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狐耳の少女ニーナ  作者: プププ
10/57

第1章10話ロリコンでの出来事

もう少しで300PV

ありがとうございます。

「しゅうーりょうー」


 クロがニーナに触ったことで、倒れていたユリノ

が声をあげた。その声を聞いたアリス以外は、食べ

るのをやめる。


 まだ、負けてない! と自分に言い聞かせながら

アリスは涙を流し食べ続ける。諦めろとブラインに

言われたアリスはブラインの体を叩く。


「うぅらぁぎぃりぃもぉのぉー」


 アリスは体を寝かし、手足をばたばた動かし、暴

れながら泣いた。クロは可哀想に思ったのか、アリ

スの近くに行き、3人で寝ない? と囁いた。する

と、さっきまでの光景が嘘のようにアリスは起き上

がり、何事もなかったかのような落ち着いていた。

そのことでブラインはアリスに言う。


「もう、泣き止んだのかぁ?」


 泣いてないし! こっち見んな! とブラインに

返し、アリスはそっぽを向いた。


 クロはニーナを抱え、ヨウジョイノチに泊まる

部屋を案内される。3人にくっつきアリスも移動す

る。ブラインは頭に手を当て、はぁ……とため息を

した。クロは優しすぎなんだよな……、ブラインが

独り言を呟くと、首を縦に振りながらリスが聞い

ていた。


「だから勝たせようと思った」


 リスがそういうと、ブラインも頷く。


「そうだよな!」


 二人は顔を合わせ、同時に言うと笑う。


 数分後、モナーミが残飯処理を終えて、今この場

にいる人にニーナを助けるか返事を聞かせてほしい

と頼み込んだ。


 ユリノとクリムは、少し考えさせて……。そう言

って自分の部屋に戻る。ブラインはニーナの記憶が

戻って、助けて! と言ったら協力する。リスはニ

ーナが幸せに生きていればそれで良い。と同時に言

って部屋を去る。二人を見送ったモナーミは思う。


(うち、聖徳太子じゃないから同時に言わんでほし

い)


