海に行きたい!
海の幸が食べたいんだっ!
リッツ領に帰り着き しばらくは 居ない間に 山の様に溜まってた決済待ちの書類と格闘してました。イタズラ好きのエアリアルに書類飛ばされたりしたが 何とか落ち着いた。
「ふぅ、ようやく ゆっくり出来そうだ。スティーブ 予定通り スターク男爵領に挨拶がてら 行くよ。うちの領内は、街道整備しながら ゆっくり向かうつもりだから一応 1ヶ月程度の行定になる。」
「はい。事前の計画ですので 問題ございません。スターク領からの物資が多く流通出来るようになれば良いですね」
という事で 明日から スターク領へ出発だ。 今回は、 俺、デニス、シルフィー、サタン、エアリアル と共に リッツ領の商会団も 同行する。 スタークとの物流強化も目的の1つだからね。護衛は、各冒険者ギルドから1組づつ。 全員で約50名の団体様だ。 正直 俺らいたら 護衛要らないけどね。体面も必要って事で。
道中 街道整備。 冒険者達に周辺の魔物狩りをさせながら 外壁も作って行く。野営ポイントも 商人、冒険者 双方の意見を参考にしながら 安全な場所の確保をする。馬車を止めるスペースから テントなど設置する場所を街道の両側に作る。
野営場所も高い壁に囲まれてるから よっぽど アホな盗賊が居ない限り襲われる事はないだろう。
普通に向かうより 時間のかかる行定だが、商人としてもこれからの安全の確保、道路が整備される事による馬車、荷物の傷みの軽減も見込まれる事から不満が出る事は無かった。
冒険者も 行定が長引けば 報酬は上がるし、食事も今回はこちらで準備したし、何より安全に魔物狩り出来て夜ゆっくり寝れるという至れり尽くせりな状態だけに不平も出ない。
逆に シルフィーやサタンが 暇にしてたから 夜は自由に辺りの魔物狩りまくってくれて助かったw
予定よりかなり早く スタークの街が見えてきた。ここまで 約14日だ。かなり早い。 まもなく門が見えてくるぞ。
門番から 先触れがあったようで スターク領 領館には、出迎えが待っていた。
「お初にお目にかかります。私 ここスターク領を管理しております ヨハン・スタークと申します。リッツ卿にお会い出来 大変光栄です」
「こちらこそ 初めまして。シゲル・リッツです。なかなか 訪問出来ず 申し訳ない」
「いえいえ リッツ卿も今や 伯爵として 領地を発展させておられると聞いておりますよ」
ここで 商会団とは 別行動。簡単な挨拶とお土産を交換したりなんやかんやで 夕食を領館で頂いた。
やっと 新鮮な魚が食べれたよ! うん。刺身の文化はやっぱりなかったけど 焼きや煮物だけでも 堪能できたよ。ただ残念なのは 海水浴は出来ない。海は 魔物が多すぎて泳ぐ人は居ないようだ。俺のキャッキャウフフ計画が実行される事はなくなった....
って 始めからないっすw
その夜....
「シゲルよ .... シゲル! .... 返事せぬかっ!」
へ? 何処から? ... あぁ指輪か。魔王からもらったんだった。
「すまん 指輪をもらったん忘れてた」
「忘れてんじゃないわよ! そっちから先に連絡して来ると思ってたのに いつまでたっても フンガフンガ」
だって 本気で忘れてたw
「それで、今日は 世間話か?」
「なんでよ?! アンタばかぁ? もう教えてあげないわよ?!!」
「微妙にコードに引っかかりそうな言い回しはやめろw」
「仕方ないわね。小耳に挟んだ話、シールズ教皇国で、なんか動きがありそうなのよ」
「詳しくは? シールズ教の聖地で魔族が悪さ?」
「うちの幹部からの情報よ。シールズの国の人間で邪神を祀る集団があるらしいのよ。うちは 他の国と交流ないから入り込まれる事ないけどね」
「邪神絡みか。また面倒そうだな。ありがとう。周りも気にしてみるよ。いきなりシールズに行けないしな。別の国だし」
「また 何かわかったら連絡するわ」
「こっちも 何かあったら連絡するよ」
はぁ、 宗教絡みは 面倒だろうな。リッツに帰ったら 教会行ってみるか。
そのまま 夜も更けていった....




