獣人の国
モフの国のはず・・
翌日、俺達はㇺ-ラン帝国の王城に居た。
「余が 皇帝 アンドリュース・ㇺ-ランである。皆の者 面を上げい」
本当は、跪くことないんだけどね。俺も王様だし。でも今は、冒険者だw
「此度の働き誠に大儀であった。そなたらのおかげで、この大陸を賑わす輩を捕らえることができた。何か望むものはないか?」
「発言させて頂きます。私達は、冒険者です。褒美とおっしゃられるなら 報酬でお願いします」
「そなたらが、それを望むのならすぐに用意させよう。で、そなたらは 国に仕えるつもりはないのか?」
「私達、冒険者は自由を求めるものでございますので、どの国にも仕えるつもりはございません。」
「欲のない事だ。では報酬として・・・」
とここで報酬が渡された。重さから結構な枚数が入っているようだ。
「もう1つお伝えしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」
「うむ。なんだ?」
「お見せしたいものがございます。」
ここで、魔道具の映像を謁見の間で流した。・・・・・・・
それからは もう大騒ぎだよ。この謁見の間には 宰相、将軍等の側近の他に、男爵までの貴族が勢ぞろいだったんだから。
セレ-ド伯爵は、その場で近衛に確保されました。財産没収の上 打ち首だそうだ。皇帝は この魔道具に興味を持ったんだけど 献上はできなかった。だってまだ数が無いんだよね。アレフガルドに戻れば少しは増えてるかもだけど。すべて終わったら営業に来てみようか・・・
この謁見の後、暗殺者を送られたというミ-ド伯爵と面会した。いかつい風貌だが、とても良い人だったよ。一度手合わせをお願いしたいと言われたが、また今度という事にした。あまり関わりすぎるのも良くないしね。
皇帝との謁見も終わったので この国に用事は無くなった。相談した結果、南のジャニス獣王国に向かう事になった。名前の通り獣人の国だから 俺達には訪問しやすい国だと思ってね。レッツモフモフ!
ここから国境まで1週間。山越えで3日ぐらいの予定だ。王都で食料なんかをしこたま買い込んで出発した。
王都の観光も考えたんだが、物珍しい物も無かったし、気分を変える意味でも移動したかったんだ。
国境までの1週間は、小さな村なんかに立ち寄ったりはしたが、平和だった。山を越える前に街で一泊して
山越えに入った。山では、魔物も出てきたが、何かされている様子もなかったので、あのギルド長の話は、やはり偽の情報だったのだろう。
山でキャンプ的な野営を楽しみながら進み 予定通りの日程でジャニス獣王国 国境にたどり着いた。
獣人の国にも冒険者ギルドは、ちゃんとあるようで金の腕輪は身分証としての役割を果たしてくれました。
それより 精霊たちをみた時の反応が、予想通り過ぎてね・・・いちいち大変なんだよ!!でもさ、一応ここ違う世界なんだし別の大精霊も居るかもしれないよね?それを楽しみにしてるんだがね。
そんな訳で、獣王国に入国できたんだが、門であの騒ぎだからさ 是非王城へなんて話になりまして。
王都まで行くことになったんだよ。案内付きでさ....すでに早馬で王都に伝令まで走らせてたよ。
2日程 王都までにある街に宿泊したんだが、どこもお祭り騒ぎだよ。神輿みたいなのに乗せられそうになったり 貢物いっぱい渡されたりね。精霊信仰の人たちってすごいなって思ったわ。
そんな終始賑やかな道のりも王都が見えて 迎えの姿を確認したとき本気で引き返したくなったよ。
すんごい数の人垣だよ。こえ-よ。通り過ぎるとき両側の人が一斉に跪くんだよ? 王様じゃ無いんだから・・・・ あ? 王様だったわwww うちの民にはそんな事させませんがね。
迎えの屈強なクマっぽい獣人達に連れられて やって来ました王城へ
謁見の間なのに 跪くのが獣王とか何の罰ゲ-ムだよ?! 本気でお願いして辞めてもらった。
ここの王様は 獣王のレバンダ・ニルス。一番強いのが王だから脳筋で間違いない。この国の女性も好きな人の基準は強い人らしいから 超脳筋の国と思っておいて間違いないだろう。そんな国で俺達は、国賓として扱ってもらっている。王城に部屋を与えらえ 出かけるのも護衛がついてくるんだよ。暑苦しくて仕方ないわ!! 精霊たちに止めるように言ったんだが、こ奴らは”良いのよ”とかぬかしやがる。馴れてきたから諦めたけどね。
この国の冒険者ギルドで聞いたんだが、あの一件の後、各国のギルドで職員の身辺調査が行われて、200名程度が捕まったらしい。どんだけ入り込んでるんだ?って話だよ。良いように情報操作されてたんだろうな今まで。俺達も振り回されたけど 悪い事ばかりでも無かったからな。できれば早く糸口をつかんで クトニウスの動きを止めたいんだよ。神様に頼まれたとはいえ勇者達もいつまで経っても帰れないし俺も国をほったらかしだしな。
1週間ほど滞在したころ 冒険者ギルドから連絡が入った。
そしてここからまた俺達の旅が動き出すんだ。




