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戦乱のはじまり

ユ-ピテル教皇国の宣言により 各国の”闇の理解者(ダ-クネス)”に対する取り締まりも強化されつつあった。次に向かったロ-ランド王国でもその反響は大きく、協力体制も整っていたのもあり拠点の場所も問題なく制圧できた。この調子でいけば、そう遠くない日にこの組織を根絶できるのではないかと思われていたんだ。俺達も神の使徒と民衆から呼ばれ少し舞い上がっていたんだ。そうあれが起こるまでは。


その一報が、冒険者ギルドに入ってきたのは、ユ-ピテル教皇国の宣言から2週間がたったある日。

この大陸の最西端にあった国、メイダン王国の突然の全世界に向けた宣戦布告。その内容は・・・・・・


”この大陸にあるすべての国家に対し 我々メイダン王国は降伏を勧告する。ゼウス神による世界は終わった。これからは、クトニウス神がこの世界の唯一神なのだと。”


初めは、このメイダン王国の宣言も遠く離れた国々は、何を言い出したものか?たかが1国に何ができるのか?と笑い話程度でしか捉えられていなかったんだ。俺達も突然の出来事にどう動くかを戸惑っていたんだが。それから1週間もしない間に、このメイダン王国の近隣2か国が、メイダン王国を支持すると宣言。その10日後には、さらに3か国がメイダン王国を筆頭とした連合に参加した。実にこの大陸の3分の1ほどの国々が、他の国々に対して宣戦布告したのだ。これに、反応した残りの国々は、各国が連携してこれに対抗する事で合意した。平和だったこの大陸が戦火に包まれることになったのだ。冒険者ギルドとしては、戦争には参加しないスタンスは変えないが、声明にあるクトニウスという言葉に、冥界神が絡んでいる事は明白だと判断。邪神教徒や魔人関係に対しては対抗するという声明を出すに留めた。


最初の戦いは、それから1か月程たった頃、メイダン連合(仮に呼称する)が、南に隣接するイルサード王国に攻め入った事から始まる。この戦いはわずか3日。3日で1つの国が制圧された。数が勝る事は、分かっていたが、現代兵器の無いこの世界でわずか数日で国が落ちるなど俺も考えていなかった。侵攻の報を聞いた各国が援軍を送るも間に合わなかった。到着した国境線には、既にメイダン連合の兵士が陣を敷いていたそうだ。俺は、この事が気にかかり落されたイルサ-ド王国の国境に近いロフチェンコ共和国のルノンという街に来ていた。ここからまず、精霊たちに潜入してもらう。他のメンバ-は、ユ-ピテル教皇国で待機させた。精霊達から送られてきた映像には、壊された街の建物が。その中に連合の兵士と思われる集団がいた。皆 黒い鎧を身に纏っている。おいおい、これって・・・。映り込んだ兵士の顔は生きている人間とは思えない生気のない顔だった。まさか死霊術なのか?さらに精霊たちは軍の集まる建物に入っていった。


「な、何をするんだ!やめてくれぇ!」「何故、こんな事を!」連合の兵士たちが、魔道具から黒い邪気を噴出させ拘束されている人達に向けて放っていた。その人々は苦しんだ後、周りの兵士たちと同じように生気を失い抵抗も辞めた。そして映像は、1人の人物に移った。他の兵士とは違う鎧を身に纏ったその人物は・・・ 。 こいつは魔人だ!間違いない。そいつがこちら側を向いた瞬間映像が途切れた。・・・・

?!っ 精霊たちは大丈夫なのか! 俺は焦って走りだそうとした。その時・・・・・念話がきた。


”うひゃあ- あぶなかったぁ-” 


”おい 大丈夫なのか?” 


”まもなく帰る!”


ポンッと精霊たちが現れた。ほっとした俺は みんなを抱きしめた。気が付かれた瞬間に魔道具ぶっ壊して逃げてきたらしい。うんうん。ナイス判断だ。逃げるが勝ちだからな。それにしてもあの魔人。これまでの魔人とは違うな。上級の魔人であることは間違いない。それに住民の姿はアンデッドとでも言うのだろうか?俺の考えが間違っていないなら、こちら側が普通に戦って勝てる相手じゃない。


俺はすぐにみんなの元へ転移した。そして教皇、総長に今見てきたことを話し、今後の対応を協議した結果

至急各国の代表者が集まる事になった。この間に時間稼ぎの為にメイダン連合に近い国の国境線に堀を作った。これには属性竜を呼んで手伝ってもらった。飛行されれば厄介だが地上を侵攻する分には充分時間が稼げるだろう。うちのメンバ-も相手が人間ならやりずらいが、死者ならば戦い馴れている。ただしその数は、何十万規模なんだが・・・・


各国代表者の協議により 各国の教会から神官が後方からの魔法攻撃を行うべく派遣される事になる。制魔法の使い手がこの戦いには必要だからな。兵士には、アレフガルド印の邪気を浄化する魔道具を装備する。

今回は、接近戦より遠距離攻撃が有効だろう。


それから更に10日後、国境線に軍勢が接近中という報告が入った。

闇の軍勢との戦いがここから始まる・・・・・

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