12 鍛錬の成果
プロシーが加護の無い者達の町に来てから、一月が経過している。この一月で町は大幅に変わった。
まず、町の外壁だが、プロシーが高さ三十メートル程の銀の壁を作り、門も銀製になった。そして、敷地面積が一キロから、五キロ程まで広がり、一軒一軒プロシーが強固で新しい家を作り、道場や、施設(食堂、大浴場、会議室を完備した物)を作った。
畑も新しくプロシーが気を混ぜて土から作った。その畑はプロシーの気の活性化の影響で、種を植えて、水を植えると即座に成長して食べられる様になる、正に魔法の畑となっている。畑で作った野菜等は格段に美味しさがますので、食材探しがプロシー達の日課となったりした。
ただ、一点だけ、判明した事がある。プロシーが何を作ろうとも、エメラルドに輝くのは、エメラルドトマトだけなのだ。他の物はエメラルドの色にもならない。これにはどうやら、プロシーの思いの差がある様で、プロシーがトマトを特別視している現れでもある。
その事に、ユイ達は「何故トマトだけなんだろう?」と思い、プロシーに他の食材を具現化出来ないか尋ねた。問われたプロシーは、小さな手で握り拳を作り、力強くこう叫んだ。
「それは出来ないのだ! いや、したくないのだ! 我輩は、トマト以外の食べ物を具現化する気はないのだ! 我輩はトマト一筋なのだ‼︎」
それを聞いたユイ達は「本当にプロシーはトマトが好きなのね」と思い微笑んだ。本当に、トマトが大好きなプロシーであった。
町の建物などは、そんな感じだが、当然、皆の実力も大きく変わった。子供から、戦闘に向かない女性まで、全員にプロシーは気を教えたのである。この一ヶ月で、ほとんどの者が”剛気纏”などの気の使用方法を会得した。
現在プロシーの可能な事は下記の通りだ。
気:”気纏[+剛気纏][+超気纏]” ”圧縮” ”放出” ”性質変化” ”形状変化[+変幻自在]” ”気配感知[+確定感知]” ”気配遮断[+明鏡止水]” ”衝撃化” ”圧力[+威圧][+重圧]” ”活性[+超速活性]” 縮地[+剛縮地]
魔力:”圧縮” ”放出” ”形状変化[+変幻自在]” ”衝撃化” ”複合生成[+性質融合][+性質除去]” ”イメージ生成”
具現化:”火” ”水” ”氷” ”風” ”地(砂、土、石、岩、木)” ”雷” ”鉄” ”銅” ”銀” ”糸[+布]” ”皮[+革]” ”綿” ”トマト[+種][+実]” ”花(白、青、赤、緑、黄、黒)” ”ガラス” ”魔鋼” ”紋章” ”刻印”
魔法:”攻撃魔法” “防御魔法” ”具現魔法” ”生成魔法” ”紋章魔法” ”複合魔法” ”空間魔法” ”刻印魔法” ”特殊魔法”
気と魔力の応用:”具現纏[+竜纏][+人纏]” ”爆裂波[+剛気爆裂波][+超気爆裂波]”
能力『気竜眼』『探求者』『開拓者』
超気纏:超速活性した気を纏っている状態。
衝撃化:気、魔力を衝撃に変換出来る。これにより、衝撃波や斬撃などを飛ばす事も出来る。
圧力:敵に圧力与え、怯ませる。又は気絶させる。
超速活性:自身の持っている気を激しく活性化させる。消耗が激しいため、長くは使えない。
爆裂波:気と魔力を最大限圧縮して衝撃波の球体として放つ。
具現纏[+人纏]:人の姿を纏、戦う事が出来る。
縮地:足元に圧縮した気を纏う、高速移動歩法。
現在ユイ達の可能な事は下記の通りだ。
気:”気纏[+剛気纏]” ”圧縮” ”放出” ”形状変化” ”気配感知” ”気配遮断” ”衝撃化” ”活性” ”縮地[+剛縮地]”
魔力:”圧縮” ”放出” ”形状変化” ”衝撃化”
気と魔力の応用:”爆裂波[+剛気爆裂波]” ”天駆[+剛天駆]”
