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25.モデアさんの記憶力

 とってもお腹がすいていたので、モデアさんが居ようが割と気にせずがつがつ食べてました。

 お昼ご飯食べ損ねてるからね。


「タミエさんそんなに急がなくてもハンバーグは逃げないぞ?」


 ユウトさんもしかして引きました?でも気にしませんお腹を満たすことを優先します。


「ところでタミエさんお伺いしたいのですが、何故タミエさんだけ上に乗っているものが違うのですか?」


 見たことのない料理に興味津津のモデアさんは、私のバーグの上のパイナップルが気になっている様子。


「この黄色いのは人によって好き嫌いが分かれるので、モデアさんにはたまごにしておきました」


 ふむふむ頷きながらメモしている。

 っていうか、モデアさんさっきからメモをとってて一口も食べていない。


 食べないなら私食べちゃうよ?

 それぐらいお腹すいてるよ?


「モデアさんお肉嫌いですか?私食べましょうか?」


 それを言われたモデアさんは、首をぶんぶんと横に振って慌てて食べ始めた。


 え、本気で私に食べられると思ったのかな?

 そこまで勢いよく食べてたつもりないけどなぁ。


 ハンバーグを食べたモデアさんは、これまたビクッとしてからガツガツ食べ始めた。

 ご飯にも抵抗ないみたいで良かった。


 まだ食べ途中のモデアさんが手を止めてこちらを見てきた。


「タミエさんいくら払えばその黄色いやつをいただけますか?」


 パイナップル単品の召喚が出来ないから、私のパイナップル一切れをとりあえずあげた。

 その様子を何故か険しい顔でユウトさんが見ている。


 え、お金とれってこと?でもパイナップル単体はないし。

 ここに出てるやつあげるしかなくない?

 なんでそんな顔してこっち見てるんですか!えぇ??


 モデアさんはパイナップルをよくよく観察してから一口食べた。

 おぉぉ、目が飛び落ちそう。


「お肉と一緒に食べてみてください」


 言えばその通りに実践するモデアさん。

 あぁぁ目乾燥しないですか?そんなにがん開きして。


「大丈夫ですか? 結構好き嫌い分かれるみたいで……私は好きなんですけど、モデアさん平気でした?」


「これはとてもおいしいですね!原材料を知りたいですが、商人にとって原材料を教えることは死活問題になりかねませんから聞くことが出来ないのが残念です」


 理解のある人でよかった。

 原材料って言われてもこの世界にないし答えられないもんなぁ。


 食べ終わったお皿をユウトさんが下げてくれる。

 きっとキッチンで生活魔法使ってくれているんだろうな。

 ありがとうございます。



 さて、今後どうやってミステイストを懲らしめてやるかを話し合おうとしたら、ユウトさんが物置部屋から二人を連れてきた。


 縛られたままの二人をモデアさんが冷ややかな目で見ている。


「人の家に盗みに入るような最低な行為をするのはあなた達ですか。確かエクシーの町を拠点としてる冒険者だったと記憶してるのですが、冒険者をやめて盗賊になったのですか?」


 それを言われた二人はぎょっとした顔になった。

 ここの来てる常連の冒険者さんに聞いたけど、冒険者って確か首から身分証代わりのペンダントみたいなのしてるはず。

 でもこの二人してないな、剥奪でもされたのかな?


「な、なんで俺達がエクシーを拠点にしているって分かったんだ?冒険者ってばれないように身分証を身につけてないのに」


「私をお忘れですか?一年前に一度エクシーからシードゥまで護衛していただいたんですけどね」


「そんな前のこと覚えてられるか!」


「私は商人なので記憶力はいいんですよ」


 モデアさんの凄い記憶力によって二人が冒険者だってことがわかった。

 あれ?冒険者が盗みっていいの?だめじゃない?


「あなた達はばれないように身分証を外しているみたいですが、それはどれぐらい外しているのでしょう?冒険者ギルドからは肌身離さず付けておくようにと指示があったはずですが?」


「10日ぐらいだったか、それがなんだよ」


「では、あなた達はおよそ一週間以内に身分証を身につけないとギルドから抹消という形になっていますね」


「「はぁ!?」」


 なんと身分証を外してるとギルドから末梢されるという。

 すごくない?ハイテクじゃない?

 どういう仕組みなんだろう。


「お前らギルドの説明ちゃんと聞いてないのか?あの身分証は地肌につけておけって言われてるだろ。ポケットやカバンに入れてるだけじゃだめだ」


 と叱るユウトさん。


「そうですよ。冒険者の皆さんが付けている身分証はギベハルコンという鉱石を加工したものです。我々商業ギルドでも使っていますが冒険者ギルドと加工の仕方が違うのですけれどね。冒険者の皆さんが使ってるやつは、地肌につけておくことで魔力を感知して本人が生きていることを記録していると聞いています。それが一定期間肌から離れるとギベハルコンに記録されている情報が消える仕組みになっているのです」


「「聞いてねぇ!!」」


「おやおや、冒険者ギルドではきちんと説明もされていないのですかね。それともあなた達が話を聞いてなかっただけなのか。このままではあなた達は今後冒険者として仕事が出来ないでしょうね」


 すごい!異世界の鉱石には魔力に反応するものがあるんだぁ。

 私はただただ聴くだけになっているけど異世界の勉強になりますね。


 俯いている二人。

 まさかここまで大事になると思わなかったんだろうな。このままだと冒険者として仕事が出来なくなるなんてね。

 まぁ冒険者云々の前に、人の物を許可なく取ろうとするのは悪いことだからしっかり反省してもらわないと。



 盛大な溜息とともに短髪の方がぽつりと話し始めた。


ふぁぁ!

ブクマありがとうございます。


ところで、作者なのに話が思ってみない方向に進んでてこういうのなんて言うんでしょうか?

なんでこうなった!で合ってますか?

この話終わらせてアレを召喚したいのに・・・。

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●●短編書いてみました。●●
お時間あったら是非どうぞ。

四十肩賢者のダークトランス
……ダークトランスとか厨二感溢れてる気がする。
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