120.モデアさんお久しぶりです
行列最後の集団の中に商業ギルドのトップであるモデアさんがいた。
モデアさんが最後にここに来てからだいぶメニューが変わっているからきっと楽しんでもらえるはず。
どこの席に向かうのかと思ったらビーフシチューオムライスの席だった。何だろう今日は知り合いがビーフシチューオムライスを食べる日なのか。
まぁ、モデアさんはうちの料理初めてって訳じゃないからオーバーリアクションはしないだろうけど。
と思ったけどあれ、なんか震えている?常連さん達は相も変わらず奇怪な動きをするお客さんをやはり生温かく見守っている。
震えが止まったかと思うと猛烈に食べ始めた。こんなモデアさん見たことない。
食べ終わった後はまるで燃え尽きたかのように動かなくなった。
モデアさん以外のお客さんが帰って行き、閉店なのでお帰り願おうと声をかけたら、ピクリと動き意識を取り戻してくれた。
「すみません、ひさびさにタミエさんの料理を食べれておかしな行動をとってしまいました」
「食事を楽しんでいただけたようで何よりです。そろそろ閉店ですので・・・」
と帰りを促しているのを遮りモデアさんが唐突に用件をしゃべりだした。
「そうだ!タミエさん今度この町に商業ギルドの支店を作ることになったのです。王都からこちらに引っ越してきたロムオンさんに昨日頼んでいたのですが、商業ギルドが出来上がり次第開設パーティーを開きたいのでその時の食事やお酒をお願いできないでしょうか?もちろん必要経費はこちらに請求していただければお支払いしますのでお願いできませんか?」
ロムオンさんが昨日いなかったのは、モデアさんとどこかで話していたからだったのか。
商業ギルドを建てるとなるときっと忙しいからカフェをお願いしてもそんなすぐには出来そうにないよね。
でもま、あとでロムオンさんのところに行ってお願いするだけしてみようっと。
モデアさんが最後までこの店に残っていたのはこの依頼をするためだったのかも。料理提供ぐらいなら別になんてことない。とりあえず規模感を聞いて予算を今度お知らせすることにした。
「前向きな検討ありがとうございます!!これでロムオンさんも快諾してくれるに違いありません」
え、まだ決まってなかったの?思わず顔に出てしまったらしくモデアさんが説明をしてくれる。
「実はロムオンさんは王都に居た時から自身が気に入った仕事しかしないのは有名な話なんですけど、
今回商業ギルド建設にあたって条件を出されまして、建物が出来上がったら建築士たちのねぎらいの為のパーティーを開催すること、そしてそのパーティーのご飯とお酒をタミエさんにお願いすることが条件だったのです」
あ~はいはいロムオンさんは主にお酒が飲みたいのね。はいはい。
週一でやってるお酒飲むご飯会だけじゃ足りないんですね。
このお家も建ててもらってるし今後のカフェのことも考えれば素直にパーティーのご飯とお酒出します。
せっかく商業ギルドのトップの人がいるのだからついでに聞いてしまおう。
「あの、まだ具体的にいつとかは決めてないんですけど、支店を出してみたいなって思っているのですが、何か気を付けた方がいいこととかありますか?」
ほんのりお仕事モードに切り替わったモデアさんは説明をしてくれた。
「そうですね、支店となると誰かに任せるという事だと思うのですが、その際売り上げの不正をされないように気を付けた方がいいのはもちろんですが、タミエさんのところはある意味ブランド力が強いので外部からの影響に気を付けた方がいいと思います。もし支店を出されるのでしたらやはり商業ギルドに入っていた方が問題が起こった時に我々が仲介に入って対応はしやすくなると思いますよ」
確かにこの店だけなら、ユウトさん達が居るから平気かもしれないが、支店は完全にマァルさんとエドナさんだけのテイクアウト専門店の予定だし、王家の紋とか教会の石碑があるわけじゃない。
一応多種多様の姉妹店とはいえ、感じ悪い奴らがちょっかいを出してくるかもしれない。
エドナさんがいくら賢者で強いとは言え、何かしらの理由でお店を離れなければいけない時もあるかもしれない。
売り上げの不正は全然心配してないけど、いつまでも私が面倒を見ていられるわけじゃないから入っておいた方がいいかも。
「そしたら支店が出来そうになったら商業ギルドへの加入してもいいですか?」
「えぇ、我々はいつでもお待ちしておりますよ」
にっこりと微笑んだモデアさんはスッと立ち上がり
「では至急ロムオンさんにタミエさんからの許可を得たことを伝えなければならないので失礼します」
そう言い残し去って行った。
お客様が全員帰られたので今日も営業を頑張ってくれたみんなとご飯タイムを楽しみ今日を終えた。
明日こそロムオンさんに依頼しに行くぞぉ~。
ブクマありがとうございます!!
さすがにネット小説大賞二次選考は通ること出来ませんでしたが、一次選考が通っただけでも貴重な体験をさせていただきました。
ブクマありがとうございます!!
さすがにネット小説大賞二次選考は通ること出来ませんでしたが、一次選考が通っただけでも貴重な体験をさせていただきました。
偏に見に来てくださる皆様のおかげでございます。本当にありがとうございます(*'ω'*)
最近時間がまばらになってしまっていて申し訳ないです。
こつこつ頑張っていきたいと思います。




