子煩悩な魔王様と一緒
拝謁の間にて
シャルルと玉座に座る男がひとり
この男はシャルルの実の父親である現魔王
バエル・サタン・トラウィス
サタンの名は魔王のみ名乗ることができるらしい
魔族の歴史とかゆう本に書いてあった
ゴツゴツした角は鹿のような長い
髪は赤い癖のあるその髪は横で軽くまとめられ
目は薄緑した綺麗な目は伏せ目がちで眠そうな印象を受ける
その下の鼻はすっとしていてそのまた下の口はニンマリとしていて三日月をおいたようだ
「父様、お願いがあります!」
「なんだい?パパに言ってみなさい」
ニンマリ顔はそのまま
「城下にいきたいのです!許可をください」
「!?まだお前にははやい!ダメだ!!」
眠そうな目を見開き声を上げる魔王さま
玉座から降りてきたと思えば抱きついてきた
「みっ…と、父様」
「みって!可愛い!!こんな可愛いシャルルを外に出せば攫われてしまうに違いない絶対に許可しません!」
絶対だめだからね!一人なんか絶対だめなんだがらと釘を刺された
「では、父様提案があります。昨日護衛二人に会いましたその二人を一緒に連れていきたいと考えてます!」
「だれだーこんな入れ知恵したのはァ!?シャルルが誘拐されるーぅ」
「父様お願い!」
文句を言う魔王に痺れを切らして俺は最終手段を取ったきゅるーんととかきゅんとか効果音がつきそうなくらい可愛いポーズをするこちとら伊達に約100年生きてきたわけじゃねーぞ
眉をすこし下げて上目遣いそして極め付けに顔の前で手を合わせる
鏡を見て思った将来有望だこの顔
有効活用させてもらうしか手はないだろう
現魔王、妃は美形であるまぁどちらからもいい物を貰った結果、可愛らしい感じである
そして子煩悩な父親にはそれが効果バツグンだ
鼻を抑えてプルプルしている
「そこのメイド!今すぐ護衛二人を呼べ!!今すぐだ!!」
壁際に立つ使用人に命令する
メイドは、一礼するとそそくさと拝謁の間から出ていった
「シャルルお願いだからパパ以外にはしたらだめだからね」
「?はい父様」
魔王に抱っこされ玉座に座る
自然な流れでなぜか玉座に座る魔王の膝に乗っているあれ?なんだこの状況ぎゅっとされてまるでぬいぐるみになった気分だ
早く護衛コンビこないかな
「…父様?」
「ん〜??なんだいシャルル?」
「なぜ、膝のうえに」
「なんでってお前の特等席はここだからなぁ」
いやいやニンマリ顔でさらっと言ってのけたなオイ
俺が大きくなったらそうも言えないだろう
精々、あと一、二年度くらいだろうし
あー早く膝から降りてぇ
従者やら衛兵が温かい目でこっちみてる
マジで早く来いよ
内心イラァってした時、扉が開いた