開戦
メイダン連合と戦う上で俺達も3か国に分散した。魔人の数も敵の戦力も十分に把握できていないからだ。
①ロ-ランド王国→レイン・ヒトミ・マリアと火の大精霊サラマンドラ、風の大精霊エアリアル、ウェスタ-ランド皇国・レムリナ王国・マクガイア王国・ㇺ-ラン帝国
②ユ-ピテル教皇国→アオイ・リゼット・アズミ・オリヴィエと水の大精霊ウンディ-ネ・氷の大精霊ウィル、リザ-ブ王国・サンピエ-ル王国・ジャニス獣王国・光の大精霊ルクス
③ロフチェンコ共和国→シゲル・ウルルカ・デニスと土の大精霊ノ-ㇺ・雷の大精霊ラ-ヴァ、闇の大精霊シェイド・森の精霊ミュ-・ビタ-ズ王国・ロジスク王国
①が一番北になり ②が中央 ③が南になる。俺が③に入ったのは、南の国から奪還できればと考えての事だ。うちのメンバ-も俺と精霊達が遠距離で魔法を放ち後は近接メンバ-で対処してもらうつもりで選んだ。
①は、レインが要で ヒトミとマリアで神と聖の属性がある。それに相性のいい火と風の精霊がいれば危うくなることは無いだろう。②は一番戦力が多い。うちのメンバ-には後方支援をしてもらう。聖属性の魔法を使える人間が多いし光の大精霊もいる。アオイがいるから万が一も大丈夫だろう。
開戦ロ-ランド王国 国境~
「あ-あ。完全にアンデットだよあれ」とレイン。「それでは私の聖属性の魔法が要りますね!」とマリア。「じゃあ私は各個撃破で対応します」とヒトミ。相手の軍勢約5万5千。対してこちらは歩兵6万、神官200人にうちのメンバ-だから数の上では上回っている。がしかし相手は疲れも知らない手足切られようとも死なないんだから油断など一切できないのだ。
ここで空気を読まない精霊くん。”消し炭にしてやんよ!”とサラマンドラが言えば”切り刻んでやります”とエアリアル。言葉と同時に”炎の槍”と”風の竜巻”を放っていた。これが合図となり戦いははじまった。こちらはマリア率いる神官部隊が聖属性魔法”天使の祝福”で後方から支援。この部隊の護衛兼アタッカ-のヒトミ。レインは精霊に負けじと魔法と近接でやりたい放題だ。この勢いのままメイダン方面へ推し進めようとした時・・・大きな気配が出現する。下級魔人の様だが、3体だ。深追いせずに隊を国境付近まで後退させる。魔人3体に対しこちらはレイン・ヒトミ・マリア・エアリアル・サラマンドラだ。
「えらく可愛らしいのが相手だな。大人しく殺されろや!」魔人A
「くくく、おいしそうだ」魔人B
「退屈だな・・・」魔人C
と魔人達が言う。それに対しうちのメンバ-は、汚い物でも見るような視線を向けていた。
「なんだあれ?速攻で消そう。」とレイン。
「うわぁ-きもいんだけど?」とヒトミ。
「目が腐ります」とマリア。
”ぶっころ!”サラマンドラが言えば、”息がくさい”と鼻をつまみながらエアリアル。
魔人が動き出すよりも 女性陣の動きは速い。一瞬で距離を詰め魔人Aを蹴り飛ばすレイン。ヒトミは魔人Bの両腕をすでに切り飛ばしている。マリアは魔人Cに対し精霊と連携し精霊の攻撃の隙間をぬって聖属性の魔法を放っている。もはや喋らせる気もないらしい。この戦いは終始圧倒。特筆する部分もなく終わった。死傷者は出たものの、戦火としては被害は少ない方だった。この後、国境線から3キロほど入った場所で陣を敷いて待機した。
ユ-ピテル教皇国 国境~
所変わってこちらは、メイダン連合が約7万の軍勢に対しこちらは歩兵10万に神官500人プラス聖騎士1000人。それにアオイ・アズミ・リゼット・オリヴィエに精霊3人だ。ここは、教皇国の考え方で、攻め入る事よりも国境線の死守に重きを置いている。聖騎士と歩兵が神官部隊を守りながらこちらも開戦した。まずは精霊たちによる遠距離攻撃だ。
”激流”とウンディ-ネ。
”氷の吐息”とウィル。
”光の熱線”とルクス。
初手で相手の軍勢を薙ぎ払っていく大精霊達の魔法でこちらの軍勢が勢いずく。神官たちの”天使の祝福も効果的に放たれているのでメイダン連合の進軍速度はかなり抑えられている。
だが、相手は怯むことを知らない。その事で徐々に押していた戦況も五分のラインで拮抗していた。
そんな中、味方も関係なくメイダン側から大きな衝撃が来る。とっさに光の大精霊ルクスが障壁を張り事なきを得たが、
「あれって魔人よね?」とアオイ。「うわぁ強そうだね」とアズミ。「旦那様には負けますがね」とリゼット。「シゲル様と比べては可哀そうですわ」とオリヴィエ。
”あれ強いのかしらね?”とウンディ-ネ。”凍らせます?”ウィル。”消そう!”とルクス。
緊張感を感じさせないうちのメンバ-だ。一体誰の影響だろうね。
「ほう あれを防ぐとは中々やりますねぇ」と魔人。
魔人に対するは、アオイ・アズミ・リゼット・オリヴィエに精霊3人。
どおいう戦いになるのやら・・・




