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それでも僕は私をつらぬく  作者: やしょゆ
4/6

夢にまで見た

リランの妊娠疑惑が発生した次の日にシャミルが街の医者を招いて妊娠確認してもらった


「先生どうですか・・・?」

「あぁ、シャミルさんおめでとう、ご懐妊ですよ」

「本当ですか!?先生!!」


この日バラルド家は懐妊の知らせにシャロンとシャミルが小躍りするほどの大盛り上がりであった。


「お母様おめでとうございます!わたしもお姉さんになれるのね!?」

「ふふっ、そうねシャロンあなたはお姉さんになるんだからこれまで以上にしっかりしなくっちゃね?」

「はい!わたし妹でも弟でもちゃんと面倒みます!今から勉強して下の子に勉強を教えれるようにならなくっちゃ!」

「まぁ、シャロンったら張り切ってるわねぇ」


しばらくしたら産まれてくる兄弟に

頼れるお姉さんとしての地位にを得るため

今から頑張ると決めたシャロンは

これまで以上にハミロドにへばりつき

いろいろな勉強を教えてもらうのだった。


それから半年たち、風が冷たくなってきた秋季、

バザークロックの大きな商家主催する

パーティの招待状がバラルド家へと届けられた。


「1ヶ月後にパーティがあるんだけど、シャロンも来るかい?」

「え、私いってもいいの?」

「もちろんさ、そんなにかしこまった集まりじゃなくてシャロンと歳の近い子達もくるみたいだから友達ができるかもよ?」


(ほぉほぉ、そう言えば最近やっとお外デビューしただけで、まだ家族以外の人と話したこともないんじゃないかわたし・・・これはいい機会だしなによりパーティとか憧れちゃう!)


「お父様!ぜひ行きたいです!!」


ということで、お父様とわたしはこのパーティに出席することにした。

お母様は妊娠中ということで残念ではあるけれど

大事をとって安静にしておくようにと

医者から言われているため、

今回はお留守番することになっている。


「シャロンのパーティ用のお洋服が無いし、この前のお出かけの時に買えなかったから一緒に買いに行きましょう!」

「あぁそれはいいね、まだ時間もあるし次の僕の休みの日にみんなで見に行こうか」

「パーティ用のお洋服!?わーい!楽しみ!!」

家族がパーティの話で盛り上がりその日の夜が更けていった。


それから4日後シャミルの休みの日、ハミルドが引く馬車に揺られてバザーロックでも高級な洋服を扱っているブティックへと家族三人でやってきていた。


「お母様!こっちのフリフリが付いたのなんてどうかな!?」

「うーん、シャロンはきれいな銀髪で肌も白いんだから、こういう服のほうが良いと思うわ」


そう言ってリランが選んだ服は

黒のクラシカルブラウスに

胸元には少し長めの青いリボンを着け

真っ白なスカートの裾の近くに二本のボーダーの入った

全体的に清楚なお嬢様のような雰囲気のものだった。


(これは…!!ロリータファッション!!!前世では人形に着せて楽しむことしかできなかったこの服を私が着るれる・・・だと・・・?)


「お母様!コレ!コレかわいいです!!これがいいです!」

「ふふっ、じゃあまずは試着してみましょうか」


お店の従業員に声を掛け試着室へと入った、試着室の扉を開けると目の前には自分の姿を反射する大きな鏡があり、シャロンはしばらくその鏡を見つめていた。


(おおぉおぉ!、これが私?いや、まぁうちにもお母様の手鏡とかあるからちょくちょくは見てたけど体全体を見れる鏡って新鮮ねぇ)


鏡に写ったシャロンはシャミルの銀髪にストレートの髪。毎日のように家の中を走り回っていたりするため幼児特有のぷにぷに感はすでになく幼いながらもシュッとしているが可愛らしく、成長すればリランとは違った方向の美人へとなりそうな顔立ちをしていた。


(ふふぅ~んこれはクールビューティー路線とか行けちゃったりするんじゃないかしらぁ)


そんなことを考えながら鏡の前でしばらくクルクルと自分の姿を堪能したシャロンはもって入った服に着替えた。


(おぉ、まさしくロリータ!!人形じゃなく、ちゃんと私が着たロリータ!!!これが着れただけで転生できたことに感謝しちゃうわ!!!)


『コンコン』


「シャロンちゃん、着替え終わった?」

ノックの音と一緒に扉の向こうから聞こえたリランの声に現実に引き戻されたシャロンは扉を開けてリランとシャミルへとお披露目することにした。


「まぁ!かわいいわシャロン!」

「あぁ、なんてうちの子はカワイイんだ!!」


両親から絶賛され、その後もこの前の外出の際の分も含めて数点を着まわす、ぷちファッションショーを楽しんだシャロン達は後支払いを済ませ自宅への帰路につくのであった。






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