天駆:プロシーが作った、風の紋章魔法を刻まれた靴を使う事により、”縮地”で空を駆ける事が出来る。
皆が大幅に強くなったが、プロシーの力はそれ以上に上がっている。全ての起因は、プロシーに大切な者達が出来た事である。以前のプロシーは自分の安全を確保する為に力をつけてきた。その為、自分を守れるだけの力があれば特に問題なかった。
だが、大切な者達が出来た事で、プロシーは更に力を求める様になった。どんな事態になっても、皆を守りたいが為に。その一心で、プロシーは皆が寝ている夜の間、町の警護をしながら、必死に探求と鍛錬を繰り返した。
プロシーの必死な思いに応えるかのように、『開拓者』は次々と新たな技能を作り出した。その中の一つ、”超速活性”は正にプロシーが求める強くなる為の近道の一つであった。
”超速活性”とは、簡単に言えば、自身の気を全力疾走で消費していく様なモノなのだ。その為、力は大幅に上がるが、長くも持たない。しかし、この”超速活性”を様いる事で、極短時間に何時間分もの鍛錬をする事が可能となったのだ。
更に、プロシーにはエメラルドトマトという、最高の回復アイテムがある。成長したプロシーが作るエメラルドトマトは、魔力、気、体力を全開させる様な凄いモノになっている。プロシーはエメラルドトマトを食べ続けて、”超気纏”状態で力を高め続けた。その甲斐あって、今のプロシーの力は、以前とは比べられない程、強力なモノになった。
”超速活性”で鍛錬をした事で、一つ判明した事があった。それは、全ての気を消費すると、凄まじい疲労感と苦痛が体を襲い、動けなくなるという事だ。恐らく、生物の体の機能は、気が不可欠なのだろう。
プロシーがその状態になった時は、ユイ達の家の前で倒れた。その時は朝に強いユイが、鍛錬の為に外に出て来て、苦しそうに倒れたプロシーを急いで家の中に連れて行き、冷蔵庫に入れてあったエメラルドトマトを食べさせる事で回復させた。
プロシーは回復した時、「ユイ、ありがとうなのだ。おかげで助かったのだ」とお礼を言ったが、ユイはプロシーを強く抱きしめながら、体を震わせ大粒の涙を流し泣き続けた。
ユイは怖かったのだ。プロシーが死んでしまうのではないかと思い、心臓を握りつぶされる様な感覚を味わったのだ。故にユイは、泣き止んで落ち着いた後、プロシーの瞳を真っ直ぐ見て、悲しそうにこう告げた。
「プロシー、お願い。無茶しないで。プロシーが私達の為に、強くなろうとしてくれてるのは知ってる。けど、その為にプロシーが傷つくのは嫌なの。辛いの。だから」
「ユイ、悲しませてごめんなのだ。それでも、我輩は強くなりたいのだ。我輩は皆を、ユイを守りたいのだ。誰も失わない様に力をつけないといけないのだ。我輩、家族は命をかけても守るのだ。誰が相手でも守り抜くのだ。……だから、我輩、強くなる為なら、危険な方法でもやるのだ。でも、ユイ、我輩は死んだりしないから安心するのだ。我輩、皆とずっと一緒なのだ」
プロシーは小さな手で、そっとユイの頬に触れながら、優しい声色で告げた。プロシーにとって、町の皆は大事な家族なのだ。プロシーは皆と過ごす毎日が楽しく、全ての時間が掛け替えのないモノなのである。家族の命とは何よりも重いのだ。
故に、プロシーに妥協をする気は一切ない。家族を守る為なら何だってする。世界が家族を滅ぼしに来るなら、プロシーは世界を滅ぼす。家族に牙を向ける者に容赦はしない。全てをチリ一つ残さず破壊する。それが、プロシーの選んだ選択なのである。
そんな思いが篭ったプロシーの言葉を聞いたユイは、ギュッとプロシーを抱きしめると。
