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希望の国  作者: ぴー博士
第一章
1/6

0.プロローグ

処女作です。過不足や誤字があるかもしれませんが温かい目で見てください。

銃や大砲の音が鳴り響き渡り、空飛ぶ戦艦にレーザーが当たり墜落する。今、数多の国々が世界を統一するべく戦っている。

しかしその戦争ももうすぐ終わり、世界が統一されようとしていた。



「もうすぐ我々の勝利ですな」


「ええ、その時は今より派手な宴でもやりましょう」


とある屋敷の一足早い宴会で黄色い肩飾りのついた緑の礼装軍服を着た司令官二人が

宴の話で盛り上がっている。



「して、ガイン殿はワインは好きですかな?」

丸顔の髪の薄い司令官がニヤニヤして聞く。



「ええ、よく飲みますよ。特にブラン・ド・ボラジェが私は好きで」



「いいですねぇブラン・ド・ボラジェ。私もよく飲むんですよ」



「今度一緒に飲みませんか?グラーブ殿」



「それは名案ですね。この戦争が終わったら一緒に飲みま......ん?」


言いかけたところで丸顔の髪の薄い司令官の顔がこわばった。



「ガイン殿、あ....あれは......」



窓の外の地平線から青い光が見える。その光は世界を飲み込みながらこちらに向かってくる。


「に、逃げろー!」



誰かの一言で会場が混乱と恐怖に満ち溢れる。


みんな階段に向かおうと必死になるが、人が多くなかなか降りることができない。

いち早く降りようとして二階から飛び降りる人も大勢いた。



      、、

「くそ、何故アレが作動した?!」


グラーブが焦りをあらわにして言う。



「恐らく....原因は一つしかないでしょう」


ガインは冷静に言う。



「ま、まさか....」



「謀りおったな、アルフレッドォォォォォォォォ!」



グラーブの憤怒の叫びもむなしく世界は青い光に包まれていった。



         ★



結界に守られたお城のバルコニーで青い光に包まれていく星を見上げながら、紺色のサーコートに赤いマントを着ている金髪で髪の長い男は不敵な笑みを浮かべた。



「予定通りだな、いよいよ私の時代が来る。汚い愚民どもを追い出す時が来たのだ」



赤いマントの男は赤ワインの入ったグラスを高々と上げる。



「勝利の栄光に、乾杯」


そう言って赤いマントの男はグラスに入ったワインを一気に飲み干す。



「アルフレッド様、新しいワインをお持ちします」



「ああ、ありがとう」


メイドは空のグラスを回収し、ワインを取りに戻った。




「アルフレッド様、準備が整いました」


鎧を着た兵士が報告をする。



「そうか、始めてくれ」



男は命令すると王冠を頭に乗せ、目を見開き両手を空に突き出し叫んだ。





    「私が世界の王様だぁぁぁぁぁぁぁ!」





結界から少し離れたところにある塔から青い光が放たれる。



結界を避けるように星を覆っていく青い光は、まるで差別主義の王の誕生を祝福しているようだった。



         ★



「........て。......きて」



誰かの声が聞こえる。



「......起きて....起きて」


誰かが俺を起こそうとしているようだ。



「..........起きろーーー!!」


「ぐはっ」



突然、腹に衝撃が走る。

俺の防衛本能が眠気を吹き飛ばし、最悪な目覚めを迎えた。



「いっってえな、何するんだよ」


睡眠を邪魔され、俺は不機嫌に言う。



「何って、今何時だと思ってんの?今日は大事な予定があるでしょ!」



目の前には黄色い服にオレンジのスカート姿の茶髪でツインテールの女の子が、腕を組んでこちらを睨みつけている。この子は俺の妹のレナ。生意気にも兄の俺のことを乱雑に扱うが、掃除や洗濯などの家事をこなしてくれている。いつの間にか家の財布を握っている。とても頼りになる【おにいちゃん】の一言でも言ってくれたらかわいくなるのだが....。


「ウォルター聞いてる?」

この妹は俺のことを呼び捨てで呼ぶのである。


「だからって俺にダイブしてくんなよ」


「じゃないと起きないでしょ」


「う、」



正直言ってダイブぐらいの衝撃がないと起きれないのは自覚しているので反論できない。



「とにかく、朝ごはん食べて歯磨きして顔を洗う!」



「はいはい分かりましたよ、レナさまぁ」



「なんかむかつく」



目を細めるレナを無視して俺は椅子に座り、朝食をむさぼる。


「あとは歯磨きして顔を洗って....」


顔を洗うために洗面所に行き、鏡で自分の顔を見る。


いつも通り茶髪で髪はボサボサ、普段と変わらず目は死んでいる。


髪を整えて、顔を洗い、着替えを取りに行く。



「はい!」


突然の掛け声とともに俺の顔面に着替えが直撃する。



「渡し方っていうもんがあるだろ」


レナに愚痴をこぼしながら俺は着替える。


黒い長ズボンに灰色の分厚い長袖のシャツ、茶色いブーツを履いて紺色のコートを着る。




  コン、コン、コン



ちょうど着替え終わった頃にドアを叩く音が聞こえた。



「はーい」



レナがパタパタと走り玄関に向かう。


ドアを開けて執事らしき人と少し話した後、レナは俺を呼び出した。


「ウォルター、迎えが来たよ!」


「へーい」



返事をした後、俺はレナの後を追うように外に出た。

もしよければブックマークと、広告の下の☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただけるとありがたいです。

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