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狐耳の少女ニーナ  作者: プププ
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第1章1話終わりと始まり

初小説です。

 この世界では、人間と魔族が共存していました。

 100年前、黒い妖狐とリスが突如現れたことで

5ヶ国の王様が争い、それを止めるため魔王が戦い

ました。

 魔王が参加したため、対抗するべく各国は一人ず

つ勇者を召喚し、戦いは激化。

 勇者は、能力を持っており、不老不死で強く、勇

者の仲間になった者にも加護があり、不老不死と同

様の効果がありました。

 黒い妖狐は戦争が嫌いで、人間と魔族を仲良くす

るために、各国の王様と魔王を集め仲良くするよう

に言ったのです。

 そして時が経ち、リスが森に結界を張ると黒い妖

狐とリスは森へ消え、王様5人は黒い妖狐とリスが

いなくなったことを悲しみ、死にました。

 王様5人がいなくなったあと王様の制度は廃止さ

れ、5人の勇者が王様の代わりに国の代表になりま

した。


 西の森の中を、息を切らせながら、駆けまわる黒

い影がある。黒い影の正体は狐娘であり、人が通ら

ないので、前に自分で切り開いた獣道を通る。


 狐娘は森の真ん中にある、12方向に大きな枝が

12個、水平に伸びている森の中で一番大きい木を

目指している。そこは喋るリスが住んでいる木で、

リスが喋れることを狐娘は知らない。


 狐娘の身長は70センチメートルであまり食べてい

ないのか痩せている、肌は白、髪は膝まである。


 手入れがされていないので髪はぼさぼさ、頭の上

には耳が生えていて、尻尾と耳と髪の色が黒、幼い

顔で手作りの服を着ていた。


 狐娘の記憶は、リスと一緒にいたことだけしか思

い出せない。


 狐娘が木に登ると、狐娘に気付いたのかリスが顔

をだし、大きい枝の上に集めていた木の実を置く。


「木の実寄こさないと食べちゃうぞー」


 狐娘はリスに対して威嚇しリスが集めていた木の

実を、腕を伸ばし取る。


 リスが狐娘の顔を見ると、狐娘はニコニコと笑み

を浮かべている。


「ありがとう」


 狐娘は感謝を言い帰っていく。


 しかし、喋るリスには何を言っているのか理解が

できなかった。


 狐娘が姿を消すと慌ててリスは木の実を集めに行

きます。


 いつものことだから気にしていなかったのだ。


 人が森に近づくと、喋るリスは言葉を喋り追い返

す役割があるのです。


 狐娘が居合わせる時もあるが、リスは小さいので

森に近寄った人間が独り言を、言っているようにし

か見えていない。


 居合わせた時だけ、狐娘は人の言葉を聴き、喋れ

るように練習しているけれど、人間の言葉を喋れて

いません。


 狐娘は喋るリスが住んでいる木から、少し離れた

場所にある、木で出来た家に住んでいる。


 誰が作ったのかわからないが、誰もいないので住

んでいるようだ。


 次の日の朝、狐娘は家を出て、周りを見ると、寄

り道してから、リスの木に向かいます。


 辺りに生えている草で小さいかごを作り、草木に

生えている木のみを採って入れた。


 狐娘のお腹からグゥと音が聞こえ、お腹が空いた

のか入れた木のみを食べ始める。


 気がつくと、かご一杯にあった木のみが、空にな

っていて、また、狐娘は木のみをかご一杯になるま

で採り始めた。


 狐娘はかごが一杯になると昼頃になっており、リ

スの木のところへ歩き始めた。


 リスの木の下まで来ると、リスの木から垂れてい

るツタをかごに巻き付けて、狐娘は木に上り、巻き

付けたツタを引くと、かごが上に引っ張られ、狐娘

は木きな枝のところまで着たかごを掴み、巻き付け

たツタを取る。


 リスが見ていることに気が付いた狐娘はニコッと

笑顔で言う。


「この前のお返しあげる」


 狐娘の言葉は相変わらず変な発音で、リスには何

を言っているのかわからない。


 狐娘はかごを置きリスの木を離れ、リスは置かれ

たかごをみると、かごに近づき、木の実を頬張る。


「これ毒あるじゃん! 食べすぎるとやばいぞ!」


「おれは毒に耐性あるから平気だけど」


「あいつは大丈夫かな?」


 リスは独り言のように喋る。


 家に戻った狐娘は、お腹が苦しいのかうずくまり

涙目で身体中から汗が吹き出していた。