「だったら、私ももっと強くなる。プロシーに負けないくらい強くなる。絶対にプロシーを守れる様になる。プロシー、約束よ。絶対に私を置いて死なないでね。もし、死んだら私も後を追うからね」
プロシーの耳元で囁く様に告げたユイ。ユイにとって、プロシーとは世界で一番大切な存在なのだ。絶対に失いたくない存在なのだ。故に、プロシーを失ったら、ユイに生きる気はない。プロシーが死ぬ時が、自分の死ぬ時だと思っているのだ。
その言葉を聞いたプロシーは考える。
(……それはダメなのだ。我輩が死んでも、ユイは死んじゃダメなのだ。……我輩、もっと強くならないといけないのだ。ユイを死なせる訳にはいかないのだ)
そう思ったプロシーは、抱きしめられたまま優しく告げる。
「分かったのだ。だが、我輩は死なないから、ユイも死なないのだ。それと、ユイ、無理はダメなのだ。体は大事にするのだ」
「プロシーがそれを言うの? プロシーにだけは言われたくないセリフよ」
ユイはプロシーの瞳をジト目で見て、呆れた様に言った。
「我輩は竜だから良いのだ。竜は体を張るモノなのだ。だから、ユイは無理してはダメなのだ。ユイは我輩に守られないとダメなのだ」
プロシーはジト目を全く気にせず、新たな持論を速攻で作り、平然と告げた。それを聞いたユイは、微笑みながら。
「プロシー、その話は無理あるわよ。けど、ありがとうね。プロシーが私を思ってくれている事は分かったわ。私達、頑張るからね。ね、ロンロ姉さん、クリス姉さん」
「はは、やっぱり気づかれてたか。まぁ、”気配遮断”使ってなかったからね」
「ですね〜。もっとも、プロシーちゃんには通用しませんけどね」
そう言いながら、壁に隠れて聞いていた、ロンロとクリスが微笑みながらユイとプロシーの近くに来ると。
「プロシー、ユイの言う通りだよ。私もプロシーが死んだら生きる気はないからね。プロシーの命は一人のモノじゃないから、注意しないとダメだよ」
「そうですよ、プロシーちゃん。私もプロシーちゃんの後を追いますからね。少なくとも、プロシーちゃんの命は、私達三人の命ですから、気をつけて下さいね」
「……はぁ〜分かったのだ。我輩も気をつけるのだ。ロンロとクリスも無理はダメなのだ。三人は我輩に守られるのだ」
「そうね。今のうちはね」
「だね。今はだね」
「ですね。今はです」
プロシーの言葉に微笑みながら、今を強調して言った三人。三人がいつまでもプロシーに守られる気はないという、覚悟の表れである。その言葉を聞いたプロシーは嬉しいような、心配なような複雑な気分であったが、悪くないと思っていた。
そんな事があり、ユイ、ロンロ、クリスの三人は、町の誰よりも鍛錬を頑張っている。その為、現在の三人と他の住民との差はかなりのモノだ。唯一、三人に負けまいと鍛錬しているゼダと、一部の存在達がいたりするが、三人の力は群を抜いている。気の活性量の序列をつけると、ユイ、ロンロ、クリス、ゼダ、その他の努力する者達、普通の鍛錬をする者達になる。
もっとも、普通の鍛錬をする者達も、努力していない訳でも無く、ただ、ユイ達が異常な程、努力しているだけなのである。その為、ほとんどの町の皆が、以前とは別人の力を有している。小さな子供や、戦闘に向かない一部の女性には、それほどの力はない。
時に、皆が着ている衣服、武器なども大いに変わった。全ての素材がプロシーが”超速活性”の気を使い具現化した、強度が異常なモノを使用している為、衣服も武器も桁違いに強固な物となっている。
全ての物をプロシーが作る事も可能なのだが、大半は町の職人達に任せている。これは、町長のゼダの言い分を聞いた為でもある。プロシーにゼダは。
