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潜入

メイダン王国が、宣戦布告を出して最初に賛同したのが、ク-マリア帝国とロブロイ王国。その後に、パ-ム王国・ユリウス帝国・ゼダン皇国の順番でメイダン連合に参加した。現在、奪還したイルサ-ド王国で、生き残った住人を捜索中だが、メイダン王国に賛同した国々の住民は果たして無事なのだろうか?


最初の戦闘で戦った兵士たちに話を聞いても とても生者とは思えなかったと言っていた。兵士だけでも相当な人数になるし、それにその国の民もとなれば、恐ろしい人数が犠牲になっている事になってしまう。

だが、魔人が出てきている事を考えると・・・。希望は持ちたいんだけどな。


ユ-ピテル教皇国での戦闘を考えると、出来れば俺はうちのメンバ-に アレフガルドへ帰って欲しかったんだが、本人たちに拒否されてしまった。俺個人としては、うちのメンバ-に命の危険を冒してまでこの大陸の為に戦って欲しくなかったんだよ。誰も彼もを救える力なんて俺にもないし、皆にもない。って言ったらさ 目の前に危険があって恐ろしい敵がいたとしても 何もしないで後で後悔するなら出来ることをして後悔した方がマシだと。俺も概ねその意見には賛成だったんだけどね。過保護だから俺は!!


そんな訳で、一旦戦闘自体は収まっていたので、ゼダン皇国に潜入する事にしたんだ。今回の潜入には、幻術の特異な闇精霊のシェイドと光精霊のルクス、それに俺。3人で潜入した。極限まで魔力を抑えた上で、国境の山沿いから潜入を開始した。山の中には、生き物の気配はあったのでとりあえずは安心だ。


人の気配を探しながら山を進んでいると微かに人の気配が感じられた。すぐにその場所に向かうと今まさに襲われそうな少年を発見。襲っていたのは生気のない軍人らしき集団だった。俺達は、少年を助けることを選択しすぐに行動を起こす。シェイドが、幻術で軍人たちの気を逸らした隙に少年を確保。ルクスが光の結界で軍人たちを包み浄化した。やはり邪気と共に軍人たちも浄化されてしまった・・・。


俺達は、少年が落ち着いてから、どういう経緯で襲われたのか?他に生きている人はいないのか?と尋ねてみた。ロイと名乗った少年が言うには、突然 街に軍隊がやってきて街の人間を街の広場へ集め出した。集められた人間は順番に近くの建物に入れられて・・・。入った人間は皆 生気のない状態になってしまった。ロイは両親が隙を見つけて逃がしてくれたが、行く当てもなく とにかく山に向かって走ったが、途中で見つかってしまったらしい。何処かに避難できている人が居れば良いんだが、早くしないとドンドン”死の軍隊”が増えていくだろう。この後、一度引くことも考えたが、ロイ少年の両親も気になり 少年が逃げてきた街へ向かう事にしたんだ。街に近づくと濃い邪気を感じたんだが、生者の気配がない。少年は、泣くのをじっと我慢している。うん。強い子だな。ロイ少年の気持ちを考えた結果、俺はこの街を浄化する決断をする。まずは、闇精霊シェイドの幻術で元街の住人たちを広場に集める。黒い鎧に身に纏った軍事達もだ。集められた人々の頭上に巨大な魔法陣が現れる。神魔法広範囲固定型結界”神の慈しみ(ミクリオ)

結界内は、神気に溢れ人々の邪気が浄化されている。気のせいかもしれないがその顔は穏やかに見えた。


勿論、これだけ大きな魔法を使った事で潜入任務は、失敗だ。だが、悔いはない!w

この街の方面へ軍隊が接近中だ・・俺はロイ少年を連れて教皇国へ転移。少年を神官に預けて街に戻る。

この時に、うちのメンバ-全員と精霊達も連れてきた。もうね、ここで迎え撃つよ。この街には先ほどの固定結界を発動したことで土地は神気に満ちている。精霊達の力も上昇してるし遠距離魔法をバンバン打てるんだよ!! この辺りに生者の気配は無かったので、高威力の魔法を解禁した。各精霊たちは最上位魔法を連発する・・・。許可はしたよ。したんだけどさ。遠慮はなんだね・・・・・


俺も慈悲の気持ちを込めて光の属性と聖属性の複合魔法を放った・・・・・


聖光複合魔法 ”聖なる光の雨(セイクリッドレイン)” 


俺達は、この国の人達が安らかに眠れる事を祈りながら軍隊が消滅していくのを眺めていたんだ・・


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