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TOWN 第一部:【妙】〜『普通』の顔した正体不明(ひとのかわをかぶった※※※※)〜  作者: 双子座の副操縦士


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*第10章:Follow the Leaderが一番楽<ひとまかせがいちばんらく>【弥勒とかふう、 ノッカーとコボルトに出会う。友好的な妖精との会話。そして、かふうに訪れる第二のト ラブル。】*

廃鉱に向かってからずっと、

みろは何か食べていると思っていたけど……。


朝起きて即効で駄菓子屋に来たから

おなか減ってるとは言っていたけども………。


マジか…………。


しかも、食べたお菓子を全部ポイ捨てせずに

買った時の袋にしまって


カバンの中に入れて持ち歩いているという

謎の育ちの良さまで見せて………。


まさか…と思ったけど、

念のため恐る恐る僕はみろに聞いてみた。


「………飲み物……とか……は?」


「飲んじゃった(^^;)テヘペロリン」


頭を抱えて膝から跪くように崩れ落ちた僕と、

「ごめーん。ダッシュで買ってくるから!」と謝るみろ。


まるでコントのような僕らに、急展開が訪れる。


妖精が思いがけないことを言ってきたからだ。


「何モイラナイ。“俺タチ”人間ノ『ともだち』多イカラ。昔、トッテモ昔、『ともだち』カラタクサンモラッタ。ダカラ、“俺タチ”何モラナイ。人間ガ来ルダケデ、“俺タチ”嬉シイ。久シブリダ。」


準備してきたお菓子が

空になってしまった僕らにとって、


そのみどりのやつが言ってきたことは、

本当に幸運なことだと思った。


でも、同時に僕は、このみどりのちっこいのが

初めから言っている“ある違和感”がどうしても気になった。


「ずっと、君は“俺たち”って言っているけど・・・、僕らには『君』だけしか見えない。他にも誰かがいるの?それとも・・・僕らよりも先に『誰か』が来ているの?」


「 “のっかー”ダ。名前ハ“とみー”。デモ、アイツ多分隠レテル。“のっかー”ハ、トテモ恥ズカシガリ。人間、俺タチノコト、知ラナイノカ?俺ハ“こぼると”。名前ハ“よあひむ”ダ。」


「え!?コボルト!?今、コボルトって言った!?それに、ノッカーって!」


「君たちが“ノッカーとコボルト”・・・。」


みどり色のちっこいの「コボルトのヨアヒム」は

興奮している僕らの顔を交互に見ながら、


また首を傾げて「変なヤツら」という感じで

僕らを見ている。


「掘ラナイ・・・、買ワナイ・・・。変ナ人間ダナ。人間、何シニ来タ?」


首を傾げながら思議そうに

僕らのことを見つめているヨアヒムに、

僕らはここに来た目的を改めて正直に話した。


「実は・・・、“君たち”に手を貸してほしいんだ。僕たち、『妖精の住処』に行きたいんだけれど、そこへの生き方が分からなくって・・・。」


「そこに、あたしのおじさんがいるかもしれないんだ・・・。ずっと昔に“チェンジリング”っていう妖精に連れてかれちゃってさ・・・。もしかしたら、そこに行けば会えるんじゃないかって思って・・・。で、ノッカーとコボルトっていう妖精たちが助けてくれるはず、って

聞いてここに捜しに来たんだよね・・・。」


僕らの話を聞いて

ヨアヒムは「ゲッッ」っという表情をした。


その時だった


「ドーン・・・ドーーン・・・。ドーン・・・ドーーン・・・。」と

何かを叩く音が廃墟に低く響き渡った。


「???なになに!?ラップ音ってやつ!?」


「・・・・・・・・・まさか・・・。」


「大丈夫。“のっかー”ダ。壁ヲ叩イテル。」


「・・・あ!『ノックする妖精』だから、“ノッカー”なんだ!」


「ソウダ。“のっかー”ハ、ミンナ恥ズカシガリ。人間ニ姿余リ見セナイ。“のっく”シテ知ラセル。『ウゲェッッ!!』ダッテ。」


そういって、ヨアヒムは

さっきと同じ「ゲッッ」という顔をした。


「どした?」


「何か・・・僕たち気に障ることでも言った?」


「違ウ。俺タチ、“チェンジリング”ノコト、嫌イダ。俺タチ、人間ノ『ともだち』タクサンイタカラ、アイツラ、嫌イダ。アイツラ、“悪イヤツラ”。“神隠し”スルヤツラ。」


