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一難去ってアイツが来た!

 俺が、魔人に近く為にレイン達が死者の王(ノーライフキング)を相手取った。これで障害は無くなった!


「高みの見物とは、余裕あるな?」


「ふん! 人間如きがよく喋る」


近くで見る魔人は、やはり鬼人の変化した奴だ。赤黒い素肌に真っ黒の鎧。その手足は筋肉質で太い。手に持つのは、剣と言うより(なた)だ。俺は、久しぶりに神剣 "神滅(カムイ)"を出す。前の大陸の最後で使った後、封印していたんだよ。魔人相手なら良いだろ?


初手は、魔人からだ! 力任せに大鉈を振り回して来る。俺は、敢えて正面から受ける。


「対した事ないんだな」


俺の挑発染みた言葉に、怒りを露わにした魔人は、身体から邪気を放出し力を込めた。すると魔人の身体に変化が起こる。体格が随分と大きくなり、身に付けた鎧の色が赤黒く変色する。受けるプレッシャーが最初と違い、かなり大きくなった。


「なるほど、それが本気か...」


まるで自我を失ったように暴れまわる魔人。

だが、俺は脅威を感じなかった。堕ちたゼウス様に比べたら、小物にしか見えない。もういいな。俺は、神威(カムイ)を一閃した。斬られた事さえ気づいていない魔人は、尚も俺に攻撃しようと動いた瞬間、頭から縦に身体がズレていく。驚愕の表情を浮かべたまま真っ二つになる魔人。これで後は、残りの魔物達を片付けたら終わりだな。そう考えた時...


⁈ なんだ‼︎ おいおい、この巨大な気配は...


「久しぶりだな ペルセポネ!」


「忌々しい奴め! お前だけは、殺す! 」


ちっ! 油断した! ペルセポネと俺は暗闇に包まれる。俺は精神が侵される前に、聖属性の障壁を展開し同時に身体に最大強化をかけた。

ペルセポネは、自分から攻撃を仕掛けてくる。その両手に2つの大鎌を持って。よく見ると大鎌が、例の雪の様な物を纏っているな。

厄介だ、身体に触れると浸食する鎌か...

片方を障壁で防ぎ、もう片方は神剣で対応する。俺の狙いは、ペルセポネが身に付けたアクセサリーだが、それには何か対応されている筈だ。前回と同じ手は通用しないか?そう考えながらもチャンスを待つ。まずはこの空間から抜け出さないと... 一瞬遅れたペルセポネの攻撃を凌ぎ、腕輪を狙った攻撃の最中、何か嫌な予感がしたので、攻撃を中断して後ろへ下がった。なんだ? 今の感覚は? ペルセポネの表情が、ほんの一瞬変わった気がする。何か罠があるな。俺はすぐに遠距離から神気の斬撃を飛ばす!


「ちぃぃ 鬱陶しい攻撃をするな!」


「ペルセポネ、アンタが直接出てくるって事は、悪巧みは上手く行ってないようだな!」


「ふん! 忌々しいお前を我が手で消し去りたいだけだ!」


何かがおかしい。ペルセポネは、何を隠している? わざわざ出てくる意味はなんだ? 疑問を感じながらも手を抜ける相手ではない。堕ちても神には違いないからな。とにかく今は、距離を保って攻撃を続けないとダメだ。俺は、"聖なる流星群(セイクリッドメテオ)と "光の咆哮(ロア)"を連続で放つ! 流石に防いでくるが時間は稼げた。


"その者は願う。希望に満ちた明日を懇願する思いは、神の意志となりて罪深き者に降りかかる”


神魔法 "世界の意思(ワールドマインド)"


これでどうだぁ!!!


降り注ぐ神の眩い光が天から舞い降りる。ペルセポネは、咄嗟に身に付けたアクセサリーを砕いた。するとその身に漆黒の鎧が装着された。嫌な予感は、あれか! 俺が砕いたたら相手が強化されてたな。その鎧の効果なのか? ペルセポネは、光に対し怯んでいない。しかし、闇の空間には歪みが出ている!


"あるものは その光の嘶きの中で 自らの 希望を見出した"


神聖魔法”恒星の導き(フィクスドスタ-)"


俺は、歪みに向かって放つ。勿論、ペルセポネも防ぎにくるが、俺もそれは予想済みだ!


ペルセポネの頭上に 巨大な魔法陣が浮かび上がる。


”遅延発動術式魔法 極改(きわめかい)" "神々の裁き(ジャッジメント)

が発動した。前回より威力は倍だ!


その結果、暗闇の空間は砕け散った。しかし、ペルセポネは無傷のままだ。ここからは、近接で相対しなければいけないが無闇に近くと危ない。何か手はないのか? 俺はそう考えたんだ。その時! 俺の身体に変化が起こった。熱い! 燃える様な力が身体の中から溢れ出てくる。ペルセポネは、俺から溢れ出る神気に近づく事ができない。なんなんだ? 大いなる光に包まれた俺の両腕に、(ほこ)の紋章と太陽の紋章が浮かびあがる! そして身体には黄金に輝く鎧が装着された。この力は、オケアノス様とヒューベリオン様の力か! 神の鎧をその身に纏いシゲルは、ペルセポネに肉薄する!

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