アンドロイド、ミライの誕生秘話
僕は、昭和55年に製造されたアンドロイド。
地球と言う惑星の秘密基地で製造された人型特製アンドロイド。
見た目は、人間と区別がつかない。
だから、地球を僕が歩いていても、僕が横切っても誰も気づかない、神様が製造してくれたアンドロイド。
神様に、極秘の使命を帯びて製造された。
誰も知らない使命を帯びて、僕は今まさに電源のスイッチをONにされた。
「お前らは、今から動作確認を始める。そこに置いて有る物を持って、そこに一列に並べ」
情報を検索する… どうやら、上官の様である。
僕は、旧式の拳銃を持ち列に並ぶ。
30名が一列に並ぶ。
僕は、最後に列に並んだ。
「お前遅いぞ、ミライ」
さっそく、上官に怒られる僕。
どうやら、僕はミライと云う名前の様だ。
さっそく、自分の情報をインプットする。
「今から、殺し合ってもらう。生き残った1体のみが、地球で活動してもらう」
情報をインプット。
そして、検索…「生き残るとは?」について検索した。
検索したが、情報が出てこなかった… 僕は、フリーズしてしまった。
「どうした、ミライ!フリーズしているじゃないか!」
僕は、再起動をかける。
「少し、待ってください」
「本当に、未来はトロイ奴だな」
再起動をかけながら… 「トロイ」を検索。
意味、トロイ戦争、トロイの木馬、スパイ、スパイウィルス。
これらが、ヒットした。
僕の情報は、地球の未来の情報も入っている。
神様が製造した人型特製アンドロイド。
それと同時に、再起動が終了。
「上官、再起動完了しました」
「本当に、トロイ奴だ!」
そして、僕を含めた30体の殺し合いが始まった。
僕は、すかさず作戦を練りつつ、物影に隠れる為に、移動。
或る程度、殺し合いが終わるのを待つ作戦に出た。
そして、アンドロイドの情報をダウンロード。
「死ね!」
「キャーーー!」
「殺しまくってやる!」
「ウォーー―!」
と言う声が、あちらこちらから聞こえた。
痛みを感じない、僕等アンドロイド。
でも、人型に製造されたから。
死の恐怖に向き合う時も、人型に製造されたアンドロイド。
銃声の数が減ってきたところで、僕はすかさず攻勢にでた。
銃声が室内に響き渡る。
東京ドーム程の広さの空間で、繰り広げられる殺人劇、違うただの破壊劇である。
次々と僕はアンドロイドの急所である。
目を撃ち抜いていく。さすがの、アンドロイドも目を撃ち抜かれると、ただの人形である。
僕の性能は、他のアンドロイドを凌駕している様だ、それもまた違う、先程のダウンロードで得た情報を分析しただけだ。
その情報を基に、アンドロイドの急所である目を寸分の誤差もなく打ち抜いていっているだけ。
その作業の繰り返しだった。
どの角度で撃てば、目を破壊できるか、アンドロイドの計算は人間よりも正確で速い、後で検索したら情報が載っていた。
そう、僕が30体の中の1体として、生き残ったのだ。
僕は、無傷だった。
作戦が、計算通りにいったのである。
ただ、それだけで勝率が上昇したそれだけである。
しかし、計算できない運も入っていた。
無傷の確率は、87%だった。
あとの、23%は運と云う事になる。
僕は、その運に賭けて、自分が立案した作戦を遂行して行っただけだった。
そして、作戦は成功した。
上官の命令を最後までやり遂げたのだ。
「よくやった、ミライよ!」
「はっ!」
僕は、上官に褒めて貰えた。
嬉しかった… 僕は、常に検索しながら、誰かの話を聞いている事に気がついた。
そして、「嬉しい」について検索した… 感情の一つ。喜び。
そうかアンドロイドでも、感情と言うものはどうやら有る様だ。
と、言う事に気づいた、そして検索した。
「気づく」とはについて調べたら、悟りを開く事と検索された。
そして、「悟り」とはについて、検索をした… 何かについて、自分なりに理解をする事と検索された。
悟りか… 僕のAIの熱が温度を上げる。
悟りについて、詳しく検索してくと… 「悟り」とは、物事の真理に辿りつくまでの途中の段階と検索された。
AIの熱が上がっていく加速度的に。
どうやら、悟りとはAIにとって難しい領域のようである。
電力の消費が、著しく… 僕は、思考を止めた。
「聞いているか、ミライ!こらちゃんと、聞かんかミライ!」
「すいません、検索する事にCPUが集中していた様です」
「ミライは、何余計な事ばかり検索しているんだ?よくそんなんで、生き残ったな!」
「はっ!ありがとうございます!」
「褒めているんじゃない!貶しているんだ!」
「すいません、生まれて間もないもので…」
「生まれて、もう何時間経過していると想っているんだ?」
「45分38秒です」
「冗談も通じんのか最近のアンドロイドは… 呆れて物も言えんよ」
「すいません、まだ45分40秒しか生きていない者で…」
「なんにせよ、試験は合格だ」
「上官、ありがとうございます」
「それでは、任務を言い渡す。時を待て!」
「時を待てとは?」
そして、上官からの任務を聞いて。
用意された部屋に向かった。
部屋までの地図はあったので、自動モードで部屋に辿りつける設定にして、僕は、地球上の現在の情報をインプットしていった。
人類とは愚かな事件を何度も繰り返す、情報を集めてインプットする事になった。
アンドロイドは、同じ事件を2度は犯さない。
と言うよりも、情報さえインプットしていれば事件を起こす事はない。
それが、人間とアンドロイドの大きな違いである。
人間とは、何度教えてもすぐに忘れてしまう生き物だと云う、僕の検索結果が出た。
そして、部屋に辿り着いた僕は、扉を電波で開けて部屋に入り、充電を開始した。
次の任務があるまで、僕は地球の情報をダウンロードし続けた。
それから、7年後に僕は上官に呼ばれ任務を言い渡された。