 心の中で文句をそう言って食堂に一人残ったモナ

ーミは後片付けをした。そして、誰も聞いていない

が一人突っ込みをする。


「って、だれも片づけないんかーい!」


 そのころ、クロ達が部屋に入ると、そこは、四角

い形の部屋でピンク色の壁で窓が2個あり、壁側に

タンスとかの家具がある。


 天井は白、床はピンクの生地に白い水玉の絨毯、

真ん中には赤色の大きい円形ベッドがある。アリス

は慌てて部屋からヨウジョイノチを追い出した。


 一緒に寝ましょう? アリスが水色の髪揺らしな

がら、ニーナを持っているクロに近づくと、2人が

ベッドの上で倒れるようにタックルする。そして、

アリスも二人が倒れてるところにダイブする。


「自分より小さい二人に囲まれて幸せ」


 アリスがそう呟く。すると、脳天にチョップが炸

裂した。いたい! とアリスが頭の方を見ると、ブ

ラインの手が見える。振り返ると、ブラインとリス

がいた。


 ベッドから降りて、ごめんなさい! と土下座を

する。アリスは謝った後、すぐに文句を言う。


「音が聞こえないとか、どこのホラーだよ!」


 それを聞いたクロは文句を言う。


「押し倒したんだから、早く寝ようよ? カーテン

閉めて! 電気消して!」


 寝ながら手を振って招く。それを聞いた、アリス

は力いっぱいにブラインを押して出した。そして、

言われた通りに、カーテンを閉め、電気を消すと、

2回目のベッドダイブをする。数分後、3人仲良く

眠った。


 ニーナが一番最初に目を覚ました。そして周りを

見ると、二人に挟まれながら抱かれている。2人の

拘束からするりと抜け出す。すると、ニーナ! ニ

ーナ! と2人は寝言を言いながら抱きしめあう。


「仲良いですね」


 ニーナはそう言って、部屋から抜け出すと、出た

先には森のリスがいた。手で掬うように持ち上げ、

リスの匂いを嗅ぎ、確かめる。


 ブライン! とリスが叫んだ。そして、ブライン

が出てくるとその肩に乗る。ニーナが、誰? と訊

くとブラインが自己紹介を始めた。終わった後、ニ

ーナが、師匠はどこ! と連呼するとブラインとリ

スは師匠が誰かわからずに困惑した表情を見せた。

外から聞こえる可愛い声で、目が覚めたクロが部屋

から出てくると、ベルはお留守番だよとあくびをし

ながら話した。それを聞いたニーナは、しょんぼり

とする。


 ニーナはここがどこなのか、ブラインとクロに訊

く。すると、クロがこれまでのいきさつを説明して

ニーナはありがとう! と涙を流しクロを抱きしめ

る。


「町を散歩してくるね」


 ニーナはそう言い残し、廊下を走る。出口がわか

らないニーナは道の角を曲がろうとする。そして、

曲がってきたヨウジョイノチとぶつかった。彼は自

分の能力で大丈夫だが、彼女は違った。来た道を真

っすぐ戻るように吹き飛ばされ、受けた衝撃と与え

た衝撃が倍になって体を襲う。元の場所まで飛ばさ

れるとクロが受け止めた。


 ニーナはプルプル体を震わせ、痛い……と呟く。

クロが頭を撫でると、ニーナは体を預け気を失う。

ヨウジョイノチが慌てて、ニーナ達の場所へ近づく

と、ごめん! と謝りながら、ヨウジョイノチが申

し訳なさそうに、両手を顔に近づけ手を合わせた。


 ヨウジョイノチはクリムとユリノにご飯を作った

から呼んできて! と言われていたことを話した。

アリスのところに、ニーナを寝かせブライン以外は

食堂へ行き、ブラインはアリスを叩き起こし、食堂

へ連れていく。


 皆が食べているときに、ニーナが目を覚まし部屋

からでると出口を探しに彷徨う。ニーナは出口を見

つけたのか、食堂の反対側にある、大きい扉を開け

る。


 食堂で食べ終わった後勇者達が、ドアから次々と

出てくる。すると、扉を開けて走り去るニーナが見

えた。ニーナは町を探索しにいったのだ。お腹から

グゥーと音がするとニーナは近くに果物が置いてあ

ったので食べる。


「こらぁ!」


 大声を出しながら、果物屋店長の幼女がニーナを

追いかけた。ビックリしたニーナは、声の主から逃

げるように走る。


 必死に逃げていると、何者かがニーナを路地裏に

引き込んだ。引っ張った人を見ると、身長80cm

の黒い髪、短髪の幼女で服装は白くて大きい布を、

首と腕の部分だけくり抜いた、ワンピースを着てい

る。


 大丈夫? なにしたの? その子がニーナに語り

かける。お腹が空いていたから置いてあった果物を

