作みたいな鬱憤晴らしに付き合わされるこっちの身にもなって欲しい。


 こっちも本気出してないと大怪我するするレベルの攻撃ぶっ放してくるから本当に困るし、そもそもテレポートして人が居なさそうなところに飛ばなければいけない。まぁ毎回のことだけど。

 戦い終わったら帰ってこれるだけの魔力も残しておかなきゃとか色々考えながら戦ってる俺の苦労。


 時々うまい飯屋にテレポートで連れて行ったりして調整してたんだが、ミステイストのことにかまけすぎてて、ゴザレスのことまで気にしてられなかった俺がいけないのか?


 しかもゴザレスの野郎タミエさんに角触られて更に褒められたから惚れたんじゃないだろうな?

 なんだよあの反応。


 俺だってタミエさんに触れてほしいけど、テレポート以外で触れる理由が見当たらなくてやきもきしてるのにくそっ!

 俺に角は無いし……ゴリマッチョになれと!?大胸筋か?上腕二等筋か!?そしたら……


『わぁ~すごい筋肉ですね!触ってみていいですか?』


 ってなるのか!?

 ……ならないだろうな……はぁ。


 これ以上タミエさんの魅力に気づくような輩が増えちゃ困るんだよ!

 なんだかんだミステイスト事件から、トゥイがタミエさんに近い気がするし!


 しかもトゥイのやつなんで迎えに呼ばなかったこと俺が怒られてるんだよ。今までゴザレスのあの発作みたいな破壊衝動抑える時全然迎えにも来なかっただろうが。


 俺が怒られてる間に元凶のゴザレスどっか行きやがって……っていやそっちキッチンじゃねぇか!

 ちょっ!まっ!くそっ、トゥイから離れるのは簡単だが後が絶対面倒な事になる。今だって面倒なのに。

 分身してぇ。


 はぁ最近いいこと無かったなぁ……。



 まてまて、いいことを思い出せ俺!


 俺とタミエさんとのいい思い出の最新は…………あ~んしたら食べてくれたことかな~へへへ。

 可愛い。恥ずかしながら食べる仕草がめっちゃ可愛い。


 毎日あ~んしてぇ!


 とは口が裂けても言えない。くぅ……。

 どうしたらもっとタミエさんとこう……心の距離って言うのかなぁ~近くなるんだろう。



 そんな悩みを抱えながらも日々は過ぎて行った。

 落ち着いた毎日だったから油断して玄関のロックをここ最近しないで家を空けていた。

 まぁ、オミの世話だしすぐ戻れるって思ってたが、索敵魔法に家に近づく人物が一人引っかかった。


 ある程度世話出来たし急いで戻っていたら、家の方から叫び声が聞こえたのでテレポートして家の前へ。


 玄関を開けると、階段下で悲鳴を上げていたタミエさん。


「タミエさん!?どうした?」


「し、知らないおじいちゃんが……」


 おじいちゃん?まさか……と思ったら案の定の人物がリビングで……え、一緒に悲鳴あげてやがる。

 ったく、毎度毎度俺がいないの分かってきてんじゃねぇのかってぐらい俺が家に居ない時に来るんだよなぁ。


「ロム爺、いつも言ってるだろう来る前に手紙くれって」


「な、な、な!ユウト!お前ついに、け、け、結婚!」


「してない!彼女は俺の恩人だ。色々あって一緒に住んでいるがやましいことは何もない!」


 早とちり癖も困ったもんだ。

 結婚はそりゃしたいけど、タミエさんは俺をそういう風に見てないみたいなんだよな。

 がんばって振り向かせるぞ!

 と思ってるけど名案が何も出てこない毎日ですがなにか?


 ロム爺にどういう関係か聞かれたタミエさん。

 ……どう答えるんだ?


「毎食のご飯を作る関係ですかね?」


 う~~~~ん!間違ってない!

 そっかぁ……ご飯だけかぁ……。確かにきっかけは俺が毎日ハンバーガ出してくれないかって誘ったけどさ、そこそこ長く一緒にいるのにそれだけなのかいタミエさん。

 ちょっとへこむわ……。


 それとロム爺!結婚、結婚うるせぇ!そんなに異性について言ってたらタミエさんが俺にそういえば彼女いないなって気を使って出て行ったら……って!!ほらぁぁぁ!!タミエさんが何か勘違いしてる顔してるじゃねぇか!

 ちょっ!まじで出て行ったらどう責任とってくれるんだ!俺のタミエさんとひとつ屋根の下ときめきライフがぁ!!


 俺は慌てて結婚とか異性の話題から意識を外せる何かを探したが咄嗟に出来てたのは、


「違う。彼女はその……あれだ……有名な料理人なんだよ」


 料理人という言葉しか出てこなかった。


 あぁぁぁぁぁ!タミエさんが勘違いしちゃったらどうしようぉぉぉぉ。

 俺は決してタミエさんを料理人なんて思ってないんだ!

 ちゃんと一人の女性として見ているんだ!


 もう、テンパリ過ぎて適当にお金を渡してロム爺からタミエさんを離れさせることしかできなかった。

 勇者とは、勇敢なる者のはずなんだ。


 俺、もう勇者になれないのかも知れない。

 ……所詮「元」勇者だよ……。


 っていうか、俺はタミエさんと静かに過ごしていたいのに、何でみんなして問題ごと持ってくるんだ?

 まさか!わざと妨害してるんじゃないか?


「ロム爺、タミエさんとは(まだ)結婚していないのはわかったか?」


「うむ、タミエはすごい料理人で雇っているんじゃな!理解したぞ!」


 雇ってないけどな。こっちが居てもらってるんだ。


「これが噂の店の正体だったんじゃな。ふむふむ。しかしなぜ家が一緒なんじゃ?普通別邸を建てたりするじゃろ?」


「俺は建築スキルなんて持ってないからな」


「なんじゃ!なぜわしに相談せんのじゃ!サクッと作ってやるわい!」


 おいおいふざけんな。

 このままでいいんだよ!一つ屋根の下ときめきライフなの!

 何勝手に別邸作ろうとしてんだよ!

 ちょっ……タミエさん??

 何か目がキラキラしてません?


 待ってくれ、え?嘘だろ?このまま別邸建っちゃうの?


見に来てくださり本当にありがとうございます!

記念すべき50話目がユウトさんの残念回。


ブクマの嬉しさはTwitterアカウントアイコンにて表現してますw

アカウントについては活動報告に書いてます。良かったら覗きに来てください。


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●●短編書いてみました。●●
お時間あったら是非どうぞ。

四十肩賢者のダークトランス
……ダークトランスとか厨二感溢れてる気がする。
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