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33.旅は始まったばかり

 朝ごはんを食べ終えて、このままシュウェーラまで行くのかと思いきや、ユウトさんから観光のお誘い。


 一日一回ならテレポートができるからこの町でゆっくりすることも出来るのかぁ。

 少しぐらいほかの町を見るのも悪くないよね。

 いつか自立した時にこの町良かったなぁとかあった方が引っ越しやすいし。


 シードゥ町はお店も多くて、大きな通りにある服屋さんにはトーン村にないようなデザインの服があった。

 頑張ってる自分にご褒美じゃないけど、上着が欲しかったから買うことにする。

 一応お財布と相談をしてから買わないとあとで自分が大変になるから財布の中身を確認。


 よし、いける。

 本当は他にも服とか欲しいけど、もしかしたら次に行く町にもっと欲しいものが出来るかもしれない。

 初回から浪費しないようにしなくては。


 気になっていた上着を店員さんにお願いしてサイズを確認してもらう。

 待っていたら担当してくれた人が、別の店員さんと話しててこちらに戻ってくると「お会計はあちらの方からいただきましたのですぐお包みしますね。」とユウトさんを指している。


 あぁぁ!!なんでそんなエスコート上手いの?

 そんな人会ったことないわ!……そりゃそうか、だって独身貴族ですもの。

 誰かと買い物だって、いままで相手は女の子ですもの。


 っていうか借金増えてないよね?

 今日の朝のあの目力……もしかしたら飯係逃がさないぞって意味かもしれない。借金を減らしたと見せかけて微妙にほかのもので借金を増やして延々とユウトさんのところでご飯生産をすることに?


 ……それも悪くないけど。

 いやでも、今日こうやって見知らぬ町に来て新しいことを知るのは楽しいから、いずれ自立していろんなところ行ってみたいな。


 まぁユウトさんに限ってそんなことはないはず。

 ……でも怖いからあとで確認しておこう。


 ユウトさんにお辞儀してお店の人から商品を受け取ると急いでユウトさんに駆け寄り感謝を伝える。

 あとは借金について確認。


「ははは!しないよ。俺が店をやったらいいって言ったから、こっちに来てから他の町とか全然見る時間もなかっただろ?せっかく来たことない場所なんだ色々紹介しようと思ってな。ワンピースはいつもがんばってるタミエさんに似合うと思ったから……なんだ……その……まぁプレゼントさせてくれ」


 !?

 わ、私に似合うと思ったから……って、えええええ!!

 そ、そんな口車には、だ、騙されないんだから……。

 学習したもの……。

 でも、そういう風に私のことを思ってもらえてとても嬉しい。


 お店の店員さんからの社交辞令で「似合ってますよ」じゃなくて、ユウトさんからみて似合ってるって考えてくれたことが嬉しい。

 そして恥ずかしい。


 あまりの恥ずかしさにユウトさんの顔が見れず俯いてしまう。


 なにか話題を変えようと、顔を上げふと目に入った大き目の建物について聞くと、冒険者ギルドだという。

 村と全然違うから驚き。


 しかも、今後の町移動のためにも身分証があった方がいいということでまさかの冒険者登録をすることに。


 戦えもしないのに冒険者登録って……でも身分証はあった方がいいよね、なんかあった時のためにも。

 いや、なんかあったら困るけど。いざとなったら瓶ビール攻撃しかない。


 荷物を抱えたままだと移動しにくいので、人目につかないところに移動してアイテムボックスにユウトさんがくれたワンピースをしまい、上着は早速着てみた。

 服が少し変わるだけでも気分が変わるなぁ~。


 観光だし、この世界の移動手段である馬車に初めて乗ることになった。

 知らなった……馬車めっちゃ揺れる、馬車酔いした。

 だけど通常の移動手段が徒歩と馬車だけなら馬車に慣れるしかない。

 横にならせてもらっていたらユウトさんが御者の人に話をつけてくれて、いったん降りることになった。


 うぅ……気持ち悪い。


 降りた場所は森の入り口付近。

 ユウトさんは馬車を見送ると、私を抱えて森の奥に入っていく。

 街道がまったく見えないほど進んだ時、見覚えのある魔法陣がユウトさんの足元に広がる。

 視界が歪みふわっとした感覚になった。

 気持ち悪い時にテレポートはさらに具合悪くなるってことが分かった。


 頑張って戻さないようにしていたことを褒めて欲しい。


 しかし意識を失ってしまい。気が付いたらベットの上に居た。

 起き上がり周りを見渡すと壁を背にして座り、剣を抱えるような姿勢で器用に寝ている?ユウトさんがいた。


 きっと私の具合が悪いから様子を見るために側にいてくれたのかもしれない。

 案の定私が起きたことに素早く反応して、私の体調を心配してくれている。


「大丈夫か?」


「すみません、だいぶ良くなりました」


「それは良かった、もう一人でも大丈夫か?」


「あ、はい」


 そういうと、「それじゃあ俺はこの部屋を出てすぐ右隣りの部屋だから」と言って部屋を出ていった。


 一人になった私は、扉の鍵を閉めてからスマホを出す。

 喉が渇いた。

 なので写真のアルバムをスクロールしていく。


 一番最初に目が行ってしまったのはタピオカミルクティー。

 タピオカは例にもれず世間の女子同様ハマっていたのでいろんな味がある。

 でも全然さっぱりしてないので却下。


 色々見た結果、友達の家で出してもらった麦茶がさっぱりしてそうなのでそれにした。

 中身はただの麦茶だけど、グラスがすごいキレイでそれが撮りたくて撮らせてもらった。

 麦茶さっぱりしておいしいなぁ。



 ここまで運んでもらったユウトさんに何かしら差し入れしたいな。

 でもすでに外は暗くなっていて、寝る時間なのに今部屋に行ったら休息の邪魔になっちゃうかな。


 よし、差し入れはやめて明日の朝ごはんは絶対私がご馳走しよう!

 なんかおいしそうなもの無いかな~。でも今のスキルレベルで出せるご飯の種類には限界があるからな。


 そうだ、最近ステータス見てなかった確認しよう。

 夜なので小さな声でステータスと呟いた。


ひゃああ!!ぶ、ブックマークが増えている!( ;∀;)ありがたやーありがたやー!!


ところで、もう二月入ってしまって時がたつのは早いですね。

個人的にはこんなに長くなるって思ってなくて、初めて書くし見てくださる人いないんだろうなぁって思っていたので一か月持たずにすぐ終わるって思っていたんですよ。

まさか今月も書けるとは・・・。


感想やブクマ・評価をくださる方々がいるって思うと、ちゃんと自分の思っている終わりまで書き上げたいなって思うのです。

いつもありがとうございます<(_ _)>

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●●短編書いてみました。●●
お時間あったら是非どうぞ。

四十肩賢者のダークトランス
……ダークトランスとか厨二感溢れてる気がする。
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