パーティー
設定の修正を行うために大きく話の内容を変更するかもしれません、
家族とぷちファッションショーを楽しんだ日から約1ヶ月経ち、パーティの日がやってきた、
「おーいシャロン準備はできたかい?」
「はーい、いまいきまーっす」
あの日買ったロリータファッションに身を包んだシャロンはパタパタとシャミルの待つ玄関へとやってきた。
「お待たせしましたお父様!」
「あぁ、やっぱりかわいいねぇその服」
「元もいいですからね!」
少しだらしない顔をするシャミルに気分を良くしたシャロンがドヤ顔気味にそう言っているとシャロンの後を追ってゆっくりとした歩調でリランとリランに付き添うようにニアがやってきた
「ふふっ、シャロンあんまりはしゃぎすぎてみっともない真似しちゃだめよ?」
「もぉお母様ったら、大丈夫ですよぉわたしそんなに子供じゃないですし!」
(そぉ、子供じゃないのだこれまでやたらと甘えん坊であったもののそろそろお姉さんになるということで若干実年齢に引っ張られそうになる感情を理性で押しとどめるようにしているの)
「あらあら、まぁ程々にして今日は楽しんでらっしゃい」
「はーい!それじゃあいってきます!」
「いってらっしゃい、あなたお願いしますね」
「あぁ、行ってくるよ」
玄関を出ていつもの様にハミルドが御者をする馬車に乗り込みバザーロックの中心街にある大きな建物へと向かった
「おぉ~大きな建物ですねお父様」
「あぁここはいつも領主様が私達に対してお話がある時や、今日みたいなパーティのためにある場所だからねぇ」
馬車を降り、少し小高くなった位置にある建物へとつづく階段を昇ると扉は開放されており、開かれた扉の向こう側には、中央にいろいろな料理が並べられた長机が並んでおり、それを囲うようにを幾つもの丸く小さいテーブルが置かれた立食パーティ形式会場設営がされていた、すでに招待された他の商人やその家族達も集まっており賑やかな雰囲気が立ち込めていた。
『えぇ、今日は忙しい中集まってもらったこと感謝する、かねてより付き合いのあるものたちだけに集まってもらった、なぁにそう固い集まりではないくつろいでいってくれ』
主催者のよく響く大きな声の挨拶が終わってしばらくは、シャミルの後ろに引っ付いてシャロンも挨拶をして回っていた。
「よぉ、シャミル久しぶりだね」
「おぉ、バリドじゃないか、帰ってきてたんだね?」
「帝国までちょっと用があったんだがな、なんだか最近きな臭いらしくて引き返してきた、それに娘も小さくて一緒に連れていけなかったからちょうどよかったかもな!ははは」
そう、仕事の失敗も気にせず笑っているお父様より少し年上ぽい豪快なそうなバリドという男の足にしがみつき隠れるようにこちらを覗いている女の子がいたので話しかけてみることにした
「私シャロンていうあなた名前はなぁに?」
「・・・・」
「悪いね、嬢ちゃんこいつはアイナってんだ、人見知りしてっけど仲良くしてやってくれよ」
そういうとバリドはアイナの背中を押しシャロンの前に押し出すと挨拶するように促した
「あたしアイナよろしく…ね?」
押し出されたアイナは短めの水色の髪をツインテールにし、うつむきがちな髪の色と同じ瞳に、ぷにぷにと柔らかそうなほっぺたをした女の子で、あいさつの言葉を言うとすぐにバリドの後ろに戻ろうとしていた
「えぇよろしくね!」
(このぷるぷるしてる感が守って上げたくなってかわいい!こういうの好物だわ!!是非仲良くならなくっちゃ!!!)
内面でそんなことを思いながらアイナの手を握り逃さないように挨拶を返すシャロン
「お父様達はお話もあるだろうしこれから私と一緒に遊びましょう?」
「え、あの…」
おろおろするもののシャロンの迫力に押されたのかゆっくりとアイナは頷いた
「それじゃあお父様、おじさま、私たちはお庭の方に出て遊んできますね?」
「あ、あぁあんまり無茶させちゃダメだよシャロン?」
「アイナを頼むぞぉ嬢ちゃん」
「ふふっ当然ですよぉ、それじゃあ行きましょうか」
「う、うん、、、」
バリドとシャミルにそういうとシャロンとアイナの手を引いて庭の方へと歩いていく
「シャミルのところの嬢ちゃんはしっかり挨拶もできてえらく社交的だなぁ」
「あはは、僕もそう思うよ、礼儀作法や挨拶の必要性なんか教えてもいないのに特に問題なく大人たちと話してるしね、少し驚いたけどうちの自慢の子だよ」
「そりゃあいい、うちの子も少し見習ってくれれば良いんだがなぁ」
シャロンたちの後ろ姿を見送りながら話すシャミルたちだった
建物の庭へと出ると、建物の中のような賑やかさから騒がしさへと変わっていた、同じ歳ぐらいの何人もの子どもたちがすでに集まっていてなにをしようかと相談しているようだった。
「あの、私達も混ぜてもらってもいいかしら?」
相談している子どもたちへと近づき混ぜて欲しいと声をかけると一斉に視線が集まりシャロンに手を引かれていたアイナは視線に驚いたのかシャロンの後ろへと隠れてしまった。
(なにこの子!かわいい!小動物みたいで守ってあげたい感がしてちょうかわいい!!)
すると、見るからに高そうな子供服に身を包んだすこしだけ背の高い男の子が前に出てきた
「お前ら名前なんて言うんだ?」
「私はシャロン、で後ろにいるのがアイナよかったら混ぜてほしいんだけどダメかな?」
「まぁお父さんからもお前らと一緒に遊ぶように言われてるし仕方ねぇから面倒見てやるよ!、俺はティーダってんだよろしくな」
ティーダは今回のパーティを主催している家の子らしく今日集まった子どもたちの中で一番年上の5歳ということもあり父親から周りのこの面倒も見るように言われているようだった。
「えぇよろしくお願いします」
「よし!それじゃあかくれんぼしようぜ!」
「「「おー」」」
鬼はシャロンになり、壁の方を向き100秒まったあと「もーいーかい」「まーだだよー」また20秒してから「もーいーかい」「・・・・・」沈黙は狩りの始まりの時間だ、振り返ったシャロンはその時すでに狩人の目をしており、そこからはシャロンの無双だった
シャロンは子どもたちが隠れていそうな場所を的確に見つけ出し家の中を駆け回って鍛えた俊足を活かして一人づつ確実に捕まえていった。
「くそぉおシャロンつぇえ」
「ふふふ、これでも毎日家の中を走り回ってるんだから!」
(ぷにぷにおチビちゃんたちとは違うのよぉホホホホ)
年下のそれも女の子に捕まったことに半泣きになりながら次は捕まらないと決意する男の子たちであった。
しばらくかくれんぼや鬼ごっこなど体を動かす遊びをし、何度やっても男の子ですらシャロンの足の速さに勝てるものはおらず体育の授業で足が速いとヒーローになれる法則が働き精神年で言えば大変大人げないが無いが男子全員から羨望の眼差しを向けられていた