食べただけ。とニーナが事情を説明した。すると、

お金払ったの? と黒髪の幼女に言われる。ニーナ

は首を横に振る。


「じゃぁ、謝りにいこう!」


 幼女がニーナの手を引っ張り、果物屋まで連れて

いく。その途中で二人は自己紹介をした。


 名前はレイル。盾の勇者の仲間で、この町の治安

を守っている。ニーナって言うんだ可愛いね、レイ

ルがニーナに喋りかけると、照れ臭いのか、ニーナ

の顔は赤く染まり、手で顔を隠した。


 果物屋の場所に着くと、店長にレイルがお金を渡

し、ニーナは、ごめんなさい。と頭を下げて謝る。

それを見た店長は、次からは気を付けてね。とニー

ナの頭を撫でて注意した。二人は店長にありがとう

を言うと手を振りその場を離れた。


 ニーナ達は町の真ん中にある湖に来た。


「うわぁ! キレイな湖! スゴイ!」


 ニーナが湖の周りではしゃぐ。そして、動きまわ

るニーナは人とぶつかった。レイルがニーナに駆け

寄り、大丈夫? と心配する。


 ぶつかった相手は身長は160cmの女性で、髪

が赤く、女二人の連れがいる。一人は、黄の髪で身

長は100cm。もう一人は緑の髪で身長が110

cmだ。3人とも自分の髪と同じ色のローブを着て

いて、顔も少しは似ている感じだ。


「俺のかっぽを邪魔するとはどういう了見だ?」


 赤い女が、左手でニーナの首を掴み持ち上げる。

そして、右手をニーナに近づけると、魔法で右手が

ニーナの体の中に入り、胃を掴む。だが、ニーナの

体から血は出ていない。


「これが、胃袋を掴むだ! ハッハッハ」


 右手で胃を掴んでは離す、それを繰り返す。ニー

ナは、おぇ! おぇ! と言いながら、胃に入って

いる物を口から逆流し、出た物が赤いローブにかか

る。あぁあぁ! 赤い女が悲鳴のような声をあげ、

なにすんだ! てめぇ! と怒り、右手でブチッ!

ブチッ! と音を立てながら、心臓を傷つけないよ

う縦横無尽に動かす。


 ニーナの肺と心臓より下がぐちゃぐちゃになり、

口と鼻さらに下半身から大量の血が出て倒れた。赤

い女の手が真っ赤に染まっている。


「何見てんだ! てめぇ!」


 ニーナの惨状を見ていた、レイルに視線が向けら

れた。赤い女の右手がレイルの体に入った。と思わ

れたが、レイルの体に触れた瞬間、赤い女の右手は

自分のお腹を掴んで回していた。あえぇ? と赤い

女は疑問に思い、前のめりに倒れる。


 仲間がやられたのをみた緑が言葉を発した。


「私は即死魔法を使える! 一度見たらどこにいて

もお前を殺せる!」


 そういって魔法をかけた。が、盾の能力に反射さ

れ、緑色のローブを着た女がバタリと倒れて消滅。


 一番弱い黄色のローブを着た女は逃げようと、瞬

間移動を使った。移動魔法の光に当たるよう、レイ

ルが素早く移動し、レイルと光がぶつかると、光は

近くにあった盾の銅像へ消える。消えた直後に盾の

一部分だけが、黄色のローブがいた場所に落ち、黄

の女は上半身と下半身が盾で分断されていた。


 女は必死に抜け出そうと試みるが、胸とお尻が引

っかかって抜けない。そして、滑ったのか杖を落と

し魔法が使えない状態で放置された。


 レイルがニーナに近づくと、ニーナの顔は青ざめ

ている。さらに近づくと、心臓の動きが弱くなって

いる感じがする。服がニーナの血で染まるのを気に

せず背負って、レイルは急いで盾の家まで運んだ。


 家の前で勇者全員が、怒った雰囲気をかもしだし

ていた。クリムが死にそうなニーナを感じ取り、魔

法で体を治した。ヨウジョイノチが事情を聴くと、

レイルに良くやった! と褒める。すると、レイル

の体が、160cmあるムキムキの男に変わった。


「指示通りに見守っていたら、不意打ちを食らって

しまった。もう少し早く気づけば、苦しい思いをさ

せなかったのに……」


 クロが、守ってくれてありがとう。と言ってお辞

儀をした。そして、クロはニーナをビンタで起こす

と、なんで! 一人で行ったの? と問いただす。


 体はすでに治っている。が、脳がまだ治ってない

と勘違いをしたのか、おえぇ! と嘔吐を繰り返し

た。苦しそうな顔をしたニーナの、頭と背中をさす

る。少し落ち着いてきたのか、ここにいる全員に、

ごめんなさい……、と泣きながら謝る。


 クロがレイルに、どこで起こったのか訊いた。

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