1 序章
初めてのオリジナル小説投稿です。
竜。それは、誰もが畏怖する力の象徴。
竜。それは、絶対に怒らせてはならない存在。竜が怒れば天地が狂い世界が滅ぶ。そう、古くから言い伝えられている。
竜。その姿は数十メートルにも及ぶ巨体で、全身を堅牢な鱗に覆われ、何者でも切り裂く様な鋭い牙と爪、巨大な二対の翼、長く太い尻尾を持つ生物。
竜王。竜の王にして、加護を与える力を持つ存在。
竜王は五体おり、それぞれ、火、氷、地、風、雷の属性を持つ。五体の竜王は絶大な力を持ち、世界を守護する存在。
それらの常識が当たり前の世界。それが【ガイアスラ】。
【ガイアスラ】には、竜王に加護を与えられし、人間、森人、海人、恐人、空人の五種族と、加護を与えられなかった獣人が存在する。
竜王により、加護を与えられし五種族は魔法が使える。加護が与えられた=魔法が使える様になる、という訳ではないが、加護を与えられた者は、それぞれ個人差があり受ける恩恵にも差があるが、少なくても数倍以上の力を得る。
一方、加護が無い獣人達は魔法が使えない。獣人達は各種族の中で、身体能力は高い方ではあるが、加護の力と比べると無力に等しい。
加護を持つ者と持たない者、圧倒的な力の差が存在する世界【ガイアスラ】に、新たな竜が現れる。
その竜を一言で言えば異様だ。新たな竜は、見た目も使う力もこの世界の竜王とは違う。
新たな竜の見た目を簡単に言えば、子狐の様な可愛らしい竜だ。実際に一目見れば、大抵の者に、触れたいと思わせるだけの、驚異の可愛さを誇る。
そんな可愛らしい竜の名はプロシー。この物語の主人公にして、世界の謎を探求する探求者であり、常識の破壊者。そんなプロシーの物語が今幕を開ける。
一応毎日更新予定です。