ちっこいヨアヒムは

また「ゲッッ」という顔をしている。


よっぽど嫌いらしい。


あたしも真似して「ゲッッ」としてみる。


ヨアヒムはケラケラと笑って、

トミーは高くて軽快なノックを鳴らしている。


結構付き合いやすいやつらかも。


みろと妖精たちは打ち解けているし

この二人(?)(いや、二匹?気分害されてもあれだから、黙っとこう。)は“チェンジリング”のことを嫌っている。


嫌いな理由も「ともだち」である人間に

害を与える存在だからということみたいだから、


この二人(?)なら味方になってくれるはず。


僕はヨアヒムにさらに頼んでみた。


「ねえ、ヨアヒム。僕はかふう。こっちはみろ。このみろのおじさんを助けるために『妖精の住処』に僕たちを案内してくれない?あと、図々しいお願いなのは分かってるけど、でも、頼れるのが君たちしかいないから、できれば・・・どうやったら助けられるのかもわ

かんないから、助けてほしいんだ。」


「あたしからも、お願い。どうしても、おじさんを助けたいんだけど、どうやったら“そこ”に行けるのかわかんないし・・・。あと、妖精と戦うってどうやったらいいのかもわかんないし・・・。」


「え?みろ、最初からケンカするつもりで来てたの?」


「え?逆にザナ氏は穏便に話し合い系?かあさんは、許しませんよ。」


「誰がおかんやねん。違うよ、ヨアヒムやトミーに力を貸してもらえるんだったら、姿を見えなくしてもらうとか、バレないようにおじさんを救出できる方法でいこうかな?って思ってたから。」


「えー、そこは妖精なんだから、なんか魔法的なやつで、光の球打ち出すーとか、ドラゴンに変身だ!とかさ。かふうがね。」


やっぱ、僕なんだ・・・という顔で、

蔑むようなジトっとした視線を

みろをを向けている僕と、


「いや、当たり前じゃん。引くわ。」の顔で

僕を見ているみろ。


「ン?イイゾ。手伝ッテヤル。俺タチ、アイツラ嫌イダシ。アイツラ、悪イヤツラ。ダカラ、人間タチ俺タチモ“悪イヤツラ”ダッテ、怖ガル。俺タチ、ソレ嫌ダ。」


「ドンドンドンドンドーン・・・。ドドンドドンドーン・・・。」


「とみーモ、“イイゾ。”ッテ。」


「マジ!?ぃいよっしゃーイェーイ!!!」


「よかった・・・。」


「デモ、」


「ん?×2」


「デモ、俺タチ姿見エナイノ、『まほう』ジャナイ。人間カラ隠レルトキダケ。悪イ人間か『ともだち』カ、ワカラナイカラ。人間ダケド、ソノ『いし』持ッテルヤツ、俺タチガ見エル。」


「あ、そうか。妖精のほうから姿を現さない限りは、人間には見えないんだ。だから、ここに来たときは見えなかったんだ。」


「え?じゃー、かふうを強い怪物とかに変身させて戦わせる!とか、かふうが攻撃魔法を使えるようになる!とかもできないの?」


「・・・・・・・・・なんで、僕なんす?みろさん。」


「俺タチ、ケンカシナイ。悪イヤツラ違ウカラ。ケンカスルノハ、人間。」


ヨアヒムが凜々しい顔して、

「ビシッッ!」と僕を指さす・・・。


・・・・・・・・・「え?やっぱ、僕なんす?」の僕・・・。


「え?準備したんっしょ?」と、

こっち見てるみろ・・・。


“テヘペロリン” って感じのヨアヒム・・・。

え、妖精もするの?そういうの…。


一瞬で隠れちゃったけど


なんかミニチュアの鉱夫のみたいな

恰幅のいいおひげのおじさんが


「グッ!」っと親指を力強く・・・・・・あ、ノッカーか!?


妖精たちと幼馴染みの期待を一身に背負った僕は

この時はまだ何も知らなかった。


頼ってもらえて、なんかちょっと嬉しいな・・・。


照れながらそんなことを考えていた僕に・・・・・・


まさか・・・・・・

「あんなこと」が起こるなんて・・・・・・・・・。


そう・・・僕はあのとき・・・“人間をやめた”。


大切な友達のために


友達の未来を守るために


友達に未来を託してくれた人のために。


僕は人であることを棄てた。

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