リザ-ブ王国 王都へ
この流れはいつも通り・・
バッカスの街への帰りの道中、皆と話をした。ドラゴン ドワ-ナは何者かに邪気を撃ち込まれていた。
考えられるのは、やはり冥界神クトニウスが絡んでいる可能性だ。邪気を使って魔物の自我を奪うやり方は、プロミネンス大陸で経験済みだしな。しかしそうなると 別の世界にまでその影響力を発揮してきているという事にもなる。クトニウスの力が増しているとみて間違いないだろう。厄介だな。
そんな話をしていた俺達だが、まだ確固たる確証も持てないまま バッカスの街に着いた。
到着は 夕方だったが、報告は早い方がいいだろうと思いそのままギルドへ向かった。
「ただいま。メアリ、ギルド長は居るかな?」
「はい。おられます。案内しますね。」
ギルド長の部屋~
「早かったな。で何かわかったかい?」
「ああ 原因はわかったし、対処も終わった。残念ながら不明の人達がどうなったかは・・・」
「は?終わった?! でどういうことなんだ?」
そして俺は、あの山であった事を話した。ドラゴンの話をした時の 驚き様は笑ってしまう程だったんだが証拠の牙や鱗を見せたことで 話は信憑性を増した。念のため 調査員を派遣するようだが、この事で、俺達は金級に昇格する運びとなるようだ。しかし、金級への昇格は、このバッカスではできず、王都のリザ-ブ本部にて手続きを行う必要がある。冒険者ギルド自体はこの大陸の至るところにあるのだが 金級、プラチナ級への昇格は、各国の王都にある本部でしかできない決まり事があるらしい。総本部は 大陸中央にあるらしいが。という事で 俺達の次の目的地は 王都になった。今回の報酬は、金クルト5枚だ。
お金の感覚がおかしくなるよね。だって一回で50万だよ? 冒険者儲かるとか 一国の王が言う言葉ではないなw
翌日、俺達は、王都行の馬車に乗った。王都までは 1週間だ。少しの間だったが居心地のいい街だったな。王都までの道のりは 多少の魔物や盗賊が出たが、サトミとリゼットに訓練がてら相手をさせた。
思いっきりビビりながら相手をしていた二人もそれが続くと馴れてきたよ。
「おっ 魔物が来るぞ」
「「イエス サァ!!」」 とか言いながら飛び出していく二人。いかん 育て方間違えたかも・・・
そんな王都までの道のりもそろそろ終わりだ。離れた位置からでも確認できる城壁が見えてきた。
「おお あれが王都か」
「王都へは初めてですか?」と御者に聞かれたんで ハハハと笑っておいた。どうやらおのぼりさん状態だったようだ。おら はずかしい///
でやって来ました。リザ-ブ王国 王都。自国に比べると発展具合は まだまだだが、バッカスを見てきた俺達には、非常に栄えている様に思えた。そりゃ 王都だから当たり前なんだけど。俺も 大きな戦いが終わった事で 気が緩んでるのかもしれない。
王都に着いた俺達は、先に宿を探した。着いたのは夕刻だったからさ。でとりあえず宿を確保して、街を散策した。結構 活気があって 人通りも多いんだが、匂いがきついわ。バッカスは 海が近いからそこまで感じなかったんだが、やっぱり衛生状況はよろしくない。俺達の大陸では、水道やお風呂、街灯の設置なんかをアレフガルドが中心になって、ブリ-ズのリッツ領で販売している魔道具を各国に普及していっている。下水の整備も今 絶賛工事中なんだよ。
一度宿に戻った俺達は、野営に使っているテントを出して お風呂に入る。もう今更なんだが、大浴場に全員で入る。羞恥心何処へ行ったんだ? 誰か教えてくれww
翌日、朝食を食べた後 王都のギルド本部に顔を出した。バッカスのギルドから連絡が入っていたようで
俺達は、ギルド本部長に面談を受ける事となった。
ギルド本部 会議室~
「初めまして 私はここ王都ギルド本部長の ダリル・クノワナス・メソッド・アラクレアだ。気軽にダリルと呼んでもらっていいよ」
この世界 長い名前流行ってるんか-い!!
「は、はじめまして」とりあえず全員 挨拶を済ませる。
「で 今回の調査の件は ギルドからも調査員を派遣して 異常が無い事は確認できている。これで昇格の条件は整っているんだけどねぇ 一度私にも ドラゴンの素材を見せてもらえないかな?」
「ええ 構いませんよ。ただ バッカスでも言ったんですが 素材を売ることはしません」
そうなんだよ。ドラゴンの素材 シグルドが使いたいってうるさいからさ。売らない事にしたんだ。
「ほぉ- これはすごい。ドラゴンはドラゴンでもファイヤ-ドラゴンだね? プラチナランクでも一人では立ち向かえないよね。これを君たちが何とかしたと・・・」
「実力が気になるなら 模擬戦でもしましょうか?」
「おお 流石に察しがいいな。この話をまだ信じられない者もいてねぇ 実力をみせてもらえれば納得できると思うんだ」
「まぁそうでしょうね。俺達も舐められるのは嫌いなんで 何時でもいいですよ。」
「わかった じゃあ 昼から 地下の訓練場で 模擬戦を行おう。相手は 金級3人だ。その3人はプラチナへの昇格を希望しているんだ。だから君たちの存在が気に入らないらしい」
「そんな話 俺達に聞かせて良いんですか?手を抜くかもしれませんよ?」
「いやぁ そんなことは君達はしないだろう。相当な実力者だと 私はわかっているからね」
ほぉ 鑑定持ちか? 俺はあえて相手の事は見ない。興味ないのもあるが、関係を築いておきたいからさ
そんな訳だ。俺達は またまた 模擬戦することになったよ。
今回は 多少の 自重してくれるんだろうか? その心配しかない。




