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鬼神の一族

自らを鬼神の王と言う ク-ド。 気配からもそれだけの力がある事は分かっていた。

俺は、ク-ドとの戦いの場を上空に決めた。地上で戦うとうちのメンバ-達にも被害が及ぶ可能性があったのだ。ク-ドも素直に着いてきたよ。余程俺との戦いを楽しみにしていたのであろう、その表情は喜びに満ちていた。


「ああ 待ちきれない!」そう言いながら ク-ドが持っていた剣で斬撃を放ってくる。軽く見えるその斬撃も俺は神剣で受け止めたが、地上で受けたらその風圧だけで回りの物を吹き飛ばしてしまう様な威力の物だった。しばらく斬り合っていたが、ク-ドから笑みが消えた。小手調べが終わったんだな。


「シゲル!素晴らしいよ君は!これならどうだね?」そう言ったク-ドの身体に黒い稲妻が走る。どうやら雷を操るらしい。身体に纏った黒い稲妻を剣に移動させこちらに振るって来る。そのまま受けるとやばいかな?と考えた俺も神剣に雷を這わせて応戦する。お互いの剣が重なるたびに 轟音と稲妻が絡み合う。邪気を含んだ雷はそれだけでも充分な脅威だ。


「アハハハ 楽しいなぁ」そう言うク-ドの顔は笑っていない。ここでク-ドに変化が起きる。身体の色が赤く変化していった。それだけではない 身体の大きさも一回り大きくなった様に見える。不意にクードの周りがブレた? 思った瞬間には目の前に剣が振り下ろされていた。


「危ないなぁ。ギアを上げてきたのかよ」そう言いながら俺も身体強化をかけていく。


数度の打ち合いで、ク-ドの持った剣にひびが入った。舌打ちをしながら持っていた剣を投げ捨てたと思ったら 「来い。セルロイ!」そう言ったク-ドの隣に地上に居た魔人が現れた。セルロイと呼ばれた魔人は次の瞬間⁈  その姿は、こん棒の様に変化した。それを握ったク-ドが殴り掛かって来る。

意表を突かれる形になり受け止める事に意識を集中させたのだが、魔人の力をまともに受けるのと同じだったようで吹き飛ばされてしまった。後方にクッション代わりに障壁を多重に展開し何とか勢いは殺したが、予想外の攻撃に驚いた。


「おいおい 流石にびっくりしたわ。もしかして鬼神の一族って皆お前の力になるのか?」


「何を言うのかと思ったら 当たり前の事を・・」


あちゃ~ そうなんだ。多対一はちょっとしんどいか。これは、嫁たちに人数減らしてもらうように頑張ってもらわないと。念話で地上で戦う精霊たちに指示を飛ばしながら ク-ドに気が付かれない様に攻撃に入る。俺も身体強化を重ね掛けしてギアを上げていく。一撃一撃を魔人を両断するつもりで攻撃していたら

ク-ドもこれには驚いたようで更なる魔人を呼び寄せた。「ケ-ル来い!」ケ-ルと呼ばれた魔人は鎌の様に変化する。同時に先ほどのこん棒に変化した魔人と鎖でつながったんだ。右手で棍棒をグルグル振り回しながら左手で鎌を投げて来る。一撃が重いだけに厄介だ。俺は、攻撃を避けながら左手で風や火などの属性魔法を放ち牽制、同時に右手の斬撃で応戦した。こちらからも攻撃しないと追い込まれるからな。




地上視点・・・・・


シゲルたちが上空に上がった後、残った魔人VS嫁たち&勇者&精霊たちの戦いが始まった。


上の戦いを見ながらレインが一言。「うわぁ-何あれ?怪獣大決戦?」


「「「「だねぇ」」」」と皆が同意する。目の前の魔人たちは、額に1本角が生えている事が共通項だが、見た目ではその特色は分からない。


「王の戦いを援護する為、あなた達には死んでもらいます」と1人の魔人が言う。


「それはこっちのセリフです」そう言いながらアオイが切りつける。これを皮切りに地上の戦闘が始まる。


接近戦では不利になる精霊達は、援護に周り レイン・アオイ・ウルルカを中心に近接戦闘に入る。

レインの補助にオリヴィエが。アオイにアズミ。ウルルカにデニスがつく。ヒトミとマリア、リゼットは後方支援だ。


レイン組の相手は、棍棒を持った魔人。レインが攻撃を受け止めオリヴィエが一撃を入れる作戦の様だ。

下級とは言え魔人。その攻撃は早く重い。だが、レインも元魔王。さらにこれまでの戦いで更に強くなっている。オリヴィエも同様だ。今では元姫の面影はない。その一撃は今では魔物を軽く両断する。レインとは非常に相性も良く普段から一緒に居ることも多い。そんな二人の連携は息もばっちりで徐々に相手を圧倒していく。そしてオリヴィエの一撃が今まさに入ろうとしたその時!! 目の前から消えた。


「はぁ⁈ 何? 消えたんだけど⁈ 」そう言うオリヴィエに レインが上を指さし「あれ・・」


良いところで逃げられた感じの二人。だが上の戦いに干渉は出来ない。不完全燃焼だ!


そんな時に、精霊達からシゲルの伝言を聞く。


「「あちゃ~ おそいよ・・それ先に言ってくれないと・・」」がっくりな二人である。

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