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そこは、まさかの場所だった

 建物から出た俺達の視界に入ったのは、森だった。どうやら俺達が出て来た建物は、森の中にあったようだ。

振り返って見てみると木々の蔓に覆いつくされる神殿風の建物。深い森の奥深くって事なのかな?辺りに人が入ってきているような形跡は見当たらなかった。

闇雲に動き回るのは、危険なので一度上空に飛んでみた。東西南北見渡す限りの森だったよ。

建物があったのは、この森の真ん中あたりになるんだろうか。目に強化をかけてもう一度森の周りを観察する。建物を中心に裏側を北、入り口を南だと仮定して北側のかなり遠くに山が見える。

西側と東側には高い建物も山の姿もない。そして南側に川なんだろうか?光を反射している様に見える場所があった。そこで、川沿いを下って行けば人が住むエリアにたどり着くかも知れないと単純に思い皆に報告したら俺の提案が通った。


森をしばらく歩いて行っているんだが、不思議と魔物に遭遇する事は無い。

人の気配も今の所感じることは無かったんが・・・・ 先行して偵察に出ているサタンとシルフィーからも今の所報告は無い。

1時間ほど歩いて目的の川が見つかった。まだここから人里が見つかるまでどの程度の距離があるか分からないので、水辺で野営をする事になったんだ。いつものテントを出して念のため魔物除けの結界を張っておく。食事を簡単に済ませた後、今後の動きについて皆と話し合った。


「今の所、此処がどんな世界か分からないんだが、皆は何か感じることが無いだろうか?」

俺だけで判断すると見落としがあるかもしれないので、皆に意見を聞いていく。


「この森には、精霊はいないよ?」とエアリアル。


「主!小動物の気配も無いよ!」とシルフィ-。サタンも頷いている。


他のメンバ-も今の所は、何かの気配を感じたりしていないようだった。そこで今日は、早めに休む事にして明日朝から川沿いを下流に向かって進むことにした。


翌朝、起きてみたが、異変は無かったようだ。こう何も無いと逆に不安になってくるよ。動物が居ないなんておかしいからな。川にも魚の姿がない。今いる場所は早く抜けた方が良いと判断し出発を早めた。


丁度 お昼ごろまで歩いていくと徐々に川幅が狭くなって来ている。休憩を取ろうとしたら雲行きが怪しくなってきたので、少し川から離れた場所で休憩する事にした。シトシト降り出した雨は、1時間程度で止んでくれた。雨が上がって日が差してきたので、また移動を開始したんだが、周りを観察している神獣達からも何か変化があった報告が無い。道も見つけられ無いので、最初に思った未開の地という印象が現実味を帯びてきた。どれだけ進んだだろうか?川の幅がどんどん狭くなり、ついには跨げるほどの川幅になってしまった。


かなり不安になって来たんだが、今から戻る気にもなれずにいたんだ。そしてついに川が途切れた。

正確には、地中に潜ったんだ。そこを起点に辺りを見てみるととんでもない事が分かった。

崖があったんだ。そこを除いてみると・・・・・・・・・・・・・・



 この場所は、空の上だった。一瞬目を疑ったが、水が下に向かって落ちて行ってるんだが、そこには何もない。そして崖の周辺には雲の姿がはっきり見える。実際 触れそうな距離に雲があるんだ。

悩んでも仕方ないので俺は外に飛び出して、さっきまで居た場所の下側を見てみる。そしたら・・・・


予想を裏切らない景色が広がっていたよ。滅びの呪文で有名なアニメかよ!って突っ込んだわ!

空中に浮かんでいる割には、かなりデカい。どうやって浮いてるんだ? それにこれからどうするのが正解何だろうか? 少し悩んだが、皆の所へ戻り相談した。


「えーと、見たままだが、ここはどうやら空の上らしい・・」


「それって 天空の・・」とアオイが言いかけたので、


「それ言ったらあかんやつな」と釘をさしておいた。


「とにかく 空の上で生き物がいない島? っていう事で間違いない。でだ、何もしない訳にもいかないから俺が一度 下に向かって飛んでくるわ」


エアリアルが一緒に着いて来るみたいだから2人で下に向かって飛んでみる事になった。後で見失った場合転移できなかったら怖いから転移門を空島(仮称)に置いてきた。結構な高さだったが、下に地上が見えた。ホントに空だったようだ。良かった! これで地上ってものが無かったら 空を飛べない仲間たちが移動できなくなるところだった。適当な場所に降りて転移門を出す。これで皆がここに来れる。


そして転移門から皆が無事に俺の元にやって来た。皆もやはり空の上だった事に驚いてたよ。

降りた場所の周辺は山の中の中腹辺りだったから ここから下って行く事になる。

日が傾いてきているので移動は明日にした。さて、明日から本格的に調査だな。






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