自作イラストでの左右反転について
自分で絵を描いた場合、気づかないうちにどちらかに傾いていたり歪んでいることがあります。
絵を左右反転すると、気づかなかった歪みがはっきりすることもあるようで。
小説家になろうの特徴の一つとして、画像投稿サイト『みてみん』と連携があげられると思います。
『みてみん』に投稿した画像を、小説の挿絵や活動報告で表示できるんですね。
応用例として小説のタイトルロゴを作ったり、自主企画のバナーを作ることもできます。
さて、私もつたないながら自作の挿絵を多用しています。
毎回ではないですが、自分で描いた絵を左右反転させてみることがあります。
例えば、元の絵がこれだったとします。
左右反転させるとこうなります。
んー…… 歪みまくった悪い例で紹介するつもりでしたが、今回の例では致命的な歪みはないかな。
ですが、人物がやや後ろに傾きすぎに思えます。
絵によっては、左右反転することで、絵の歪みが判明することがあります。
上の例もそうですが、下絵の段階でどちらかに傾いている場合もあります。
色や影を塗って完成させてから気づいた場合は修正が大変……っていうか、修正する気力も起きません。
もし左右反転での確認をするなら、なるべく早い段階でやるべきですね。
完成画をためしに左右反転し、むちゃくちゃ歪んでいたことに気づいて、ショックを受けることもあります。
世の中には『知らない方が幸せ』なことはいっぱいありますね。
紙に描いた下絵の場合は、裏返しにして透かしても確認できます。
さて、歪みの確認以外でも、別の理由で左右反転させることがあります。
右利きの人は、描く側から見て左を向いた顔を描きやすいと思います。
逆に、右向きの顔を描くのが苦手な方もいらっしゃるかと。
右手はその構造上の問題で、上から下への時計回りのカーブは描きづらくなります。
キャラの顔が右向きだと、時計回りのカーブがおおくなるようです。
また、人間は両手だけではなく、両目にも右利き・左利きがあります。
遠くを指さして、左右の目を交互に閉じてみましょう。
対象に合う方が利き目です。
※遠くを指さす以外に、両手の人差し指と親指で三角をつくって遠くの対象をそこから覗く、という確認方法もあります。
利き目の確認は、三角を作った方が精度が高いかも?
手が右利きの場合は、目も右利きが多いです。
見る側を基準にして、人の顔を右側から見ているんですね。
では、苦手な右向きの顔を簡単に描く方法はどんなものでしょう。
描きやすい左向きで描いて、左右反転させればよいのです。
プロの漫画家でも、左向きに描いた絵を用意して、裏返してトレースすることもあるそうです。
最近はパソコンなどで描く漫画家も増えたので左右反転は簡単ですね。
他の方法として、キャラの右手をかく場合に自分の左手をモデルにして描いて、反転するという手法もあります。
さて、ここまで左右反転についての利点を書いてきました。
反面、絵を見る人が反転して見ているわけではないので、『左右反転での確認は不要』という意見もあります。
週刊少年ジャンプの編集者は、『左右反転での確認・修正は不要』という見解を出したこともあるようです。
その修正に時間を費やすより、漫画原稿の完成を急いだほうがいいのかも。
漫画家・島本 和彦はこう言ってます。
『裏から透かして見て デッサンが ととのってたら 逆に描き直すぐらいの 気合をみせろ!』
……いや、それはさすがに極論にすぎると思われますが。(汗)
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※筆者は別作品で『あつまれエッセイ企画』に参加しています。