「プロシー様の力が凄い事は分かっているのですが、それに甘えてしまいますと、万が一、プロシー様がここを離れるような状態になった時、私共は生活ができなくなる可能性があります。なので、緊急の時など、非常事態の時以外は、皆に任せて欲しいのです」
と、言った。確かに、その通りな話で、プロシーは納得して、素材だけを渡す様になった。なのだが、ユイ、ロンロ、クリスの分の装備と、皆の非常事態の戦闘用装備だけは、プロシーが作っている。それは、三人の力が町の中で群を抜いている以上、危険な場所に行く事が多くなるからであり、皆の身を守る為だ。
町の非常時の戦闘要員の皆はそれぞれ武器を所持しているが、その武器の性能は凄まじい物になっている。これの要因となっているのは、プロシーが開発した”刻印魔法”による効果だ。
”刻印魔法”とは、”紋章魔法”を幾らでも収納出来る魔法刻印なのである。この話だけでは、大した事がないと思うだろうが、これはこの世界【ガイアスラ】に住む人々にとっては信じがたい事なのだ。
なぜなら、”紋章魔法”とは、術式とイメージを紋章に変えて、どんな魔法も魔力を消費して使える様にする為に、原則として、一つの紋章に、一つの魔法しか入れられないのだ。従って、数多の紋章魔法を使う為には、何か大きな布や盾などに、ひたすらに羅列しなければならないのが、今の世界の現状なのだ。この不便さを解決すべく、長年紋章魔法の研究をしている者達も存在する。
そんな中、プロシーは最も簡単に、その問題をクリアした。もっとも、刻印魔法は、魔法をイメージだけで使え、『探求者』『開拓者』の能力を持つプロシーだからこそ出来た魔法でもある。プロシーが簡単に刻印魔法を作ったと、長年研究してきた者達が知れば「俺達の努力は何だったんだよ〜」「俺の苦労を返せ〜」と床に四つん這いになり、泣く事は間違いない。実際、プロシーは魔法の研究者達に会う事になるのだが、それは後の話である。
こうしてプロシーは、世界の常識を一つ破壊した訳だが、まだ終わりではない。プロシーは自身の考案した、オリジナル魔法を次々と作り、紋章魔法に変えて、魔力と気を消費出来る様にしたのだ。
これにより、仮に同じ魔法を、同じ魔力消費量で使ったとしても、気を消費した分だけ、その威力は大きく変わるのだ。敵からしたら、さぞ恐ろしい事なのは間違いない。
そして、プロシーはユイ達用の、刻印魔法の装備を作った。それは刻印手袋である。刻印手袋は、手袋の掌部分に刻印して、いつでも魔法を使えるようにしたものだ。プロシーは、実際にクリスに魔法を使ってもらいその方法を理解した。基本魔法は、狙う方向に自身の掌を向け、名称を呼び使うのだ。プロシーもその方法で問題ないだろうと考え使用方法は同じくした。
次に、武器の話だが、ユイは一メートル程の銀の剣、ロンロは二メートル程の銀の薙刀、クリスは二メートル程の銀の”風銃チャージライフル”、ゼダは銀の籠手である。それぞれの武器はプロシーが希望を聞いて作った物だ。どれも、刻印魔法が刻まれている為、強力な武器となっているのだが、クリスの持っている”風銃チャージライフル”は群を抜いている。
”風銃チャージライフル”はクリスが持っていた銃を参考にして作った。その銃は元々人間の母親が所持していた物で、小さい時から使い方を教わっていたそうだ。銃は風竜王が発明した物らしく、風竜王は他にも様々な物を発明しているらしい。風竜王の国などでは、銃は主流の武器との事だった。
クリスの母親は生粋の銃マニアだったらしく、それなりに高額の銃を集めるのが趣味だったそうだ。銃はスナイパーライフルで、マガジン装填式の出来の良い物だった。ただ、銃の弾は高いらしく、そうそう無駄打ちはできなかったらしい。
