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131/160

131.それは突然やってきて

 知らなかった、いや、特にこの町から出る予定が無かったから知ろうとしてなかったことのうちの一つに地理がある。如何せんユウトさんのテレポートに頼っているのでなんとなくしか知らないのだ。


 以前ミステイストを捕まえる際に、うちの町から順番に他の町を観光したことがあってその範囲しか知らない。最後に行ったシュウェーラの街からもっと進むと王都なんだろうという認識。

『トーン町』→お隣のシードゥ町→エクシー町→シュウェーラ街→→(どれぐらい距離や町があるか知らない)→→王都


 当然だけど、トーン町が世界の端っこ断崖絶壁のギリギリの場所って訳ではないので王都と反対方向にも町がある。

 そして世界にルディ陛下が治める国だけのはずもなく、当然他の国がある。トーン町は地図上で言えば国境から近いという。反対に進めば当然お隣町があって、その先に国境を守る砦があるんですって。


 何故こんな話をしているかと言うと、最近町でもっぱら噂の隣国王子の一団がこの町を通過するからである。

 なんでも王都で何かを祝う為の行事に隣国の王子様が招待され参加されるそうな。

 そのため、国境を守る砦からこの町を通過し王都に向かうんですって。


 ちなみに、そのお祝いの為にオキュイさんは教会のお仕事で数日前に王都に行ってしまいました。

 まぁ私にはオキュイさんがしばらく居ないという以外は、関係ないねなんて思っている時期がありましたよ。



 楽しく多種多様の営業をしていたある日、外が大変騒がしく何より整列係をしていたトゥイさんが慌てて店内に入ってきたのだ。あのトゥイさんが慌てるなんてどうしたのかと思えば、何と隣国の一団が町を通過せずに今こちらに向かっていると言う。

 外がざわざわとしているのも、既にその一団を列の人間が目視できる距離まで来ているからだった。


 そもそも一団が通るのは明日のはずなのに何故今日いる!?そのために明日お店がお休みになる様に調整し、遠巻きに隣国の馬車とかその辺を野次馬しに行こうと思ってたのに。


 そりゃ間近で見れるなら見たいけど、こっちに向かっているって確実にうちの店に来ようとしているってことじゃない。


 え、どうしよう。今まで貴族らしき人間が来ようが列に整列させていたけど、この国の招待客である人間に並べって言っていいのかな。

 個人的には並べと言いたい。もし、ここで特別待遇をしたらきっとそれ以降来る貴族達が文句を言うに決まっている。

 かと言って、並ばせたことが原因で隣国と争うことになりましたとかシャレにならない。


 店内のお客さんに事情を説明して、少し配膳が遅れますと伝えユウトさんと共に外に出た。

 既に馬車が外に止まっており、列に並んでいた人たちもどうしていいか分からず動けないでいるようだった。


 きらびやかな馬車から降りてきたのは、日の光を浴びてキラキラと金色に輝くさらさらヘアーに、エメラルドの瞳をしたイケメンが出てきた。

 はぁ~王子と思しき人間初めて見たけどさすが異世界、こんなに見目麗しいパーツが揃うんですね。

 隣国の王子はこちらに気付くと、声をかけてきた。や、やば頭下げればいいんだっけ?


「この列に並べば美味しい料理が食べれると聞いているがあっているかい?」


 この場にいた全員がピシリと固まる。隣国の王子が自主的に列に並ぶだと!?みんなの気持ちは一緒だったはず。

 私としては大変ありがたいけど、このままでいいのかな!?一応頭を下げておいたのでその状態でユウトさんの方をチラッと見ると、ユウトさんは小さく頷き対応をしてくれた。


「はい、恐れ入りますがどなた様も平等に並んでいただいておりますので最後尾にお並びいただければと」


 ふぉー!!強気!!ユウトさん頼もしい!!

 っていうか並ぶことを前提で来てるって誰かが隣国の王子に教えたってこと?


「ありがとう」


 そう言って普通に上機嫌で列の最後尾に並ぶ王子を、護衛の騎士達は半ば諦めのような感じで見ていた。


 外の整列はユウトさんに変わってもらいトゥイさんは配膳をしてもらうことになった。

 中にいたまだ料理を出せていないお客さんに急いで料理を提供した。店内にいた人達は窓からさっきの様子を見ていて一緒の空間じゃなくてよかったぁと安堵していた。


 いつもみたいにワイワイとした感じではなく、どちらかと言えばまるで立ち食いそば屋のようにササッと料理をかきこんで「ごちそうさま!」と帰って行く。


 次のお客さんを案内した時には先ほど最後尾に並んでいたはずの王子がいた。

 どうやら並んでいた人達が居たたまれず帰って行ったらしい。まぁ仕方ないよね、私が客の立場だったら多分帰ってるもん。また別の日に行けばいいやって思うから。


「すまないね。私のせいでお客を帰らせてしまったようだ。売り上げの貢献をさせてくれ、外にいる騎士達も食事にさせていいかな?」


 こちらとしては頷くほかない。むしろご自由にどうぞという感じだ。どうしてこんなことになったんだ。


感想ありがとうございます!!(*'ω'*)


近所のテイクアウトをやり始めた店舗が増えたことを出勤した時に気付きました。しかし外に出るのに化粧や着替えが面倒で、気になるけど食べれてないです。


食べたい。けどお家出る支度したくない。そういう時ありますよね;つД`)

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●●短編書いてみました。●●
お時間あったら是非どうぞ。

四十肩賢者のダークトランス
……ダークトランスとか厨二感溢れてる気がする。
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