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魔導師生活 【12】
「なに?」
「……なんでしたっけ」
がくっ
自分から言っておいて、何だそれは。
リサは窓の外を見ている。
空を見ているのか。周りには特に何もなかった。
「要さん……」
「な……なに?」
再び名前を呼ばれて、返事をする。
今度は忘れるなよ。
「……この世界、もしかしたら……」
その言葉に、俺は眉を寄せる。
「もしかしたら?」
「……そのうち、敵になるかもしれないです」
敵?
どういうことなのか、俺にはさっぱりわからない。
「……この世界に、ここで言う異世界に住む人間が居てはいけない気がする」
ここで言う異世界に住む人間とは、自分達のことだろう。
でも、なんで。
「シャーロも、私達が異世界人ってこと、言わなかった」
「……確かに」
でもそれだけで決めつけるのは、どうかと思う。
たまたま言わなかっただけではないのか?
「私達がここに連れてこられたことによって、この世界で起こる出来事がずれる。私達が、何かを少し変えてしまっているかもしれない」
俺には全く理解ができなかった。
何故、俺達がこの世界の何かを変えてしまったことにならなければならないのか。
俺はここに来て、この世界の何一つ、いじっていないと言うのに。