 お腹と口を押さえて、黄と茶の排泄物を出し、口

から嘔吐して苦しみながら倒れる。


 心配になったリスが、狐娘の家に行くと、狐娘が

倒れているのを発見して、急いで人を呼ぶ。


「ブラインいるんだろ? ちょっとこい!」


 銃を持った人影が現れた。身長170cmで痩せ

ていて髪型はポニーテール、色は金、肌は肌色、

緑色の服を着ている優しい顔の男だ。


「この娘を運んで治療してから、掃除してくれ」


 ブラインはリスが言った娘を見ると、反吐、汚れ

た水と物などが散らかっていて、その真ん中に狐娘

が汚れた状態で倒れていた。


「何があったんだ?」


「その娘が木のみを持ってきてくれたんだが、それ

を食べたら毒があるってわかった。その娘は、お腹

が空いていたのか大量に食ったかもしれない」


「治せる仲間連れてきて良いか?」


「一人だけならいいぞ!」


「行ってくる」


 すると、数秒で戻ってくる。


「お姫様抱っこ、やめて恥ずかしい」


「連れてきたぞ」


 ブラインが連れてきた女性は身長150cmで胸が

大きく、髪型はロング、整った美しい顔、髪の色は

水色、肌は白、服装は上が白で下が青のワンピース

を着ている。


「アリス治せるか?」


「みないとわからない、どこ?」


 ブラインに案内されるとアリスの鼻に、悪臭が漂

ってきた。


「おぇ! うわ! ナニコレ! ひどい!」


 アリスは手に緑色の光の玉を出現させ、狐娘に当

てた。狐娘は緑色の光に包まれ、苦しんでいた寝顔

が緩んだ。


「ブライン掃除しておいて、私はこの娘洗ってくる

から!」


「わかった」


(アリスは可愛い子がいると急に人使いが荒くなる

よな)


 ブラインは返事をすると、心の中で愚痴を言いな

がら、時を止めたかのように、一瞬で掃除を終わら

せた。


 その光景を、リスは羨ましそうにみている。


「能力FPSチート、本当にすごいな」


 リスが感嘆すると、ブラインは首を横に振った。


「そうでもない、俺よりすごいのはほかにいる」


 家の外にでたアリスは、魔法を詠唱し、深さ40

cmで人が入るぐらいの桶を固まった土で作り出す

と、青い球を出現させその中に入れる。


 すると、桶が一杯になるまで水が増えて、アリス

の指が水面に触れると、水が良い温度のお湯に変わ

った。


「可愛いからきれいにしないとね」


 気絶している狐娘の体を桶の中に入れ、泡の魔法

で体を包み込み洗い流すと、自分の鞄からバスタオ

ルを取り出し狐娘の体を拭き、魔法を詠唱し、温か

い風が狐娘の体全体を乾かす。


 狐娘のボサボサの髪もキレイになって、鞄から狐

娘に合う白いワンピースを、出して着せる。


「白と髪の黒が合わさり最強にみえる。やばい、お

持ち帰りしたい」


 アリスは狐娘を抱えて家の中に戻ると、家がキレ

イになっていた。


「スゴイ! 数十分しかたってないのに、もう終わ

ってる」


 アリスは布団を探そうとするが見当たらない。


「布団どこ?」


 アリスが探しながら訊いた。


「鞄の中だ」


 ブラインが即答し、鞄から布団を出す。


「なんでも入る、魔法の鞄便利そうだな」


 リスは羨ましそうに言った。


「ブライン、何独り言をぶつぶつ言っているの?

早く、布団敷いて」


 リスが喋れるのを知らないアリスに、急かされた

ブラインは布団を敷いて狐娘を布団に寝かせると、

アリスはブラインの顔を見て狐娘に指をさした。


「可愛いあの子が欲しい」


「ペットにするのはだめ?」


「首輪着けて、奴隷とかはだめ?」


「持って帰りたい」


 アリスが興奮して喋る。


「お前は何を言っているんだぁ? だめに決まってい

るだろぉ!」


 ブラインが怒った顔で注意すると、アリスはあた

ふたした。


「冗談だよ、真に受けないでよ」


「せめて一緒に寝るぐらいは良いでしょ?」


「ねぇ! ちょっと、はなして」


(絶対に手に入れるわー)


 ブラインは喚くアリスを肩に担ぎ、森を出ると狐

娘が寝ている場所にリスは、一人残される。


「騒がしい嬢ちゃんだったな、なぁニーナ」


 寝ている狐娘にリスは語りかけた。


 リスは狐娘が寝返りを打つのを見ると安心した感

じでホッとため息を吐く。


「俺もそろそろ、木に戻るか」


 独り言を吐き捨て、リスは家から姿を消した。

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