プロシーは銃を手に持ち、『気竜眼』『探求者』『開拓者』を使い探求した。プロシーは銃の話を聞いて、銃は”息吹”と同じだと考えた。”息吹”は自身の吐く力と魔力の放射で威力を高める。対して銃は火薬の爆発の力で硬い鉛を早く打ち出す方法である。これには通じる物があり、銃ももっと効率の良い物に出来ると考え探求した。結果として”風銃チャージライフル”と装填用マガジンが作成可能になった。
”風銃チャージライフル”は口径十八ミリ、全長二メートル程のマガジン装填式銃である。マガジンは銃の上部分に脱着する部分があり、弾を二十発込める事が出来る。弾丸は銀製の円錐状の物になった。この銃の強力な部分は、魔力と気を込める事で威力を凄まじく上げる事が出来る事である。銃の発射口には風を生み出す紋章魔法が刻まれている。”風銃チャージライフル”は魔力と気を込めれば込まれる程に、強い風が生み出され高速の弾丸を放つ事が出来るのである。
更に”風銃チャージライフル”は、銀の弾丸に属性を追加する事、弾丸以外にも、各属性の放射、気と魔力で収束した衝撃波のビームの様なものを放てたりと様々な事が可能になっている。
何故、こんなにも強化されたかと言えば、母親から銃マニアの血を引き継いだらしい、クリスの要望があったからだ。クリス曰く、武器において銃は最強という事だった。クリスの中では銃は万能の物らしく、昔から色々と妄想を膨らませていたそうだ。
そして、その妄想全てを「プロシーちゃん、聞いて下さい! 銃は凄いんですよ! 世界最強の武器なんです!」と熱く話したのだ。その話を普通の者が聞けば「バカ言うなよ」「そんなのありえねぇよ」「夢は寝て見るもんだろ」と言うだろう話しだ。
だが、プロシーは普通ではない。プロシーはクリスの話を聞いて「クリス凄いのだ! 我輩もそこまでは考えてなかったのだ!」と、感嘆して、良いアイディアだと評価し、実現しようと探求をした。その結果、”風銃チャージライフル”は、クリスのありえない妄想のほとんどを加味した銃となってしまったのである。
完成した”風銃チャージライフル”を渡され、説明を聞いたクリスは、夢が叶った事に凄く感激して「プロシーちゃん、ありがとうございます! 私凄く嬉しいです! 大事に使いますね!」と、満面の笑顔でお礼を言った。そんなクリスを見たプロシーは「クリスに喜んでもらえて良かったのだ! 我輩も作った甲斐があるのだ!」と嬉しそうに返答したのだった。
その後、クリスとプロシーが”風銃チャージライフル”の性能実験の為、辺りの森を破壊しまくったのは、言うまでもない事である。その性能を見て、クリスとプロシーが素晴らしいと、はしゃいで喜び合い、ユイ、ロンロ、ゼダ、他の者は顔を青ざめさせたのも言うまでもない事だ。
更に凄い事に、クリスは射撃の天才なのだ。どんな小さな的にも、針の穴を通す様な射撃が出来る。クリスは目も異常に良く、二〜三キロ以上離れた物も精密射撃出来る。そこに、気の鍛錬で”気配感知”を会得している。その為、クリスと”風銃チャージライフル”の組み合わせは、凄まじく強力なものになっている。
次に服装だが、皆バラバラだが、戦闘時は全員が同じ黒いオーバーコートと、黒い刻印手袋を装備している。このオーバーコートは優れ物で、空間魔法の空間拡大が施されており、伸縮自在で、その防御力は、プロシーの”超気纏”の気を混ぜて作られている為、生半可な攻撃は一切通うさない鉄壁の鎧となる。このコートを破壊出来るのは、プロシークラスの攻撃力がないと不可能なのである。
次回、金曜日の十八時頃、投稿予定です。