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ティタ-ン教

 団体行動は目立つので、少人数に別れてこの街での情報収集を開始した。


俺は、とりあえず教会に顔を出した。この街の教会は、ティタ-ン教の神父さんが開いたようだ。


「こんにちは。私、商人のシゲルと申します。少しお伺いしたい事がございまして」


「こちらは初めてですかな? 私 こちらのア-ロンと申します」


ア-ロン神父には、まずティタ-ン教の事を聞いたんだ。ティタ-ン教は、ティタ-ン教皇国から始まった宗教であり崇める神は、テイア-様~その兄弟といわれる神々を信仰している宗教だ。


各地に教会を持ち一部を除く国々で幅広く活動しているらしい。俺の記憶では、テイア-様は兄弟と言われる神々の中では一番下だったんだけどね。主神ならクロノス様だと思っていたんだが・・・


 ア-ロン神父が、ティタ-ン教について詳しく教えてくれたんだが、国によって同じティタ-ン教でも

崇める主神が違うんだってさ。それを聞いて納得したよ。俺の疑問が・・・・・


 例としては、


今いるサイバ-トン国では、ティタ-ン教のテイア-派と呼ばれているらしい。


また違う国では、オ-ケアノス派、コイオス派など全てを合わせて12神の派閥があるようだ


一通りの説明を聞いた後、例の変な宗教について尋ねてみた。するとやはり予想通りの情報が聞けた。

冥界の神を崇める宗教の様だ。かなりのぺ-スで信仰者が増えており教会としても動きを注視して警戒をしているようだった。この後、お布施をしてテイア-様に祈りを捧げた。



⁈ おっと・・・ いつもの部屋だ・・・


「私に祈るなんて 良い心掛けだね シゲル」


「聞きたいことがあったんですよ- 」


「聞きたいこと? 今日は何用なの? 」


「クトニウスが動き出したみたいなんですが、テイア-様が何か知っておられないかと・・・ 」


「削がれた力を取り戻そうとしてるみたいね」


「何かいい手ありませんか? このまま放置すると犠牲も出ますよ? 」


「こっちも調べてみるわ。ただ人間の争いには、手を貸せないからそのつもりでいなさい 」


「わかりました。また聞きたいことが出来ましたら教会に行きます」


特に新しい情報もなく元の教会に意識が戻った。


そしたらア-ロン神父がキラキラして目で、俺の手を握って来るんだ。何事⁈ って思ったら


急に俺に光が差し込んだそうだ。それで神の啓示があったんじゃないかと・・・・


俺は適当に流しておいた。そうなんです!とか言ったら騒ぎになるしね。


 一度宿に戻ると皆も帰って来ていた。皆の情報を照らし合わせると何となく実情は見えてくる。


冥界神を崇める集団とこの街を治める貴族に何か繋がりがありそうなんだ。普通なら取り締まられてもおかしくない連中を見逃しているしな。その事は、街の住人も薄々感じているが、大きな声で批判は出来ないらしい。恐怖で自分の治める街の民を押さえつける貴族は、このままにはしておけないな・・・


現状は、大体見えて来たから、その貴族と接触してみたいんだけどこの世界での立場が、商人だしなぁ。

良い手が思いつかない俺は、精霊たちに領主のアナデイム男爵の屋敷に潜入してもらった。


2日程、動きが無かったんだが、3日目の夕方に精霊達が帰ってきた。悪い顔で帰ってきたので、良い映像が取れてるんだろう。


 映像を確認してみると、男爵と思われる人物とロ-ブを被った2人組が応接室で話をしている場面が映し出された。


「それで、あの薬はいつ入るんだ? 」と領主。


「慌てなくても近々お持ちできますよ」ローブA


「早く手に入れろ! もうあれが無いと・・・」と手を震わせている領主。


「えへへ 今日はこれで我慢してくださいね」


そう言いながらローブBが小瓶を渡す。


「早くくれ! 」


奪い取るようにその小瓶を取った領主が、中身を飲み干す。


この様子から何か麻薬の様な物なのか?あの手の震え方は禁断症状のそれだ。


落ち着いた領主は、ローブの2人組に袋に入ったお金をほおり投げた。


「次は、もっと早く用意するんだ! 出なければお前らを自由にさせている意味が無い! 」


「では、出来るだけ早くお持ちします」


ここで一旦映像が、終わる。次の場面は・・・ 


先程のローブの2人組のアジトの様だ。何処かの洞窟みたいだな。


「あの領主もじきに変化するな」とロ-ブA


「そうですねぇ 何も知らずに・・・ 」


「自分が操られているとも知らずにな・・・」


あはアハハハは・・・・・


そう言いながら二人は高笑いを繰り返していた。その洞窟が、活動拠点のようで、同じような恰好の人物が

複数人出入りしているのが、確認できた。薬の様な物もそこで作られているようなんだが、その部屋までは

入れなかったらしい。一種の結界の様な物が張ってありバレたら困るから辞めたと精霊達から報告を受けた。


 これらの映像からこのロ-ブの集団が、この街で何かをしようとしているのは、間違いない。

俺は、もう少し様子を見る事にした。精霊達は、洞窟を見張るチ-ムと男爵の館を見張るチ-ムに別れた。


さてどうやって、この集団を止めようか・・・・

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